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アングル:25歳年上の元演劇教師、仏ファーストレディーに

Reuters のロゴ Reuters 2017/05/08

[パリ 7日 ロイター] - 39歳の若さで史上最年少のフランス大統領となるエマニュエル・マクロン氏と妻ブリジットさんの初めての出会いは、マクロン氏が15歳、ブリジットさんが40歳のとき。ブリジットさんは既婚者で、マクロン氏に演劇指導を行う学校の先生だった。

ファーストレディーとしてエリゼ宮(大統領府)に入ることになった64歳のブリジットさんによる、夫への指導は今後も続くだろうが、より大きな舞台の上で行われることとなる。

ブリジットさんは選挙期間中、常に夫のそばに立ち、スケジュール管理や演説原稿の編集、そして檀上でいかに振る舞うか助言を行った。

2週間前に行われた第1回投票での勝利後に行った演説で、マクロン氏はブリジットさんを壇上に上げて感謝の気持ちを伝え、拍手喝采を浴びた。

「ブリジット、以前にも増してあなたの存在は大きい。あなたなくして今の私はない」と、感極まったマクロン氏は、ブリジットさんの名前を叫ぶ大勢の支持者を前にこう語った。

2014年8月、左派オランド政権でマクロン氏が経済相に指名されたとき、同氏と妻のブリジットさんは共に無名の存在だった。1年後、ブリジットさんは野心的な若き夫を支えるため教職を離れた。

パリ東部セーヌ川のほとりにある経済省で行われる職員たちとのミーティングには、控えめながらもブリジットさんの姿があった。

「彼女(ブリジットさん)はここで多くの時間を過ごした。私にとって彼女の考えは重要であり、違う雰囲気をもたらしてくれるからだ。それは大切なことだ」と、マクロン氏は2016年8月にオランド政権から離れた後、最後のスタッフミーティングでこのように話した。

マクロン氏が大統領選への出馬を宣言するのはそれから3カ月後の11月16日だが、それまでには、25歳近く年上のブリジットさんとの関係はすでに始まっており、公人としての同氏の不可欠な一部となっていく。

2016年11月、マクロン氏が出馬宣言後まもなくして国営テレビ「フランス3」で放送されたドキュメンタリー番組では、2人が出会ったマクロン少年の出演する学校劇と2007年の結婚式のビデオ映像が流れた。

「あまり普通ではないカップルである私たちを受け入れてくれてありがとう」と、ブリジットさんと前夫との間に生まれた成人した子どもたちも出席した結婚式でマクロン氏は語った。当時、マクロン氏は30歳目前、ブリジットさんは54歳だった。

アングル:25歳年上の元演劇教師、仏ファーストレディーに © REUTERS アングル:25歳年上の元演劇教師、仏ファーストレディーに アングル:25歳年上の元演劇教師、仏ファーストレディーに © REUTERS アングル:25歳年上の元演劇教師、仏ファーストレディーに

フランスの風刺漫画家やラジオ・テレビの風刺番組は、生徒のマクロン氏が先生から指導を受けるといったように、よく夫妻の年の差を揶揄(やゆ)する。

同氏の支持者たちは、こうした冗談は女性蔑視者であり、もし年の差が、トランプ米大統領とメラニア夫人のように男性と女性で逆であるなら、だれも問題にしないと反発している。

ブリジットさんは冷やかしに冷静に対処しており、大統領選に出馬するなら、自身の容姿がまだ見られるうちに早く出馬したほうがいいと、冗談すら飛ばしている。

「彼(マクロン氏)は2017年の大統領選に出馬する必要がある。なぜなら2022年までに彼が直面する問題は私の顔だから」と、ニコラス・プリセット著「Emma­nuel Macron en marche vers l’Élysée」のなかで、ブリジットさんは友人にこう話している。

ブリジットさんは1953年4月13日、フランス北部アミアンで、6人きょうだいの末っ子として生まれた。チョコレート会社を営む裕福な家庭に育った彼女は、最初の結婚で銀行家と結婚し、3人の子をもうけた。

1993年、ブリジットさんがフランス語と演劇を教えていたアミアンの高校で、マクロン氏は彼女の指導の下、演劇を学んだ。翌年、2人は脚本を共同執筆した。

「徐々に私は、この若き少年の知性に完全に魅せられていった」と、ブリジットさんは「フランス3」に語っている。

2人の関係をめぐるうわさが立ち始め、マクロン氏はアミアンを離れ、エリート養成校であるパリのアンリ4世高等学校で高校最後の1年を過ごした。

マクロン氏の伝記作家によると、マクロン氏はブリジットさんに「私から逃れることはできない。私は戻ってきてあなたと結婚する」と告げたという。

もし大統領に選ばれた場合、エリゼ宮におけるブリジットさんの役割はどうなるかを聞かれたマクロン氏は、就任後の数週間以内に、無報酬ではあるものの、正式な役割がファーストレディーのために設けられるよう提案し、その役割の定義について彼女は自分の意見を言うことができると語っていた。

「彼女は存在感を放ち、さまざまなことに影響力を持つだろう。これまでいつもそうであったように私のそばにいるが、公的な役割も担うことになる」

(Geert De Clercq記者 翻訳:伊藤典子 編集:下郡美紀)

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