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カンタンで美味い! 山形の郷土料理「ひっぱりうどん」をアレンジして食べ比べ!

エキサイト Bit のロゴ エキサイト Bit 2017/09/01 11:30 スズキナオ

© Excite Bit 提供

先日、コンビニやスーパーの“オリジナルめんつゆ”を食べ比べた。大手チェーンがプライベートブランドの一商品として販売している「めんつゆ」を対象に、その味を比較してみたのだが、正直どれも同レベルに美味しく、甲乙つけがたい難しさがあった。

その時、食べ比べをしながら参加メンバーがぼそっと「今度はそうめんを色んな食べ方で食べてみたいなー」と漏らしていたのが印象に残り、新たな食べ比べ企画を考えてみた。

それが“ひっぱりうどんアレンジ大会”である。

大鍋からうどんをひっぱり合って好みのつけ汁につけて食べる

“ひっぱりうどん”とは山形県の郷土料理で、大鍋でうどんを茹で、つけ汁につけて食べる。つけ汁は納豆、サバの水煮缶、ネギなどを混ぜ合わせたものに醤油を回しかけて作るのが基本(詳細なレシピは後述します)で、各自が自分なりの調合でつけ汁を作り、そこにみんなで大鍋から直接麺を引っぱってきて食べることから“ひっぱりうどん”の名がついたとか、あるいは、納豆が糸を引く様から名付けられたとか、諸説ある。

私の両親は山形出身なのだが、夜遅い時間などに小腹が空くとよく「つっぱりぞうめん食べるか」と言ってそうめんを茹でていた。地方によっては“ひっぱり”という言葉がさらに転化して“つっぱり”となり、家庭によって「うどん」が「そうめん」に置き換えられたりする。つけ汁についても、我が家ではサバ缶は使わないことも多かったし、各家庭でかなり違うらしい。

おおよそ、以下の2点を抑えていれば“ひっぱりうどん(そうめん)”だと言えよう。

・大鍋から直接うどんやそうめんを引っぱりあって食べる

・つけ汁は各自のお椀に好みの調合で作る

と、まあ、とにかく簡単である。山形県の内陸部にある村山市が発祥とも言われ、炭焼き職人が窯の前を離れることなく手軽にできる食べ方として考え出したものだという説もある。うちの父親が言うには、「農作業が忙しい合間にも麺さえ茹でればあとは大人も子供も好き好きに食べられるし、洗いものも簡単だからすごく重宝された食べ方なんだ」とのこと。簡単であることが重要なのだ。

王道つけ汁レシピはサバ缶に納豆、ネギ、かつおぶし

さて、これからが本題。

レシピが各家庭によって異なると書いた通り、つけ汁についてはこれという厳密なレシピが存在しないのが“ひっぱりうどん”である。ということはつまり、いくらでもアレンジができる。そこで、みんなでワイワイ麺を引っぱりあいながら、参加者各自が考案したオリジナルつけ汁で食べ比べ、うまくいったレシピを紹介してみようというのが今回の主旨だ。

念のため山形に住む私の親戚に“ひっぱりうどん”の基本的なつけ汁について改めて電話で確認をした。

「納豆とサバの缶詰どぉ、あとはネギに、かつおぶしだべ。んだ。それぐらいあれば大体良いっだな。そこに醤油かけて食べでっず。うちの孫も大好きでーす。はい、じゃあまた」

とのことであった。地方や家庭によって細かな差異はあるが、とりあえずはこれを基本のレシピとしたい。

<山形の王道つけ汁>

●材料(1人前)

・サバ水煮缶(適量)

・納豆(適量)

・かつおぶし(適量)

・刻みネギ(適量)

・醤油(適量)

●作り方

全ての材料を好みの分量で混ぜ合わせる

全部適量である。サバ水煮缶を丸ごと一缶使えばかなりボリュームのある一品になるし、一缶を何人かで分けるのももちろん良し。納豆も1パック丸ごとでも半分でも、だいたい同じような美味しさに仕上がる。

あとはぐちゃぐちゃにかき混ぜてそこに麺を絡ませて食べるのみ。

こちらはかき混ぜ前。

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かき混ぜ後。

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見た目が綺麗じゃないのが申し訳ないが、これが美味しいのだ。

参加メンバーはいつもお世話になっている大阪市此花区のミニコミショップ「シカク」の店長夫妻とその常連客。

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左上から時計回りにシカク店長・巴さん、副店長たけしげさん、常連ヤマコさん、常連ハヤトさん、私、そして山形の王道つけ汁を伝授してくれた私の親戚の孝さんの6名。

茹でるうどんは、毎年実家から送られてくる山形の製麺所「めんの小川」の丸うどん。

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コシのある細めのうどんで、“ひっぱりうどん”ならこれだろうと独断でチョイス。

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茹であがった麺を実際にみんなで引っぱりあってみるとそれだけでなんだか楽しい気分になるから安上がりである。

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今回のアレンジ大会にエントリーしたのは以下の6品。

・ねばねば三昧

・うな次郎バター

・いなばカレーねぎ

・ごはんですよ玉子納豆

・キムチ豆乳割り

・山形の王道つけ汁

それぞれ美味しさや手軽さなど総合的に評価し、総合的な満足度を出した上でランク付けした。上位ベスト3を紹介したい!

1位は見た目の印象を裏切る美味しさ

第1位

「ごはんですよ玉子納豆」(ハヤトさん考案)

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総合点4.5点

●材料(1人前)

・桃屋「江戸むらさき ごはんですよ!」(大さじ1杯)

・納豆(1パック)

・生玉子(1個)

●作り方

すべてよく混ざり合うまでかき混ぜ、麺を絡めて食べる。

みんなのコメント:

ヤマコ「見た目の印象を完全に裏切る旨みのかたまり!麺と絡まった時の、のどごしもすごく良い」

たけしげ「『ごはんですよ!』って言ってるのにうどんと合わせた挑戦的な姿勢を買いたい!」

スズキ「それぞれの材料が結構主張しそうなのに見事に融合。具だくさんにしたい場合はネギや海苔、ツナ缶とかを足してもいいのかも」

考案者のハヤトさんが言うには「山形の王道のつけ汁は納豆とサバですよね。それがまさに日本の朝食って感じなので、他に朝食から連想されるもの、ということで『ごはんですよ!』と玉子を選びました」とのこと。その時は「なるほど!」と言いながら聞いていたが、今こうして書いてみるとなんだかよく分からない。しかし美味しかった。混ぜ合わせた時の見た目が全然美味しそうじゃないところだけが難点!

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第2位

「ネバネバ三昧」(たけしげさん考案)

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総合点4.4点

●材料(1人前)

・山芋(3センチほど)

・オクラ(1~2本)

・納豆(1/2パック)

・キュウリ(1/3本)

・大葉(2枚)

・すりゴマ(適量)

・めんつゆ(適量)

●作り方

山芋、オクラ、キュウリ、大葉をみじん切りにし、濃縮タイプのめんつゆを薄めずに少量加え、納豆と一緒に混ぜ合わせる。最後にすりゴマをお好みで振りかけて完成。

みんなのコメント:

ハヤト「具だくさんで食べごたえたっぷり。体に良いものを食べている感じもして嬉しい」

スズキ「手間がかかる点が少し惜しいが、美味しさは抜群。これまた山形の郷土料理である“だし”に近い味わいがあった」

ヤマコ「オクラと山芋によるコクがたまらない!」

「とにかくネバネバなものを集めてかき混ぜてみたらどうかと思った」とは考案者のたけしげさんの弁。これを毎日食べていたら健康的な生活が送れそうである。手間とコスパの面で惜しくも2位となった。

第3位

「キムチ豆乳割り」(筆者考案)

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総合点4.2点

●材料(1人前)

・キムチ(適量)

・無調整豆乳(適量)

●作り方

キムチを食べたいだけ器に盛り、豆乳をかけてかき混ぜる。味が薄ければキムチを足す。

みんなのコメント:

たけしげ「豆乳のクリーミーさが麺と合う。味の濃さの配合を自分なりに変えて色々試してみたい」

ヤマコ「暑い季節に嬉しい酸味。キムチのシャキシャキ感を野菜として楽しめる」

「夏に食べたくなるつけ汁を」と思って考えた。氷を浮かべて冷やしうどんにしても良いと思う。ゴマや刻みネギなど、薬味で彩りを添えてもいいだろう。

「キムチ豆乳割り」に次いで「山形の王道つけ汁」が、その次に「うな次郎バター」、「いなばカレーねぎ」と続いた。

「うな次郎バター」、「いなばカレーねぎ」とも美味しかったのでレシピを紹介しておく。

「うな次郎バター」(ヤマコさん考案)

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●材料(1人前)

・うな次郎(4切れ)

 ※「うな次郎」は一正蒲鉾の製品で、うなぎの蒲焼っぽい味わいの練りもの

・有塩バター(一切れ)

・うなぎタレ(適量)

・お酢(ほんの少し)

●作り方

「うな次郎」の上からうなぎ用のタレをかけ、バターを一切れ乗せる。お酢は隠し味程度にとどめる。ちぎった海苔を入れても良い。

「いなばカレーねぎ」(巴さん考案)

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●材料(1人前)

・いなばの「グリーンカレー」缶詰(1缶)

・刻みネギ(適量)

●作り方

「グリーンカレー」の缶詰を器に移し、それだけだと寂しいので刻んだネギを散らす。

参加メンバーも大満足の様子だった“ひっぱりうどん大会”。今回確信したのだが、このスタイルでパーティーをしたら絶対楽しい。麺に合いそうな味を想像すればそれほど大きな失敗もなく、しかも幅広いアレンジが可能。そしてみんなで一つの鍋をつっつく一体感もある。今一番セレブが気づくべきなのが“ひっぱりうどん”の楽しさだと思う。我々も、今回の反省点を踏まえてさらにオリジナルつけ汁に磨きをかけたい。そしていつか山形の親戚にまったく新しいつけ汁を振る舞おうと思う。

(スズキナオ)

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