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ギャヴィン・オコナー監督が語る、『ザ・コンサルタント』の挑戦 「ジャンルに縛られたくなかった」

Real Sound のロゴ Real Sound 2017/01/29 株式会社サイゾー
© Real Sound 提供

 ベン・アフレックが主演を務める映画『ザ・コンサルタント』が現在公開されている。本作は、田舎町のしがない会計コンサルタントとして働きながら、“裏社会の掃除屋”として、国やマフィア、一流企業などを顧客に抱える殺し屋でもある、クリスチャン・ウルフの活躍を描いたサスペンス・アクションだ。リアルサウンド映画部では、メガホンを取ったギャヴィン・オコナー監督に電話インタビューを行ない、監督としても活躍する主演のベン・アフレックの魅力や、注目を浴びるきっかけとなった監督作『ウォーリアー』と本作との共通点について話を訊いた。 ■「ベン・アフレックがハードワーカーだということを思い知らされた」 ーー監督としても活躍しているベン・アフレックとの初めての仕事はどうでしたか? ギャヴィン・オコナー(以下、オコナー):ベンはとてもいいパートナーだったよ。彼は監督としての経験も豊富だから、素晴らしい俳優というだけではなく、現場では素晴らしい“プレイヤー”でもあった。最初にベンと会った時に話したのは、「これは何についての映画なのか」「この映画を通して何を言いたいのか」というような内容だった。そういうことを相談をしながら、脚本に手を加えていって、最終的な形になっていったんだ。 ーー役者としてのベン・アフレックの魅力はなんだと思いますか? オコナー:ベンは素晴らしい監督でもあるけど、やっぱり俳優として非常に優れているんだ。スクリーンの中でとても力強い存在感を放つ。ベンは体格もいいし、運動真剣も抜群だから、アクションが優れていることも知っていたけど、今回の作品では、これまで見たことがないような彼の姿を見ることができる。ベンはいろんな人に会ったり、リサーチを重ねたりして、細かい動作までこだわりながら、品位のあるキャラクターを作り上げていったんだ。今回初めてベンと仕事をして、彼がとてもハードワーカーだということを思い知らされたよ。 ーー今回のビル・ドゥビュークによる脚本は、あなたにとって「これまでに読んだ脚本の中でも最高傑作のひとつ」だそうですが、具体的にどのような点に惹かれ、監督を引き受けようと思ったのでしょうか? オコナー:今回の脚本には、自分では到底書けないような様々な要素が詰まっていたんだ。アクション映画でもあり、スリラーでもある、いわゆる“パズルムービー”だね。中でも、とてもユニークでオリジナルなキャラクター描写に惹かれた。僕が今までにやったことのないタイプの映画だったから、とてもチャレンジングで新しい経験になると思ったんだ。 ーーサスペンスや人間ドラマの要素も含まれていましたね。 オコナー:そうなんだ。この作品にはいろんなジャンルの要素が入り組んでいる。だから、それをどう受け入れてトーンを維持するかが最もチャレンジングな試みだった。僕は映画を撮るとき、常に“トーン”に気を配っているんだけど、今回のように様々な要素が入り組んでいる映画は初めてだったからね。ただ、ジャンルに縛られた作品にはしたくなかった。すべての要素が繋がっていて、それぞれがパズルのピースのように反応し合うようにしたかったんだ。 ーーキャラクターの関係性など、あなたの代表作でもある『ウォーリアー』と共通する部分もあるように感じました。 オコナー:『ウォーリアー』は僕自身も大好きな作品だ。確かに、『ザ・コンサルタント』でも『ウォーリアー』で描かれていたような、兄弟や親子の関係性が大事な要素として描かれている。それは僕自身も強調したかったパートだったから、脚本にも手を加えたよ。リハーサルを重ねていく段階で、兄弟の関係性が『ウォーリアー』と非常によく似ていることに気がついて作業が止まってしまったぐらいだからね(笑)。でも今回は『ウォーリアー』とは違った形で兄弟の関係性を描くことができたと思っているよ。 ーー監督の作品はどれもキャラクターの描写が丁寧で、登場人物の印象が強く残る作品が多い気がします。 オコナー:キャラクターを魅力的にすることは僕の中ではとても大事なことだ。前作の『ジェーン』だけは、時間がない中で脚本を書きながら撮影をしたこともあって、僕としては納得いっていないから例外だけどね(笑)。ストーリーテラーとして決断を下すのは、いつもキャラクターのことを優先しているぐらい。それほど僕の中ではキャラクターの魅力を掘り下げることは重要なんだ。 ■「常にユニークでオリジナル、パーソナルなものを目指している」 ーー今回のように別の脚本家が書いた脚本を監督する場合と、自分で書いた脚本を監督する場合とで、作品の取り組み方に違いが生じることはありますか? オコナー:いい質問だね。確かに変わってくる部分はあると思うよ。自分で脚本を書くときは、まるでビルを建てるかのようなゼロからの取り組みになる。だから、脚本を書きながらどう演出していくか、頭の中で監督としてのビジョンも常に持つことになるんだ。一方、他の脚本家が書いたものを監督する場合は、既に建てられたビルをトップダウン方式でよじ登る感じだね。だから、他の脚本家が書いたものを監督するときのほうが、より多くの発見があると言える。すべてが新鮮で、オリジナルな経験だからね。それに、初めて会うような他の誰かと、お互いの感性をシェアしながらコラボレーションをすることができるのは、とても素晴らしいと思う。もちろん、自分で書いた脚本を監督するときのほうがより自由で、フィルムメイカーらしくはあるけどね。 ーー幅広いジャンルの作品を手がけていますが、作品やテーマ選びの基準はあるのでしょうか? オコナー:自分で脚本を書くときは、常にユニークでオリジナル、パーソナルなものを目指しているんだ。あとはやっぱり自分が好きなことが重要だね。自分の心を掴むような、興味深くて面白そうなものに惹かれるというのが一番かな。そこで重要になってくるのが、キャラクターなんだよね。そのキャラクターが自分の人生にどう関係してくるか、そういうことを考えながら作品を選んでいるよ。 ーー今後はアメコミ映画『グリーン・ホーネット』のリブート版の監督を務めるそうですね。 オコナー:『グリーン・ホーネット』は僕が子供の頃から大好なスーパーヒーローだったから、ずっとやりたいと思っていたんだ。以前作られた『グリーン・ホーネット』はコメディ色が強くてガッカリだった。2月から脚本を書き始めるんだけど、僕自身もすごく興奮しているよ。いまの世界情勢を反映したスーパーヒーロー映画になると思うから、ぜひ楽しみにしていてほしい。(宮川翔)

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