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クラウドファンディング入門。始める前に考えるべきことは何か?

ライフハッカー [日本版] のロゴライフハッカー [日本版] 2017/04/30 ライフハッカー[日本版]
クラウドファンディング入門。始める前に考えるべきことは何か? © 株式会社メディアジーン 提供 クラウドファンディング入門。始める前に考えるべきことは何か?


Crew blog:製品の製作に時間とお金を投じる前に「本当にその製品のニーズがあるか」を確認する必要があります。クラウドファンディングはそのためのベストな方法でしょう。

その製品に本当にお金を支払ってくれる人が存在するなら、市場ニーズがある製品である証拠だからです。

Basecampの創設者であるJason Fried氏は次のように説明しています。

では、アイデアを実現するためにクラウドファンディングをすることは、適切な行動なのでしょうか?

我が社独自のキャンペーンをKickstarterで展開し、似たような結果を得た他の起業家のみなさんと話をしてみた結果、クラウドファンディングを始める前に確認しておくべき3つの重要な項目がわかってきました。


Kickstarterのサクセスストーリーは誰もが耳にしたことがあるはずです。数十万ドルのファンドレイジングは朝飯前のプラットフォームであるかのように謳っていますが、利用者自身のコミュニティを活用することにはまだまだ及ばないのが実情です。

ビデオを撮影して、キャンペーンのページを立ち上げたら、あとは座って会員登録してくれる人たちを待つだけ、というわけにはいきません。

例を上げましょう。

2015年半ば、JavaScript開発者のSara Chippsさんは、Jewelbotを製造販売するというアイデアをKickstarterに持ち込んで3万ドルの資金集めを目標にすることにしました。Jewelbotは、8歳以上の少女たちが友達同士で身につけるプログラミング可能なブレスレットで、少女たちは基本的なコーディングを学ぶことができます。

キャンペーンが世間に認知され、メディアに掲載され、自分のコミュニティを形成するまでには、何か月も「骨の折れる仕事」をしなければなりませんでした。

その結果はどうだったでしょうか。166,000ドル集まったうち、キックスターのコミュニティを通して入ってきたのはその10%にも満たない金額でした。

これはSaraさんに限った話ではありません。

私たちがキックスターで『Unsplash Book』をローンチしたときは、そのプロジェクトがキックスターのホームページで特集され、『お勧めのプロジェクト』のページを飾り、可能な限りキックスターのコミュニティの目につくようにされていました。

30日間の期限が切れてみると、Kickstarterを通して集まったのは、このプロジェクトに援助を約束した全人数のたった20%だけでした。

クラウドファンディングのキャンペーンを計画する前に、「周囲に私のプロジェクトに共鳴してくれる人たちはいるだろうか」とまず自分に問いかけましょう。

そういう人たちがいない場合は、Kickstarterで自分のコミュニティを作ろうなどと思わない方が良いです。


30日間みっちり堅実な仕事に打ち込めるか


クラウドファンディングの成功に関しては体験者の意見を聞く機会がいくらでもありますが、その誰もが異口同音に言うのは、「仕事量がとても多い」ということです。

キャンペーンを30日以上展開するということは、メール、宣伝、メディアへの働きかけ、友人や家族への援助依頼などの仕事を30日以上みっちりやることになります。

Saraさんは、Jewelbotのキャンペーン期間中の30日間をどのように使ったかを、次のように説明しています。

1日目は、友人と家族に連絡しました。「VIP」と呼ばれる人たちに連絡する前にいくらかでも資本を手に入れておこうというわけです。

2日目は、影響の輪を広げるべく、「VIP」に連絡し始めました。

最後に、3日目は、勢いをつけるために、メディアに連絡しました。

今はクラウドファンディングのキャンペーンが正規の仕事になりつつある時代です。毎日の仕事の合間に合法的に副業感覚でできる仕事と違って、クラウドファンディングを運営して成功するには、本当に大変な努力が必要だからです。


コストをかけるだけの価値があるか


クラウドファンディングに関して、一番話題にされないのはコストの話です。 

アイデアを検証するときは、本当にニーズがある製品なのかということに加えて、時間もお金もかけずにできる方法があるかどうか確認することが一番大切です。クラウドファンディングは時間もお金もかかります。

実際にかかるコストは以下の通りです。

・ プロらしいビデオの作成
・ 物理的な備品
・ 高品質の模擬製品
・ 宣伝広告費

さらに、30日以上キャンペーンを運営することの機会費用が発生します(Kickstarterの場合は、目標を達成しないと全ては無に帰することになります)。

最後に、Kickstarterのようなプラットフォームを選択すると、キャンセル会員用アカウントとプラットフォーム使用料も必要になります。

私たちのUnsplash Bookのキャンペーンの場合は、約9000ドルの手数料を支払いました。Kickstarterで展開したこのキャンペーンのコミュニティから入ってきた金額の約50%に当たります。

クラウドファンディングには、かなりの時間とお金がかかりますが、キャンペーンが成功する保証はありません。

時間をかけすぎる前に、なるべく正確に必要コストを見積もるようにしてください。果たして、そこまで時間とお金をかける価値は無いかもしれません。


先行販売にすべきか、クラウドファンディングにすべきか


ここまでの話は別にして、そうは言っても、クラウドファンディングはビジネスのアイデアを検証するには素晴らしい方法です。

クラウドファンディングをすると、偶然キャンペーンを見てお金を払う気になってくれる人がいるかどうかがわかりますし、キャンペーン主催者が体験する苦労も途中でいろいろな支障が自然に発生したときも理解を示してくれるコミュニティを築く助けになります。

とは言え、上記の3つの問いかけに1つでもNoと回答する場合、少なくとも現時点ではクラウドファンディングは正しい選択ではないかもしれません。

でも、先行販売という別の選択肢もあります。

KickstarterやIndiegogoをプラットフォームとして活用する代わりに、自分の持っているチャンネルを通して製品の先行販売をしてみてはどうでしょうか。もちろん、到達点は低くなりますが、手数料も制限も発生しないのが良いところです。

先行販売のシステムを独自に設定する方法をざっと見てみましょう。


ボーナス情報:独自に先行販売のプラットフォームを設定する方法


まず、販売をスタートする前に確実な集金手段を確立する必要があります。たとえば、PayPalで送金してもらう、Square社のポータブルなカードリーダーでクレジットカードの支払いを受け付ける、Gumroadのようなインターネット決済サービスを提供するプラットフォームでシンプルな製品紹介ページを立ち上げる、などがあります。

次に、製品やサービスに現実的な値段を設定する必要があります。値段をいくらにするかは最後は完全に売り手の自由ですが、目安が欲しいときは手引書をチェックしてみましょう。

ここで忘れてならないのは、まだビジネス案の検証中だということです。

すぐに高額の収益や高い販売目標に捕らわれてしまうより、お金を払ってくれる顧客を何人か見つけることです。そういう人たちが宣伝広告にも製品にも磨きをかけるのに一役買ってくれます。

この重要性に気づかない起業家の卵はとても多く、結局は失敗して、モチベーションを失い、せっかくの素晴らしいアイデアに関心が無くなることが多いです。

起業家のコーチングに携わるRyan Robinsonさんは次のように説明しています。

そのディスカウントをする交換条件として顧客に信任投票をしてもらい、実際の生産工程を確立するまで製品の受け取りを待ってもらうことにすれば、市場調査が入る前にその製品にお金を払う市場の存在を証明できます。

例を上げましょう。カリフォルニアのハイキングトレイル用デジタルガイドを作ろうとしたRyanさんは旅行ガイドブックの出版社Lonely Planetなどから出ている似たようなガイドブックを調査して、どれも29ドル前後であることに気づきました。

「商品紹介ページに、いったんキャンペーンが終了してしまうと値段が29ドル以上になることを明記しました。それを見た人たちに、早く買わなくちゃ、今すぐ欲しい、と思わせるためです。」とRyanさんは説明しています。

価格と先行販売のプラットフォームを設定すれば、自分のネットワークを使って大切な初回先行販売ができます。

実際にお金を払ってくれる顧客を手に入れることは、ビジネスのオーナーになりたての人にはかけがえのない体験です。そしてクラウドファンディングはそれを早期に実現させる助けとなるでしょう。

あくまでも、正しく利用すればの話ですが。

KickstarterやIndiegogoのワイルドな世界に飛び込む前に、発生するコストを知っておきましょう。時間のことだけでなく、お金のこともです。

そして、それでもやってみようと来決めたなら、是非やってみてください。冒険の始まりです。

そうでなければ、クラウドファンディング以外にもうまくいく方法がちゃんとあるので、心配は無用です。


Should you crowdfund your company? | Crew blog

Jory MacKay(訳:春野ユリ)
Photo by Shutterstock.

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