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コレ1枚で分かる「操作の無意識化と利用者の拡大」

ITmedia エンタープライズ のロゴ ITmedia エンタープライズ 2017/04/11
コレ1枚で分かる「操作の無意識化と利用者の拡大」: 画像:ITmedia © ITmedia エンタープライズ 提供 画像:ITmedia

 私たちが初めての道具を使おうとするとき、どのように操作すればいいのかを強く意識します。そして、マニュアルと突き合わせながら、1つ1つの操作についても意識し、操作の手順を確認し、記憶に定着させようとします。時には、やり方が分からなかったり失敗したりして、試行錯誤を繰り返しながら正しい操作を記憶に定着させていくはずです。そんな操作を繰り返していくうちに、マニュアルも必要なくなり、操作することを意識しなくても操作できるようになります。

 例えばPCであれば、キーボードというインタフェースで操作します。最初は人差し指で1つ1つキーをたたいていても、何度も使っているうちに5本の指でタッチタイピングできるまでに習熟していきます。人は、このようにして、当初意識しなければならなかった操作を、学習を重ねることで無意識にできるように習熟していくのです。

 しかし、そもそもキーボードを初めて使う人にとっては、これまでの生活にはなかったものなので、その存在自体が大きな心理的抵抗になります。その抵抗を少しでも減らそうと登場したのがタッチ操作というインタフェースです。

 タッチ操作の登場により、操作が簡単になり、心理的抵抗は軽減されました。最初は操作方法を意識することはあっても、タッチ操作であれば容易に習熟でき、短期間のうちに操作を意識しなくてもできるようになります。ただ、使うアプリケーションごとに操作方法が異なるため、どうしても初めて使うときには意識しなくてはならず、それが心理的抵抗となって利用者拡大の足かせとなります。

 道具やアプリケーションの存在を意識することなく、操作方法も意識しなくていい。そんな機械とのインタフェースが音声操作です。普段使っている自然な言葉で語りかけるだけで、操作することができます。個々の機械やアプリケーションについての個別の操作方法を知らなくても、また、曖昧な表現でも、操作される機械やアプリケーションがその意図を解釈したり、解釈できない場合は質問を返して確認したりすることで、操作できるようになります。

 例えば、お年寄りがコタツの上に座っているクマのぬいぐるみに「NHKを見たいんだけど、テレビを付けてよ」と語りかけるだけで、テレビをつけてチャンネルを合わせることができるようになります。

 残念ながら、現時点では、完全に自然な日常対話で機械を操作できる段階ではありません。はっきりとしゃべる、定型的な表現を使うなど、意識しなければならないことがあります。しかし、近い将来、そんなことも気にしなくてもよくなるでしょう。そうなれば、利用者の裾野やアプリケーションの適用領域が広がっていくと期待されています。

 人間が機械に合わせるのではなく、機械が人間に合わせてくれる。そんな人間に寄り添うITが普及していくでしょう。

 米国では、機器やサービスを音声で操作できる「Amazon Echo」が爆発的に売れています。Amazon Echoには、音声認識と機器やサービスの操作を行う「Alexa」というソフトウェアが搭載されています。このAlexaに呼びかけるだけで、さまざまな操作が可能になるのです。

 現在、Alexaに対応したサービスや機器は1万を超えています。現時点では独壇場ともいえる快進撃です。GoogleやApple、Microsoftなども、これに対抗する製品を出し始めています。

 まだ登場して間もない領域ですが、人工知能の技術の発展とともに、今後大きく拡大していくものと期待されています。

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