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ステージ中央でアイドルに取り囲まれる新しさ アップアップガールズ(仮)のVRを体験してみた

Real Sound のロゴ Real Sound 2017/09/22 08:00 株式会社ブループリント
© Real Sound 提供

 アップアップガールズ(仮)(以下、アプガ)のライブリハーサルを体験できるアプリ『アップアップガールズ(仮)360°ライブステージ』が、PlayStation VR(以下、PSVR)にて9月14日にリリースされた。参考:中国の音楽市場は日本を3年で追い抜く? 『ALL THAT MATTEERS』カンファレンスレポ 音楽分野の新しいエンターテインメントとして、これまでももいろクローバーZや仮面女子、KICK THE CAN CREWなどが取り組んできたライブのVR映像。今回のアプリには、アップアップガールズ(仮)が2016年に行ったライブツアー『アップアップガールズ(仮) Zepp ツアー “The Seven PARTY LIVE Alien”』のツアーファイナル直前のリハーサル模様を収録。ステージの中央に鑑賞者の視点があり、ライブリハーサルを行うアプガのパフォーマンスを360度、メンバーと同じ立ち位置から至近距離で体験することができる。 リハーサルをVR化している同アプリでは、客席に観客はゼロ、実際のライブでは実現不可能な距離感で、アプガとプレイヤーのみの特別な空間が展開される。メンバーのダンスや歌を間近で見られるのはもちろん、メンバー目線から見たフォーメーションの動き、ダンスのステップ、客席に背中を向けているときの表情など、客席からでは絶対にわからない部分を、臨場感たっぷりに見ることができる。また、プレイヤーをぐるっと取り囲んだメンバーが、顔を詰め寄せて歌ってくれたり、マイクを向けてくれたり、笑顔で手を振ってくれたりと、コミュニケーションをとりながら盛り上げてくれるのもファンにとっては嬉しいポイント。メンバーと向き合う気恥ずかしさから思わず目を背けたくなっても、メンバーに囲まれているため逃げ場がない。実際に行われているライブや客席の最前列にVRカメラを置く試みはこれまでにもあったが、アーティストを独占する形で約20分ものライブパフォーマンスをノーカットで撮影したのは、新しい試みと言えるだろう。 VR元年と言われる2016年を迎えてから、音楽分野におけるVRの技術を活用新しいエンターテインメントが次々と登場している。VR動画専門配信サービス「360Channel」は、ライブやMVのVR映像をコンスタントに制作しており、YouTubeのVRチャンネルも毎日のように新しいコンテンツが生み出されている。また、昨年の冬にはフジテレビの「FUJI VR」やdTVの「dTV VR」なども登場し、『めざましライブ』や『a-nation』といったライブフェスをVR映像化。もともとはゲームやガジェット好き界隈で盛り上がっていたVRだが、低価格で購入できるモバイルVRデバイスの普及もあり、VR映像をよりポピュラーなものにしようとする動きが活発化している印象だ。もちろん海外でもVRを利用した音楽コンテンツが多数生み出されており、先日ABBAがVRとCGを組み合わせたバーチャルリアリティツアーのプロジェクトを発表した。すべてがバーチャル技術のみで作られた、近未来的なライブ映像になるようだ。制作側にとっても、消費者にとっても、時間や空間に縛られない、自由なクリエイションと新しいライブの楽しみ方が次々と誕生している。 薄暗いライブハウスで収録が行われた『アップアップガールズ(仮)360°ライブステージ』は、撮影には不向きな環境で撮影されている。明暗がランダムに繰り返される環境の中で撮影されているため、カメラがメンバーの動きを追いきれていないところもあり、光の演出ではハレーションが発生したりと、決して鮮明な映像とは言えない。このようにVRにはまだまだ課題も多く、没入感を得るために一番重要だと思われる映像の解像度もそのひとつだ。バーチャルリアリティ向けヘッドマウントディスプレイを開発している米国のOculusや、音楽分野に特化したVR映像を制作しているMelodyVRは、「現在のVRデバイスでは本当にライブやコンサートを最前列で見ているような体験はできない」と提言。次世代のVRヘッドセットで映像面におけるブレイクスルーが必要と解説している。コンテンツの充実とあわせて、実写の映像をそのまま表現できるような、新しいデバイスの誕生が今後のキーになりそうだ。(参考:Insider(海外サイト)) ライブハウスでのステージ演出をそのままに、アイドルの激しいダンスパフォーマンスをVR映像化した同作は、従来のライブのVR映像と比べて挑戦的な作品と言える。コンテンツを制作する側とイノベーションを起こす企業がテクノロジーを更新していく中で、今後も意欲的な作品が生まれてくることに期待したい。(泉夏音)

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