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ソフトクリームロボット「やすかわくん」が生まれた理由を安川電機に聞いてみた

エキサイト Bit のロゴ エキサイト Bit 2017/09/20 西門香央里

© Excite Bit 提供

ソフトクリームをつくってくれるロボット「やすかわくん」ってご存知ですか?

ロボットがきれいにソフトクリームを巻いて、ソースをかけてくれるんです。

やすかわくんの生み親は、1915年から続く「安川電機」という産業用ロボット製造をしている会社。

ホームページを見ると、一見お硬そうに見える会社ですね。ちょっとゆるめのロボットからはギャップを少し感じます。サイトの中でも、やすかわくんについては少ししか紹介されていません。

そもそもなぜ安川電機からソフトクリームを作るロボットが生まれたの?

というわけで、今回は安川電機の方に、やすかわくんについて聞いてみました。

「やすかわくん」とは?

本当は、やすかわくんに会いに行きたかったのですが、長崎のハウステンボスと北九州の安川電機の本社にしか普段はいないそうなので、今回は竹芝にある東京支社で広報の方にお話を聞いてきました。

やすかわくんは安川電機で2010年に生まれ。実はソフトクリームロボット以外にも、ルービックキューブを解いたりする兄弟がいるそう。

彼は自身の持つ「アーム」を使って器用にアイスクリームを巻いて、ソースをかけて、そしてサーブまでをしてくれます。お顔はひょうひょうとしていて、ちょっとゆるい感じ。

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まず、コーンにソフトクリームを器用に巻いていきます。人間でさえも難しい技ですが、やすかわくんは上手に巻きます。

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ソフトクリームを巻き終わったら、今度はソースをかけてくれます。こちらもうまくかけてくれます。

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最後に、受取台にセッティングしてサーブ。ここまでがやすかわくんの行ってくれる一連の動作です。改めて、安川電機さんが以前アップしてくれた動画を見てみてください。

少し画像は荒いのですが、器用にソフトクリームを巻いていますね。ソフトクリームの仕上げの部分とか、ちょっと上にあげるのがポイント? 軽快な音楽が流れる中、無表情で巻いてくれるのも、なんともシュール(ロボットだから当たり前なのですが)

苦労したソフトクリームを巻く動き

やすかわくんはどのようにして生まれたのでしょう?

「もともと弊社は産業用ロボットの会社です。作っているロボットはほとんどが工場などで使われていて、皆様のお目にかかることがありません。

そこで、弊社のロボット技術を身近に見てもらおうということと、産業用以外にも使われる範囲を広げようということで、この企画が始まりました」

安川電機は、炭坑用モーターの製造から始まり、そのモーターの技術を応用して1977年に国内初の全電気式産業用ロボットを開発しました。現在は様々な種類の産業用ロボットを製造しています。

安川電機の産業用ロボット「モートマン(MOTOMAN)」は、溶接をしたり、塗装をしたり、組み立てをしたりと、様々な場所で大活躍をしています。

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これが、2本の腕を持つ双腕ロボットの模型。ぱっと見、ちょっとゴツい筋肉質な人間の身体に見えますね。かなりリアル…。

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関節部分は、ほぼ人間と同じ動きをします。実際に動かしてみると、とても精密に動き驚きます。

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「『やすかわくん』は、この双腕ロボットが元になっています。これに頭をつけたら、やすかわくんになるわけですね」

器用にソフトクリームを巻いていく、やすかわくんですが、出来上がるまでにどんな苦労があったのでしょうか?

「ロボットの動きというのは、まず最初に人間が動作を教え込まなくてはなりません。

これは技術者がコントローラーを使って、ロボット制御機を通して動きを指示していきます。『やすかわくん』も同じように、まずは『ソフトクリームを巻く』という動作を教えなくてはいけないのです。」

この巻く動作を教えるのがとても大変で、特に、ソフトクリームを巻き上げて最後に下ろす時にきれいに仕上げる動作に苦労したのだとか…。

私たち人間が自然とやっている細かい動きをロボットに伝えるのは難しいのですね…。このような細かい部分に、技術者の方のちょっとしたこだわりも感じます。

名人の技を再現したロボット

こちらは、2015年の創立100周年という節目に、安川電機に連綿と受け継がれる「ものづくりスピリット」を世界に向けて発信するべく、居合術家・町井勲(まちい いさお)氏の全面協力の下、安川電機の産業用ロボット「MOTOMAN-MH24」が居合術の神業に挑戦する「YASKAWA BUSHIDO PROJECT」の動画。

町井氏の神業とも言える剣技を、「俊敏性」「正確性」「しなやかさ」を高次元に融合させるという産業用ロボットの性能限界に挑みながら、ロボットの「MOTOMAN-MH24」で忠実に再現したものだとか。

動画を見ていただくとわかるのですが、人間なら何十年とかけないとできない技を、ロボットに細かく教えこめばできるようになってしまうのです。もちろん、そこに行き着くまでには多々の苦労があるわけですが。特に、薄いエンドウ豆を切るシーンは必見です。

現在、安川電機では産業用途以外の、医療・福祉、バイオテクノロジーの分野にもロボットを進出させているそう。「歩行をアシストする装置」などは、今後どんどん広がっていきそうな気がします。

「やすかわくん」に会いたかったら…

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最初に書いたようにやすかわくんは現在は長崎のハウステンボスと、北九州にある安川電機の本社の「安川電機みらい館」にしか常設していません。時々他のイベント会場に貸し出されることもあるそうですが、この2カ所でなら必ず会えます。

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「東京進出はないのですか?」と聞いたところ

「今の所予定はありません。もしかしたら何かのイベント(以前のサマーランドのような)などで行くこともあるかもしれませんが…」

とのことでした。九州以外でお目にかかるのはなかなか難しそう…。

安川電機の本社では子供や団体様向けに工場見学を行っており、このツアーに参加すると、やすかわくんに会えるようですが、10人以上の団体でないと予約ができないとのこと。ぜひお友達やお仲間を10人集めて申し込んでみてください。

「安川電機みらい館」には、ほかにもデモンストレーションや、一緒に遊べるロボットもあるそうなので、メカ好きの方にもオススメですよ。

機会があったら、ぜひ「やすかわくん」に会いに行ってくださいね。筆者も会ってみたかった!

(西門香央里)

取材協力:安川電機

https://www.yaskawa.co.jp/

本社工場見学について

https://www.yaskawa.co.jp/company/tour

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