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テレビCMの好感度は“音楽”がカギ? au、docomo、SoftBankを軸に検証

Real Sound のロゴ Real Sound 2017/03/01 株式会社サイゾー
© Real Sound 提供

 ソフトバンクが2月16日から放送しているテレビCMにジャスティン・ビーバーが登場していることが話題になっている。これまで、音楽シーンにおいても一種のムーブメントを作ってきたテレビCM。特に携帯電話会社のCMは注目を集めることが多く、auのCMに出演している桐谷健太は「海の声」でデビューを果たし、AIは同CMで話題となった楽曲「みんながみんな英雄」で桐谷とともに『第67回NHK紅白歌合戦』(NHK総合)に出演を果たしている。 (参考:各社のCM映像はこちら)  携帯電話会社のCMに使用される楽曲にはどのような傾向があり、購買活動へどう影響をもたらしているのか。現在放送されている携帯電話主要3社のCMの傾向を軸に、CM総合研究所の風間恵美子氏に話を訊いた。 「近年、携帯3キャリアがCMの量・好感度ともに他業種を凌駕しています。3社に起用されたタレントは、『CMタレント好感度ランキング』(CM総合研究所:http://www.cmdb.jp/release/20160519.html)において必ず上位となり、菅田将暉、有村架純、菜々緒、高畑充希などがブレイクを果たしました。“CMのシリーズ化”、“複数キャスティング”、“話題の拡散性”、“使用音楽のヒット”など、CMトレンドの多くは、携帯CMから生まれていると言っても過言ではありません。多くの人々に支持されているという意味では、最も大衆的と言ってもよいかと思います。春先は1年で最も携帯電話の契約数が動くため、各社ともに力を入れたCMを制作し、CMの放送量も多い時期。この時期は新年度をにらんで学割訴求がメインとなり、若年層に響くことを狙ったCMクリエイティブになる傾向があります。若年層に対するCMの好感要因では、“音楽”も重要な要素です」 <参考:2016年度 銘柄別CM好感度ランキング(全オンエア数:7470銘柄)CM総合研究所調べ> 1位:au

2位:SoftBank

3位:NTT DOCOMO

 同氏は、現在、3社(au、docomo、SoftBank)のCMで起用しているそれぞれの楽曲については以下のように分析する。 「直近の3社を比較すると、auのWANIMA『やってみよう』の作詞はAI『みんながみんな英雄』や桐谷健太『海の声』に引き続き、CMプランナーの篠原誠氏が担当。耳慣れた音楽をアレンジして、ストーリー性のあるCMの世界観を創出。幅広い視聴者層に共感されるような工夫があります。NTT DOCOMOは[Alexandros]やSHISHAMOを、CMでは、『若年層には流行っているのに、堤真一が演じているような中年層の男性にはわからない』というストーリーにして紹介し、ターゲットの若年層に刺さるようにしています。SoftBankのジャスティン・ビーバーの起用は、とにかく話題性の喚起を狙っています。高校の転校生という役柄で登場するジャスティンが『What DoYou Mean?』を歌い、周囲がうっとりするという演出ですね」  また、これまでの3社の一貫したCM楽曲の傾向を比較する。 「auはかつて『LISMO』や『音楽配信』のCMキャンペーンソングとして起用した絢香、flumpool、ORANGE RANGEなど、後に大ブレイクしたアーティストを輩出しました。また、OASISやレディー・ガガ、ダフト・パンク、きゃりーぱみゅぱみゅなど、音楽と映像がマッチしたヒットCMがあります。長い時間軸の中で、auとdocomoの使用する音楽は似ている点がありますが、3社の中で、音楽をフックにしたCMのヒットが多いのはdocomoです。青山テルマ、 One Direction、SPICY CHOCOLATE、ONE OK ROCKなど若年層に人気の高いアーティストを起用したり、発掘する傾向がみられます。また、SoftBankはキャメロン・ディアスやブラッド・ピットがCM出演していた時期には、The Nolansやオリビア・ニュートン=ジョンなど、かつて大ヒットした有名な洋楽を使用していたことがあります。邦楽の使用曲についても『懐メロ』が多く使用されおり、若年層と同時に、親世代に向けた幅広い年齢層にもアピールする狙いがあると思われます。昨年末、SMAPの解散に際しては、およそ6年間のさまざまなCMシーンを『オリジナルスマイル』に乗せて60秒に編集し、『今まで本当にありがとう』篇として1回だけ放送しています。その粋な計らいには、視聴者から多くの感動コメントが寄せられました」  今シーズンに放送されている3社のCMの中でも特に話題を集めているというSoftBankのCMについて、今後の影響について分析する。 「まず、“ジャスティン・ビーバーをCMに起用”したことが、1つのニュース。また、ピコ太郎を一躍世界的に有名にしたジャスティン本人と、ピコ太郎との共演も大きな話題です。2017年2月後期の『CM好感度調査』において、このCMは、幅広い女性層から支持されています。ターゲットの若年層からは、『本当にCMに出ると思わなかった』という驚きの声が多く、『かっこいい』『歌が好き』と出演が歓迎されています。中高年の女性層にもジャスティンへの認知度は高いですが、『初めて歌を聴いた』とのコメントもあり、歌を聴き直すなど、シンガーとしてのジャスティンに再度注目が集まるのではないでしょうか。また、ジャスティンがSNS上で発信すれば、さらに話題が拡散してCMへの注目度も高まると思われます」  元々人気のあるアーティストの出演だけでなく、新進アーティストの認知向上にも一役買ってきたテレビCM。多くの企業が「若年層」をターゲットにしていることを踏まえると、今後も若手のロックバンドやシンガーの起用は続きそうだ。 (大和田茉椰)

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