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デジタル・リアルティが日本進出、第一大阪データセンターを公開

ザテレビジョン のロゴ ザテレビジョン 2017/05/18
デジタル・リアルティが日本進出、大阪第一データセンターを公開 © KADOKAWA CORPORATION 提供 デジタル・リアルティが日本進出、大阪第一データセンターを公開

 データセンター施設の開発/運用に特化したREIT(不動産投資信託)である米デジタル・リアルティ・トラスト(Digital Realty Trust)が5月17日、「第一大阪データセンター」を大阪府北摂地域に開設し、報道陣に公開した。日本で最初の同社データセンター施設となるが、すでに複数の大手クラウドプロバイダーと契約済みで“完売”状態。さらに大型の施設となる2棟目を建設するために、隣接用地を取得したことも発表している。  今回アスキー編集部では、現地で行われた発表会に出席するとともに、終了後、同社CEOインタビューを行った。CEOのA.ウィリアム・スタイン氏は、世界30都市に145以上のデータセンター施設を保有するデジタル・リアルティの強みを説明し、日本市場への期待や今後の展開を語った。 「第一大阪データセンター」で開催された発表会で語る、米デジタル・リアルティ・トラスト CEOのA.ウィリアム・スタイン(A. Willam Stein)氏 「第一大阪データセンター」で開催された発表会で語る、米デジタル・リアルティ・トラスト CEOのA.ウィリアム・スタイン(A. Willam Stein)氏 今回開設したデジタル・リアルティ 第一大阪データセンター(右)と、今後建設予定の第二大阪データセンター(左)の完成予想模型 今回開設したデジタル・リアルティ 第一大阪データセンター(右)と、今後建設予定の第二大阪データセンター(左)の完成予想模型 IBM、AT&T、ベライゾン、オラクルなどのグローバルクラウドサービスを支援  デジタル・リアルティは、世界の主要都市でデータセンター施設の投資/開発/所有/運用を行い、顧客への賃貸/コロケーションサービスなどを通じて得られた収益を投資機関/投資家に還元するREITだ。 デジタル・リアルティ・トラストの概要。グローバルでデータセンター不動産投資と運用、コロケーションサービスを行う デジタル・リアルティ・トラストの概要。グローバルでデータセンター不動産投資と運用、コロケーションサービスを行う  現在は北米、欧州/中近東、アジア太平洋地域の30以上の都市で、145のデータセンター施設を保有しており、2300万平方フィート(約214万平方メートル)のデータセンタースペースを提供できるキャパシティを持つという。資本時価総額は180億ドル(約2兆円)、企業価値は250億ドル(約2兆9000億円)とされており、米国最大の上場REITとして、S&P500指数銘柄にも指定されている。 アジア太平洋地域では、シンガポールとオーストラリア、香港、そして今回の日本(大阪)にデータセンター施設を持つ アジア太平洋地域では、シンガポールとオーストラリア、香港、そして今回の日本(大阪)にデータセンター施設を持つ  こうした独特の立ち位置であるため、世界中のコロケーションサービス事業者やクラウドサービスプロバイダーは、デジタル・リアルティにとって「競合」であり、同時に「顧客」でもあるという。たとえば「エクイニクス(Equinix)は競合でもあるが、当社の最大手顧客5社のうちの1社でもある」と、CEOのスタイン氏は説明する。  「当社の最大手顧客はIBMで、デジタル・リアルティはグローバル市場における『IBM Cloud』の成長を支えてきた。ほかにはAT&T、ベライゾン、オラクルなども大手の顧客だ。パブリッククラウドのトップ20企業は、(何らかの形で)われわれがサポートしている」(スタイン氏)  コロケーションサービスにおいては、ラック単位だけでなく、ケージ単位やプライベートスイート(1ホール占有型)単位といった大規模/超大規模(ハイパースケール)のニーズにまで幅広く応える。そのため、金融や製造、エネルギー、ライフサイエンスといったエンタープライズだけでなく、上述したような大手クラウドプロバイダー、マネージドサービスプロバイダーなども、同社の顧客になるわけだ。  デジタル・リアルティ 国際担当SVPのクリストファー・ケニー(Christopher Kenney)氏は、グローバル展開している大手クラウドプロバイダーの多くが、デジタル・リアルティの支援を受けてクラウドサービスを提供していると語った。  「デジタル・リアルティがビジネスを成長させてきた理由のひとつは、北米、欧州/中近東、アジア太平洋を広くカバーする『グローバルリーチ』だ。グローバルで標準化された(均一な設計の)サービスを提供しているため、顧客も他地域へ展開しやすい」(ケニー氏) デジタル・リアルティ 国際担当SVPのクリストファー・ケニー(Christopher Kenney)氏 デジタル・リアルティ 国際担当SVPのクリストファー・ケニー(Christopher Kenney)氏 北摂地区の「彩都」に立地、合計で7.6メガワットのITワークロードに対応  今回同社が開設した第一大阪データセンター(Digital Osaka 1)は、茨木市と箕面市をまたぐ「彩都(さいと、国際文化公園都市)」エリアに位置する。大阪のビジネス中心街(梅田や新大阪)からは、直線距離で20キロ圏内(新大阪駅から自動車で約20分)となる。立地は海抜200メートルの高台で、洪水ハザードエリアからは遠く離れている。 デジタル・リアルティ「第一大阪データセンター」(CGによるイメージ) デジタル・リアルティ「第一大阪データセンター」(CGによるイメージ)  第一大阪データセンターは耐震構造の3階建てで、建物面積はおよそ8600平方メートル。全体で7.6MW(メガワット)のITワークロードに対応し、電力供給や空調はすべて冗長化されている。  この第一大阪データセンターには、3つの「データスイート」と1つの「コロケーションデータホール」が備わる。データスイートは顧客1社で占有できる広さおよそ950平方メートルのデータセンター用ホール(POD)で、1ホールあたり最大でおよそ300ラック、2.4MWのITワークロードを収容できる。PUEは1.3。一方、小規模な需要向けのコロケーションデータホールでは、合計で0.4MW(400kW)のITワークロードを収容する計画。 顧客ラックの搬入を待つデータスイート。高密度データセンター向けの設計で、1ラックあたり最大8kWの電源を供給し、耐荷重は2トン。電源は青とオレンジの2系統が用意されていた 顧客ラックの搬入を待つデータスイート。高密度データセンター向けの設計で、1ラックあたり最大8kWの電源を供給し、耐荷重は2トン。電源は青とオレンジの2系統が用意されていた  同社によると、この3つのデータスイートはすでに2社の大手クラウドプロバイダーが契約済みであり、第一大阪データセンターは事実上“完売”となっている。この顧客からのさらなる拡張の要望や、その他の顧客の関心もあり、デジタル・リアルティでは先月、隣接するおよそ1万8000平方メートルの土地を「第二大阪データセンター」(Digital Osaka 2)建設用地として取得した。  第二大阪データセンターでは、第一大阪データセンターの約3.5倍となる27MWのITワークロードに対応する計画。3フロア構成で、現時点では1フロアに5つずつデータホールを設ける予定だという。加えて、900ミリ幅のような大型ラックにも対応し、ラックあたりの供給電力もさらに強化する。サービス開始予定は2019年第3四半期としている。  第一/第二大阪データセンターの概要を説明した日本法人 バイスプレジデントの太田康文氏は、「KIX10とKIX11の開設で“データキャンパス”化を目指す」と語った。 東京への展開ももちろん検討、買収など「あらゆる可能性は否定しない」  それではなぜ、大阪からの日本進出になったのか。スタイン氏やケニー氏によると、当然ながら東京市場にも注目しているという。今回は、具体的な顧客ニーズが大阪にあり、土地も4年前に取得していたことから先行した、というのが実態だという。  スタイン氏とケニー氏は、繰り返し関西圏のダイナミクスと成長ポテンシャルを強調するとともに、震災後、電力危機に見舞われた東京の“オルタナティブ”として大阪が注目されたことにも触れながら、大阪データセンターに対する期待を語った。  「もちろん東京(へのデータセンター建設)についても検討している。日本における市場の大半は東京と大阪だからだ。とはいえ、まずは4年前に取得した土地がある大阪からスタートし、顧客の需要を取り込みながら、日本での成長を続けていきたい。東京でビジネスを拡大していくためには、長期にわたって、辛抱強く取り組んで行くプロセスが必要となるだろう」(ケニー氏)  ちなみに、デジタル・リアルティでは昨年、欧州(ロンドン、アムステルダム、フランクフルト)で合計8つのデータセンターをエクイニクスから買収している。日本市場における買収の可能性について尋ねたところ、ケニー氏は「われわれは500万ドルの小規模な土地取得から、8億ドルのデータセンター買収、20億ドルのM&Aまで、ビジネス機会さえあれば、あらゆる可能性は否定しない」と述べた。  「今後、日本が次世代のデジタルエコノミーで発展していくにあたって、デジタル・リアルティではそれを継続的にサポートしていく考えだ。データセンターにおいて、サステイナブルな(持続可能な)キャパシティ供給を行っていく」「日本の企業には、ぜひわれわれのグローバルなキャパシティを活用できるメリットを理解していただきたい」(スタイン氏) ■関連サイト デジタル・リアルティ 大阪データセンター

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