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ファミリーマートはGoogle Cloudと企業文化をセットでインストール

ザテレビジョン のロゴ ザテレビジョン 2017/06/15
ファミリーマートはGoogle Cloudと企業文化をセットでインストール © KADOKAWA CORPORATION 提供 ファミリーマートはGoogle Cloudと企業文化をセットでインストール

Google Cloud Next '17の初日の基調講演で大きくフィーチャーされたのは、日本企業ももはや目をそらせない働き方改革とG Suiteだ。グーグルとの提携を発表したファミリーマートは、テクノロジーだけではなく、働き方改革を実現できる企業文化の導入にも期待する。 G Suiteはイノベーションを醸成する文化に貢献する  GCPとともに、同社のクラウドサービスの柱であるG Suiteに関しては、日本でも昨今大きな注目を集める「働き方改革」に貢献できるツールとして紹介された。働き方改革とG Suiteの関係に関しては、女性の働き方を考える「Women Will」のプロジェクトを推進してきたGoogle Japanの岩村水樹氏が説明した。 Google Japan 専務執行役員 CMO アジア太平洋地域 マネージングディレクター 岩村水樹氏 Google Japan 専務執行役員 CMO アジア太平洋地域 マネージングディレクター 岩村水樹氏  岩村氏は調査報告を元に、「働き方改革は大きな課題だと認識されているが、実際の職場で実施され、効果が実感される状況にはなっていない。具体的な方法がわからないことが課題になっている」と指摘する。  では、どのように働き方を変えていけばよいのか? これに対して、グーグルではビジネスリーダーが「文化」「プロセス」「ツール」の3つにフォーカスすることが求められるという。特に文化に関しては、「イノベーションは1人の天才から生まれるのではなく、多様な人材で構成されるチームの力を最大化することで実現される」という考えの元、自律的な働き方を実現するための文化が必要だと考えているとのことだ。 イノベーションは1人の天才から生まれるのではない イノベーションは1人の天才から生まれるのではない  岩村氏は、企業文化に関して1つのヒントを出す。グーグルが高いパフォーマンスを上げているチームに共通する要素を調べたところ、国籍、年齢、性別、言語を問わず、最低限「サイコロジカル・セーフティ(心理的安全性)」が成立されていたという。岩村氏は、この心理的安全性が成立する条件として「バックグランドに関係なく、自分らしく行動する、発言する、そしてそれを受け入れられていると感じられる状況。自分の弱みも含めてさらけ出すことができ、失敗するリスクがとれること」を挙げる。  そして、G Suiteはこうしたイノベーションを生み出す文化を醸成するにも役立つと岩村氏は主張する。「こうしたツールを使うことによって、管理されるのはなく、自分の仕事を自分で管理するという自律性に結びつく。チームがつながり、コラボレーションが生み出される」と岩村氏が主張する。 テクノロジーツールはイノベーション文化をはぐくむ テクノロジーツールはイノベーション文化をはぐくむ  岩村氏が携わってきたWomen Willのプロジェクトでは「ワークハードをワークスマートに変える」というテーマで活動を続けており、「未来の働き方トライアル」では「働く時間を短くする(Work Shorter)」「業務の効率化(Work Simply)」「在宅勤務(Work Anywhere)」などのチャレンジを1000社を超えるパートナー企業とともに実施してきたという。  このうち働く時間を短くするWork Shorterの施策は、全社一律に出退勤時間を決めるのではなく、一人一人が自分の退社時間を決め、それまでに業務を終わらせるようにするというトライアルだった。具体的にはGoogleカレンダーにはまず退社時間を入れ、さらに仕事の予定、会議の予定、やるべきことなどを全部入れることで可視化。これにより、仕事の配分やプロセスなどを意識するようになり、生産性が上がったという。「トライアルの結果、8~9時間だった労働時間を1時間減らすという大きな効果をもたらすことができた」と岩村氏は語る。これらの「未来の働き方トライアル」の取り組みについては、資料としてWebで公開されているという。 自身が設定した退社時間までに仕事を終わらせる 自身が設定した退社時間までに仕事を終わらせる 機械学習を使えばクリエイティブな時間を捻出できる  続いて登壇したGoogle Cloud G Suite部門 バイスプレジデント プラバッカー・ラガバン氏は、こうした働き方改革にG Suiteがどのように寄与するか、テクノロジーでどのように働き方を変えるかについて説明した。 Google Cloud G Suite部門 バイスプレジデント プラバッカー・ラガバン氏 Google Cloud G Suite部門 バイスプレジデント プラバッカー・ラガバン氏  ラバガン氏が指摘したのは、「ホワイトカラーは就業時間の5%しかクリエティブな仕事に使えていない」という調査報告。残りの95%は会議や業務の調整に時間を費やされ、次の仕事を進めるために誰かの情報や指示を待つという時間も発生しているという。しかし、G Suiteを利用すれば、テクニック、機械学習、コラボレーションを駆使して、クリエイティブな仕事の時間を増やすことができるという。 全体の5%しかクリエイティブな作業に使えていない 全体の5%しかクリエイティブな作業に使えていない  たとえば、今までの資料作成は、誰かが編集するのを待ち、終わったらメールに添付し、次の人に回していくという流れが一般的だ。待ちきれない人が違うバージョンを作成したら、それをマージする作業が発生し、さらに時間が浪費されることになる。グーグルはこうした無駄を排除すべく、同時編集できるGoogle Docsを開発した。これが今よりも10年以上も前のことだ。こうしたG Suiteの導入でユーザーであるPwCは、週の労働時間を9時間短節約することができたという。また、昨年末に発表されたApp Makerを利用すれば、ドラッグ&ドロップでG Suiteのアプリを開発することができる。  さらに、機械学習を活用することで、これらの時間をもっと短縮することができるという。たとえば、Gmailでは迷惑メールを振り分けたり、スマートリプライの機能で自動返信することも可能になった。人間の創造性を機械が置き換えるわけではないが、人工知能が人間ができることを高め、機械ができることも高められるいうわけだ。ラバガン氏は「機械はベートベーンのようなシンフォニーを作ることはできないが、シンフォニーを作るための時間を捻出することはできる」と語る。  GoogleDriveのクイックアクセスも機械学習によって実現されている。クイックアクセスは数多くのファイルの中から、ユーザーがアクセスする可能性の高いものをピックアップしてくれる。「GoogleDrveのファイルの約4割以上は、すでにクイックアクセスから開かれている。これも時間短縮につながる」(ラガバン氏)。複数ユーザーの会議の時間調整や会議室の予約も、Googleカレンダーによって自動的に設定できるという。  ラガバン氏は個人ではなく、チームでの生産性向上にフォーカスした機能を紹介する。月間のアクティブユーザーが8億人にのぼるGoogle Driveの最新版では、複数のユーザーで共有・同期できる「チームドライブ」をサポート。また、Google VaultではGoogleDriveやメール、ハングアウトチャット、Googleグループのアーカイブを実現。データの保持や記録保持、検索、書き出しを行ない、電子情報開示のニーズに対応きる。  デモでは柔軟なチャットやビデオ会議が可能なハングアウトチャットや資料共有に最適なハングアウトMeetなどの特徴を紹介。新しいハングアウトMeetは既存のシステムから一新されており、性能や音声の品質も大きく向上しているという。さらに、国内では2018年に登場予定のクラウド対応ホワイトボード「Jamboard」も披露。ハングアウトMeetで画面を共有しつつ、手書き文字を自動認識したり、付箋や写真を貼り付けたりといった操作を披露した。 Google Cloudと連携するJamboardのデモ Google Cloudと連携するJamboardのデモ 働き方改革を実現する企業文化をグーグルと作る  働き方改革とG Suiteの文脈でもっとも今回の大きなトピックは、ファミリーマートとの提携であろう。Google Cloudカスタマー部門 プレジデントのタリク・シャウカット氏の導きで登壇したファミリーマート代表取締役社長の澤田 貴司氏は、グーグル提携との背景について熱く語った。 ファミリーマート 代表取締役社長 澤田 貴司氏 ファミリーマート 代表取締役社長 澤田 貴司氏  現在、ファミリーマートの店舗数は国内で1万8000店、海外でも6000店舗を数える。国内では毎日1500万人が来店しているが、「とにかくお客様に一番身近な存在でありたいと考えて日々やっているが、できていないことが多々あります」と澤田氏は語る。  この背景は、サービスを多層化したことによる業務過多と社会問題ともなっている人手不足だ。単なる小売店舗の枠を超えつつある今のファミリーマートでは、レジの接客や発注のほか、品出し、鮮度チェック、清掃、宅配便の配送、スタッフのトレーニングなど業務内容が多岐に渡る。「全国20万人におよぶスタッフに大きな負荷がかかってしまっているのが現状」と澤田氏は語る。 業務過多と人手不足の問題 業務過多と人手不足の問題  こうした課題を解決すべく、ファミリーマートはグーグルと提携することでテクノロジーのみならず、企業文化も導入していくという。「企業文化をどうやってファミリーマートにインストールしていくか、そして小売り分野におけるGoogle Cloudの応用を推進すべく、グーグル様と提携させていただく」(澤田氏)。  企業文化に関しては、生産性の向上や業務削減、ツールの導入といった一連の働き方改革は当然だが、実際はこれらを実現できる企業文化を作っていく方がむしろ重要だと澤田氏は語る。コミュニケーションやコラボレーションはもとより、十倍、数十倍の成長を目指す指向を醸成し、企業文化を大きく変えていくという。  両社の提携ではすでにパイロットプロジェクトがスタートしており、従業員への働き方の意識調査を行なったほか、グーグルのファシリテートの元、企業文化を変えるためのワークショップも主催した。さらに全社アンケートや本部でのGoogleDriveの採用、マルチデバイスでのハングアウトの採用など、G Suiteを使った働き方改革の実証実験を300人程度の部署で実施。これにより、アンケートは70時間から15時間、資料の編集時間・打ち合わせが4時間から0時間/回に、会議の移動時間も1.5時間から0時間/人にまで削減できたという。 G Suite導入による大きな効果 G Suite導入による大きな効果  未来のファミリーマートを作っていくためのテクノロジー活用としては、まず機械学習による発注業務の改善を実施。おむすびの発注業務で試したところ、実測と予想の平均誤差率が開始2週間で11.65%、その1週間後には9.68%にまで減少した。また、年間55億人という来客から得られる膨大なデータもGoogle Cloud Platformにため込み、新規サービスの立ち上げや加盟店での分析に利用していく予定だという。「今までの10倍の思考で、ファミリーマートをお客様により近い環境でサービスが提供できる会社に変貌させていきたいと思う。グーグル様の力をお借りしながら、変革できればと強く思っています」(澤田氏)。 ■関連サイト G Suite

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