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フジの小保方氏パロディー、名誉毀損成立?制作側から「テレビがつまらなくなる」との声も

サイゾー のロゴ サイゾー 2014/05/08 03:50 Cyzo

 STAP細胞論文問題をめぐり、論文作成のプロセスに不正があると判断した理化学研究所(以下、理研)の内部調査結果に対し、理研の小保方晴子ユニットリーダーが不服申し立てを起こしていたが、理研の調査委員会は5月6日、この不服申し立てを退け、再調査しないとの結論をまとめた。これを受け、今後の焦点は小保方氏の処分や、撤回を含めた論文の扱いなどに移るが、論文責任著者である米ハーバード大学のチャールズ・バカンティ教授は一貫して不正認定に反対の姿勢を崩しておらず、小保方氏もSTAP細胞の作製に成功した第三者の存在を主張しており、いまだに事態収束の気配は見えていない。

 そんな中、3日放送のテレビ番組『めちゃ×2イケてるッ!』(フジテレビ系)が、小保方氏をパロディー化したコントの放送を予定していたことが判明し、物議を醸している。問題となっているコントには小保方氏を真似た「阿呆方さん」に扮したタレントがスリッパで頭をはたかれるという内容などが含まれており、放送前に予告動画が同番組公式サイト上に掲載され、そのコントが放送予定であることが判明。小保方氏の代理人がフジテレビに抗議文を送付するなどして、放送見送りに至ったという。

 代理人の三木秀夫弁護士は抗議の理由について、「小保方さんの会見をネタにしているのは明らかで『阿呆方さん』という名前や、頭をはたくというのは人権侵害にあたる」と説明しているが、今回、フジテレビがこのようなコントを放送しようとしていたことについて、法的にはどのような問題があるのだろうか。民事事件に詳しい弁護士は次のように解説する。

「もし裁判になれば、名誉毀損などが認められる可能性はあるかもしれませんが、小保方氏サイドとしては今後、理研の同氏に対する処分や論文の取り扱いなど、優先的に取り組むべき問題が山積しています。また、これ以上騒ぎ立てれば小保方氏のイメージを傷つける恐れもあるため、今回のフジテレビの事案については、局側の放送見送りという判断をもってひとまずクローズにしたい考えではないでしょうか。ただ、法律的問題以前に、ナイーブかつ流動的な社会問題の渦中におり、かつ入院中であるとされる一般人女性をパロディ化するというのは、マスメディアの行動として社会通念上、極めて配慮を欠いたものといわざるを得ません」

●番組制作サイドの見解

 では、世間から批判を浴びる可能性の高い企画を、なぜフジテレビはあえて放送しようとしたのだろうか。その背景について、テレビ局社員は次のように語る。

「昨年放送された『FNS27時間テレビ』内の一コーナーとして放送された『めちゃイケ』の内容がBPO(放送倫理・番組向上機構)の審議対象になるなど、同番組の内容が物議を醸すことは過去にもしばしばありました。それゆえ、日本PTA全国協議会が実施していた『子どもに見せたくないテレビ番組ランキング』(昨年廃止)でも毎年上位にランクインするなど、批判の対象になることも多かった。同じテレビのつくり手側からすると、多少の批判を覚悟で笑いに対し“攻め”の姿勢を貫いている点については、評価されてもいいかなとも思います。

 ただ、今回の件については、そもそも制作サイドに『批判を浴びるかもしれない』という問題意識がなかったのではないでしょうか。実際に私も、『この程度のことでいちいち抗議を受けていては、ちょっと厳しい』というのが本音で、制作現場の委縮を招き、ますますテレビがつまらなくなりかねないという懸念すら感じます。フジテレビの放送見送り発覚後に放送された『ロンドンハーツ3時間SP』(テレビ朝日系/6日放送)内で、タレントの大久保佳代子(オアシズ)が小保方氏のものまねを行うシーンが流されましたが、放送後に司会の田村淳(ロンドンブーツ1号2号)は『流石ロンハースタッフ!』と臆面もなくTwitterに投稿しています。まさしくこれが、制作サイドの意識を象徴しているのではないでしょうか」

 今回のフジテレビの問題は、テレビ番組制作サイドと社会の“感覚のズレ”が生んだともいえるのかもしれない。

 三木弁護士は今回のフジテレビの放送見送りについて、「ネット上に動画が残り、『阿呆方さん』という名前が半永久的に残っていくのであれば、予告だけで問題があるのではないか」と指摘し、今後の対応は検討するとしている。また、「関心のあらわれとは思うが、あくまで一私人であり、弱い立場にある小保方氏を叩くようなことはやめていただきたい」と、バラエティ番組などで小保方氏を笑いのネタにする動きに自粛を求めている。(文=編集部)

※画像は、4月9日、会見を行う小保方晴子氏(撮影=吉田尚弘)

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