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ブランドライセンスに戦略を移行したBlackBerry、業績も徐々に回復

ザテレビジョン のロゴ ザテレビジョン 2017/04/28
ブランドライセンスに戦略を移行したBlackBerry、業績も徐々に回復 © KADOKAWA CORPORATION 提供 ブランドライセンスに戦略を移行したBlackBerry、業績も徐々に回復

 2月末の「Mobile World Congress(MWC)」でちょっとした”カムバック”を果たしたBlackBerry。そのBlackBerryブランドを冠した最新のAndroidスマートフォン「BlackBerry KEYOne」が提携先のTCL Communicationから、もう間もなく発売される。 来月に発売されるBlackBerry KEYOne。BlackBerry本体はハードから撤退し、Alcatelブランドでも知られるTCLがライセンスを受けてAndroid搭載のスマホを販売する。この戦略は成功するか? 来月に発売されるBlackBerry KEYOne。BlackBerry本体はハードから撤退し、Alcatelブランドでも知られるTCLがライセンスを受けてAndroid搭載のスマホを販売する。この戦略は成功するか? 5月に発売!QWERTYキー搭載の「BlackBerry KEYOne」  2月末のMWCで発表されたKEYOneは、BlackBerryユーザーにはおなじみのQWERTYのハードキーを持つAndroid端末だ。  スペックとしては、1080×1620ドットの4.5型ディスプレー。カメラは12メガとイン8メガ。CPUは2GHz動作のオクタコアのSnapdragon 625。ストレージは32GBで、最大2TBのmicroSDの増設が可能。バッテリーは3505mAh。OSは”Nougat”ことAndroid 7.1を採用。BlackBerry Hub、Notesなどの生産性アプリを統合し、データプライバシーとセキュリティの「DTEK」スイートも搭載する模様。サイズは149.1×72.4×9.4mm。  最大の特徴はやはりキーボードだろう。ショートカットの設定も可能で、スペースキーには指紋センサーも組み込まれている(使い勝手のほどはよくわからないが)。 MWCでの写真から。スペースキーに指紋センサーが搭載されているのがわかる MWCでの写真から。スペースキーに指紋センサーが搭載されているのがわかる  スペックだけ見れば、ハイエンドというわけではないが、BlackBerryのウリであるセキュリティーなどのエンタープライズ機能などが魅力となる(発表時の価格は欧州が599ユーロ/549ドル以下となっていた)。ターゲットは主に企業ユーザーだ。  当初の予定では4月に発売予定だったが、発売は遅れている。だが、5月の発売が正式に発表された。 ハードウェアから撤退し、エンタープライズソフトウェア企業を目指す  KEYOneを製造するのは中国のTCL Communicationだ。BlackBerryは2016年12月に同社と提携し、自社のセキュリティーソフトウェアとサービススイート、関連するブランド資産をTCLに提供し、TCLがBlackBerryブランドのモバイル端末を設計、製造、販売し、顧客サービスを提供することになっている。  なお、KEYOneはTCLの下で提供されるが、1月のCESで”Mercury”として披露された際は、BlackBerry内部チームが設計した“最後の”スマートフォンとうたっていた。  なおTCLはBlackBerryのほか、Alcatelブランドでもおなじみであり、TCLと合わせて、3つのブランドを持つことになる。BlackBerryとはすでにDTEK50、DTEK60で協業済みだ。  BlackBerryは2007年にiPhoneが登場する前に、スマートフォン市場をSymbianとともに分かち合っていた。当時から大企業を中心とした企業顧客を持ち、会社が支給する端末としてはBlackBerryがデフォルトだったと言っても過言ではない。iPhoneが流行しはじめた後も、欧州などでメッセンジャーだけを目的にBlackBerryを利用するティーンネージャーがおり、”BlackBerry中毒”なる言葉もあったのだ。  だがiPhone、Androidに押されて業績もシェアも低迷、2013年始めに社名をResearch In Motion(RIM)からBlackBerryに変え、同年後半にはJohn Chen氏をCEOに迎え、数年がかりで改革を進めてきた。それまでの独自OS「BlackBerry OS」では、満を持して2013年に「BlackBerry 10」を発表したものの成功とは言えず。2015年にAndroidを採用した「Priv」を発表。そしてハードウェアからの撤退となる ブランドライセンスモデルは成功するのか?  Chen氏が目指すのは、エンタープライズソフトウェア企業だ。「スマートフォンの将来は、電話(フォン)の”スマートさ”であり、フォームファクタではない」とChen氏はTCLとの提携時に語っている。同社が得意とするセキュリティソフトウェア、サーバー、生産性向上のソフトウェアなどを中核としていくというのが戦略だ。  戦略は効果を出しているようだ。BlackBerryが3月末に発表した業績発表で、同社は予想を上回る好業績を公開した。なかでもソフトウェアとサービスの売り上げは前年同期比12.2%増加したとのこと。成長要因の1つが、車載用途にも利用される組み込み型OSのQNXで、最近もFordなどで採用されたことが発表された。  ハードウェアビジネスからは抜けるが、ホワイトボックスメーカーと提携してスマートフォンハードウェアのブランドは維持――これは奇しくも、MWCでカムバックしたNokiaと同じような戦略だ。Nokiaは、そのために作られたといっても過言ではないHMD Globalと独占的な契約を結んでいる。もっとも、この戦略がうまくいくかどうかの保証は両社ともにない。  TCLは2017年中にBlackBerryブランドの新機種を発表予定としており、このビジネスモデルを軌道に乗せられるかが注目される。 筆者紹介──末岡洋子 フリーランスライター。アットマーク・アイティの記者を経てフリーに。欧州のICT事情に明るく、モバイルのほかオープンソースやデジタル規制動向などもウォッチしている

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