古いバージョンのブラウザーを使用しています。MSN を最適にご利用いただくために、サポートされているバージョンをご使用ください。

ランチタイムに激震!?――「格安SIM」18サービスの実効速度を比較(ドコモ回線9月編)

ITmedia Mobile のロゴ ITmedia Mobile 2016/10/28
ランチタイムに激震!?――「格安SIM」18サービスの実効速度を比較(ドコモ回線9月編): 画像:ITmedia © ITmedia Mobile 提供 画像:ITmedia

 MVNOが提供している「格安SIM」を選ぶうえで、料金はもちろんだが、「通信速度」も重要な決め手になる。料金は各社のWebサイトやカタログに表示されていて比較しやすいが、通信速度は各社一律「下り最大225Mbps」「下り最大375Mbps」などと表記されており、実際のところどれだけの速度が出るのかが分からない。

 そこで、2015年7月から各社が提供している格安SIMの“実効速度”を毎月調査し、その結果を横並びで紹介している。今回は2016年9月編として、先月のドコモ系MVNOサービス(格安SIM)の通信速度をリポートしたい。au系MVNOサービスやY!mobileについても同時に調査したので、別途記事化する。本企画が格安SIMを選択する際の一助になると幸いだ。

●通信速度の調査方法

 今回、テストを行ったのは以下の18サービス。

・IIJmio

・OCNモバイルONE

・BIGLOBE LTE・3G

・b-mobile(おかわりSIM)

・楽天モバイル

・NifMo

・FREETEL SIM

・ロケットモバイル

・U-mobile PREMIUM

・DMM mobile

・Wonderlink(LTE I)

・Wonderlink(LTE F)

・mineo(Dプラン)

・DTI SIM

・0 SIM

・イオンモバイル

・エキサイトモバイル

・ドコモ(mopera U)

 ドコモの純正サービスである「mopera U」を除くと、MVNOサービスは計18。いずれのSIMもLTEの高速通信に対応したものを使っている。その他の調査条件は以下の通り。

・計測端末:ZenFone 2×3台

・計測アプリ:RBB TODAY SPEEDTEST

・計測日:9月30日(金)【午前・午後】/9月27日(火)【夕方】

・計測時間帯:平日午前(8時50分〜)、午後(12時20分〜)、夕方(18時〜)の3時間

・計測場所:東京都千代田区のアイティメディア社内

・計測回数:各時間帯・場所で1サービスあたり上下3回ずつ(平均値を掲載)

 今回も、全時間帯においてアイティメディア社内で計測した。「So-net モバイルLTE」については「nuroモバイル」へのリニューアルに伴い計測対象からいったん外している。また、諸事情から夕方の計測のみ別日に実施している。

 各サービスの測定を開始した時刻は、以降の各時間帯の表を見てほしい。通信測定のエラー、明らかにありえない速度(理論値超え)が表示された場合は再度測定している。人力のテストなので、全てのサービスを同時に測定しているわけではないことはご理解いただきたい。

 本企画で紹介する通信速度は、時間帯や場所によって大きく変化する。記事で紹介されている数値は100%うのみにせず、あくまで参考値としてご覧いただきたい。

●平日午前:Wonderlink(LTE I)が健闘 0 SIMとDTI SIMは引き続き苦戦

 午前中の測定。エレベーターは出勤してくる人をどんどん運んでくる。月末しかも「花金」ということもあってか、すでに「アフター」のことを考えている人もそれなりにいそうな雰囲気である。そんな中、編集部員2人でSIMカードを抜き挿しして速度を測っていく。結果やいかに。

 下り速度では、「Wonderlink(LTE I)」が平均15.41Mbpsで首位となり、「DMM mobile」が平均14.47Mbpsで2位、「U-mobile PREMIUM」が平均14.29Mbpsで3位に付けた。いずれのサービスもインターネットイニシアティブ(IIJ)をMVNE(MVNOの支援事業者)としており、その観点からすると「IIJ系のサービスが健闘している」と言えるだろう。ただし、IIJ自身が提供する「IIJmio」は平均7.28Mbpsと遅くはないものの、トップ3のサービスと比べると遅いかな、という印象だ。

 前月首位だった「FREETEL SIM」は下り平均6.21Mbpsとなった。遅いとはいえないものの、前月の平均16.4Mbpsから比べると半分未満の速度に落ち込んでしまっている。また、「おかわりSIM」(下り平均8Mbps→4.49Mbps)、「楽天モバイル」(下り平均6.5Mbps→3.25Mbps)、「Wonderlink(LTE F)」(下り平均6.4Mbps→3.37Mbps)も前月比で4割以上速度が落ち込んでいる。とはいえ、これだけ速度が出ていれば、ファイルサイズの大きめな画像などをダウンロードしない限り実用上は十分だろう。

 しかし、「DTI SIM」(下り平均0.87Mbps)と「0 SIM」(下り平均0.47Mbps)は、相変わらず厳しすぎる結果が続いている。ともすると、この速度ではSNSの利用やメールの受信も厳しいかもしれない。何とか改善をしてほしいところだ。

 一方で、上りの通信速度は各サービスともに問題のない速度を確保している。トップ3は下り平均速度と同じ顔ぶれで、U-mobile PREMIUM(平均12.62Mbps)、DMM mobile(平均11.88Mbps)、Wonderlink(LTE I)(平均10.42Mbps)とIIJ系サービスが強い。

●平日午後:ドコモ純正圧勝 MVNOは上りが低調に

 続けて、MVNOサービスにとっての“鬼門”ランチタイムの計測だ。おおむね、この時間帯は大手キャリアのネット接続サービスが強く、MVNOサービスはかなり苦戦するという構図が一般的だ。ただし、前月はFREETEL SIMや楽天モバイルが下り平均2Mbps超えの健闘を見せていた。この健闘は今月も続くのか、それとも……。結果を見てみよう。

 今回の計測結果は、下り・上りともにドコモ純正の「mopera U」の圧勝(下り平均10.62Mbps/上り5.57Mbps)だった。やはり、混雑する時間帯はキャリア純正回線が強いという傾向は崩れない。

 MVNOサービスの下り平均速度を見てみると、1Mbpsを超えているのがFREETEL SIM(1.94Mbps)、楽天モバイル(1.74Mbps)、「ロケットモバイル」(1.09Mbps)とおかわりSIM(1.03Mbps)の4サービスで、残りの全ては1Mbps未満と厳しい結果になった。特にFREETEL SIMは前月はそこそこ高速だっただけに、不調が際だって見える。

 しかし、真に注目すべきは上りの平均通信速度だ。従来、MVNOサービスは「下りはダメでも上りは快調」ということが多かったが、今回はFREETEL SIM(1.23Mbps)と楽天モバイル(1.13Mbps)以外は軒並み1Mbps未満の速度となった。これではSNSや写真共有アプリでの画像アップロードもなかなか進まない。上りの不調は一時的なものなのか、それとも慢性的なものになってしまうのか、注視したいところだ。

基本情報から価格比較まで――格安SIMの情報はここでチェック!→「SIM LABO」

●平日夕方:FREETEL SIMと楽天モバイルが快調 mineoも健闘

 ランチタイムの次に厳しい結果となりやすい18時頃の通信環境。先述の通り、今回はこの測定だけ別日に実施している。まずは結果を見てみよう。

 下りの平均速度では、FREETEL SIMが前月比でやや速度を落としたものの、8.9Mbpsでトップをキープした。次いで楽天モバイルが7.68Mbpsと前月比で速度がおよそ2倍となり、2位につけた。3位は「mineo」で、5.7Mbpsとなった。前月が平均1Mbpsだったことを考えると、頑張っているといえるだろう。頑張っているといえば、前月に平均1Mbpsを切っていたロケットモバイルは、今月は4.07Mbpsと大幅に速度が改善している。

 一方で、平均1Mbpsとなったのが「OCN モバイル ONE」(0.68Mbps)、DTI SIM(0.57Mbps)、U-mobile PREMIUM(0.49Mbps)と0 SIM(0.34Mbps)の4サービス。前月と比べるとロケットモバイルの代わりにDTI SIMが入ったような格好だ。また、1Mbpsを切ってはいないものの、純正のmopera Uが平均8.6Mbps→3.34Mbpsと落ち込んでいることが気になる。実用上は問題ない速度ではあるが、今後の動向に注視したいところではある。

 上りの平均速度では、楽天モバイルが平均7.09Mbpsでトップとなった。2位はFREETEL SIMの6.9Mbps、3位はおかわりSIMの5.71Mbpsとなった。ランチタイムとは異なり、どのサービスも平均1Mbpsは超えており、実用上は問題ないといえそうだ。

●まとめ

 9月の通信結果を振り返ると、ランチタイムにMVNOサービスがほぼ総崩れになったことが印象深い。比較的安定を保っていた「Wonderlink(LTE F)」が下り・上りともに平均1Mbpsを切ったのは衝撃的だろう。もっとも、夕方には速度を戻しているので、偶然であると信じたい。

 また、DTI SIMと0 SIMが前月と同様に時間帯を問わず下り平均速度がほぼ一定していたことにも注目したい。ただ、「低い速度で」一定なので、ユーザーのためにも速度改善の策を期待したい。

 別の観点では、時間帯による速度が大きすぎるU-mobile PREMIUMもある意味で「プレミアム」とは言えない状況になっている。前月も触れたが、混雑時間帯に急に速度が落ちるのはメリットであるはずの「通信容量無制限」がむしろ“あだ”になっている可能性が高い。だからといって、無制限の看板を簡単には下ろせないはずなので、この状況にU-NEXTがどう立ち向かうのか、注目だ。

 各サービスの傾向をまとめると以下の通り。

・IIJmio……午前中は良好 昼と夕方は頑張りたい

・OCN モバイル ONE……混雑時間帯の下り速度が特に遅い

・BIGLOBE LTE・3G……昼さえ乗り越えればまずまず快適

・b-mobile(おかわりSIM)……混雑時間帯の下りは比較的堅調

・楽天モバイル……混雑時間帯も頑張っている

・NifMo……ランチタイムは弱い 午前中と夕方はまずまず

・FREETEL SIM……混雑時間帯も頑張っている

・ロケットモバイル……夕方は改善するも昼間はまだまだ 午前中は問題なし

・U-mobile PREMIUM……夕方の上りは絶好調も混雑時間帯の下りは厳しい

・DMM mobile……午前中は快適 夕方もまずまず 昼は頑張りたい

・Wonderlink(LTE I)……午前中は絶好調 夕方も良好、昼は頑張りたい

・Wonderlink(LTE F)……昼の下りが今回不調 ほかの時間帯はまずまず

・mineo(Dプラン)……混雑時間帯の下りがまだ弱い

・DTI SIM……時間帯を問わず下り速度の不調に懸念

・0 SIM……1日を通して下り通信速度に課題

・イオンモバイル……昼さえ耐えられればあとは快適

・エキサイトモバイル……午前中と夕方は良好、昼は頑張りたい

・ドコモ(mopera U)……ランチ重視ならやはり純正

 今回の測定結果はあくまで参考データの1つとして役立てていただき、他のさまざまな情報も踏まえて、より良いMVNOサービスを選んでほしい。

基本情報から価格比較まで――格安SIMの情報はここでチェック!→「SIM LABO」

ITmedia Mobileの関連記事

image beaconimage beaconimage beacon