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丸、柳田、浅村…常勝チームにドラ2、ドラ3の成功あり

産経新聞 のロゴ 産経新聞 2018/11/09 14:10 株式会社 産経デジタル
丸、柳田、浅村…常勝チームにドラ2、ドラ3の成功あり: 2008年ドラフト3位入団の広島・丸佳浩 © 産経新聞 提供 2008年ドラフト3位入団の広島・丸佳浩

 セ・リーグ3連覇を果たした広島。“タナキクマル”と呼ばれる強力な上位打線はシーズンを通してほぼ固定されていたが、オーダーを見ていると、興味深い事実が浮かび上がってくる。日本シリーズを制したソフトバンク、パ・リーグ優勝の西武とも共通する常勝チームの条件とは-。

丸、柳田、浅村…常勝チームにドラ2、ドラ3の成功あり: 2012年ドラフト2位入団の広島・菊池涼介 © 産経新聞 提供 2012年ドラフト2位入団の広島・菊池涼介

 広島の1番田中広輔は2014年ドラフト3位、2番菊池涼介は12年2位、セ・リーグMVPの呼び声が高い3番の丸佳浩は08年3位、そして若き主砲、4番鈴木誠也は13年2位。“ドラ1”ではない選手が、強力打線の軸になっている。

丸、柳田、浅村…常勝チームにドラ2、ドラ3の成功あり: 2014年ドラフト3位入団の広島・田中広輔 © 産経新聞 提供 2014年ドラフト3位入団の広島・田中広輔

 とくに丸と鈴木は高卒組で、高校時代から決して全国に名の知れた選手だったわけではないが、苑田聡彦スカウト統括部長によると「丸は左打者として天性の才能を持っていた」という。守備も決して上手だったわけではないが、機動力野球を掲げていた野村謙二郎前監督の下、高卒2年目から131試合に出場。チームがBクラスだった時代から、将来のチームの主軸候補として育ててきた成果がリーグ3連覇の原動力にもなった。

 また、ソフトバンクはエース格の千賀滉大や正捕手の甲斐拓也ら育成ドラフトからのたたき上げが特徴のチームではあるが、日本シリーズで4番を務めた柳田悠岐(ゆうき)が11年ドラフト2位で、守護神の森唯斗(ゆいと)も14年2位。やはりドラフト2位で獲得した選手が投打の主力に成長している。

 柳田は広島商高時代に甲子園出場の経験はなかったが、ドラフト会議の際に王貞治会長の「この中で一番飛ばせるのは誰だ」というひと言で指名が決まったエピソードは有名だ。入団後もコーチ陣は打撃フォームを極力いじらず、持ち前の長打力を最大限に伸ばす育て方をしてきた。日本シリーズ第5戦で延長十回に飛び出した豪快なサヨナラ本塁打はその延長線上にあったといえるだろう。

 また、惜しくもクライマックスシリーズ(CS)ファイナルステージで敗退したが、西武の主力打者にも“ドラ1”ではない選手が目立つ。今季47本塁打で初の本塁打王に輝いた山川穂高は13年ドラフト2位、127打点で打点王の浅村栄斗は08年3位、リードオフマンの秋山翔吾が10年3位…。近年のドラフトで将来の主力打者を発掘してきた成果が、今シーズン、10年ぶりのパ・リーグ制覇につながった。

 一方、セ・リーグ最下位に低迷した阪神の近年のドラフト指名選手を見ると、10年3位の中谷将大(まさひろ)、12年2位の北條史也らが目につくが、なかなかレギュラーに定着できず、まだチームの主力にはいたっていない。「自分がどういう選手になりたいかが大事」と話す矢野燿大(あきひろ)監督の下で心機一転、どれだけ自分の特徴を伸ばしていけるかだ。

 ドラフト2位、3位の選手の指名はスカウトの発掘能力も問われてくる。ドラフト会議から入団に至るまで、世間の注目は1位選手に集まるため、2位、3位の選手には「ドラ1を追い越したい」という反骨心も生まれる。そうした思いがチームの育成方針とかみ合えば、数年先が楽しみなチームになるだろう。(丸山和郎)

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