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乃木坂46アンダーが開いた“第2章”の扉 クリスマスライブがもたらした充実を振り返る

Real Sound のロゴ Real Sound 2016/12/17 株式会社サイゾー
© Real Sound 提供

「これまでがアンダーの“第1章”だとしたら、私は今この瞬間からアンダーの”第2章“を作りたいんです!」(寺田蘭世・『Merry Xmas Show 2016〜アンダー単独公演〜』12月7日公演アンコールのMCより)  12月7日、9日に日本武道館で行なわれた乃木坂46のアンダーメンバーによる『Merry Xmas Show 2016〜アンダー単独公演〜』は、アンダーライブ史上最も充実した公演だった。そう断言できるほど現体制が充実しており、“アンダー第2章”の幕が開いたことを多くの人に知らしめた二日間だった。  同公演については、ハイライトがいくつも存在する。まず触れておきたいのは、ライブの流れが選抜公演に比べ、よりコンセプチュアルだったこと。もちろん中盤には過去のアンダーライブにおける人気企画「全員センター」をアップデートした「全員シングル表題曲センター」企画もあったが、基本的には前半と後半で、それぞれ共通の楽曲がパフォーマンスされており、このライブが最新シングル『サヨナラの意味』におけるアンダー曲「ブランコ」のセンター・寺田蘭世の座長公演であることを改めて打ち出す内容だったのだ。  寺田は自身の言葉でチームの士気を上げ、ライブの盛り上がりに大きく寄与したほか、良い意味で彼女のパブリックイメージとギャップのある「不等号」「嫉妬の権利」では、クールなパフォーマンスを見せ、その小さな身体でグループを牽引した。寺田は7日のアンコールで「今回のアンダーは『史上最弱だ』と一部の方に言われて『そんなこと絶対に言わせない』と奮い立った」と振り返った。確かに筆者も、寺田がアンダーのセンターを務めるとなったとき「時期尚早ではないか?」と思わなかったといえば嘘になる。しかし、このライブを見て、彼女の言う「最弱」の二文字を頭に浮かべるものはもう誰もいないだろう。先の発言のあと、寺田はこう口にした。 「16枚目のアンダーメンバーが『最強』なんです!」(寺田蘭世・『Merry Xmas Show 2016〜アンダー単独公演〜』12月9日公演アンコールのMCより)  その答えは、ライブ全編にはっきりと表れている。ライブ定番曲「13日の金曜日」のオリジナルセンターであり、アドリブの煽りもどんどん進化を見せる斉藤優里、「シークレットグラフィティー」「初恋の人を今でも」でセンターを務めた樋口日奈、その樋口と「自由の彼方」でWセンターとしてパフォーマンスし、「春のメロディー」では単独で中央へと立った中田花奈。それそれのパフォーマンスにおけるタレントの充実と、アンダー史上最も一体感のあるライブを、この公演は如実に見せてくれた。  それは続いてのハイライトである、乃木坂46メンバーによるバンド・乃木團のライブにも共通する。今や選抜センターを務めるまでになった齋藤飛鳥(Dr.)、2作連続で選抜入りを果たした中元日芽香(Vo.)といったアンダーセンターの経験者もゲスト出演し、2日目・千秋楽を大いに盛り上げた。「あの日 僕は咄嗟に嘘をついた」や「狼に口笛を」などの楽曲を、同期なしで川村真洋(Gt.)、中田花奈(Ba.)、和田まあや(Key.)、能條愛未(Vo.)が、他メンバーのダンスに合わせて演奏する光景は、グループが挑戦してきたことがまた一つ結実した瞬間だった。  そして、何よりトピックが多かったのは「全員シングル表題曲センター」企画。ここでは書ききれないほどの情報量だったため、印象的だったものをいくつか抜粋して紹介したい。まず前提として共有しておきたいのは、以前(『アンダーライブ 2ndシーズン』&『乃木坂46 アンダーライブ at 日本武道館』)と同様、披露した楽曲はどれも本人たちのチョイスではなく、抽選で選ばれた結果だということ。伊藤純奈が全力でキュートさを見せた「走れ!Bicycle」、元気印の斉藤優里が歌だけで観客の心を掴んだ「君の名は希望」、本人曰く「“カワイイ”一面を見せたかった」という中田花奈センターの「裸足でSummer」は、意外性もありつつ本人と楽曲の新たな一面を更新しているように思えた。そして3期生を除くと最年少メンバーである渡辺みり愛が、大人っぽい表情をのぞかせた「サヨナラの意味」、斎藤ちはるが艶のあるパフォーマンスでセンターに立った「バレッタ」、山崎怜奈のキャラクターとの相乗効果が印象的な「太陽ノック」などは本人と楽曲の相性も抜群で、パフォーマンスしているメンバーにとっても、2017年以降につながるターニングポイントになるのではないかと感じた。  ここまでアンダーの公演に焦点を当てて書いてきたが、一つ忘れてはいけないことがある。彼女たちはあくまで乃木坂46における「アンダーメンバーであること」だ。それは当たり前かもしれないが、ファンは長くグループを見れば見るほど「選抜とアンダーは別のベクトル」という気持ちで整理してしまう。しかし、当の本人である彼女たちはそう思っていないということが、寺田のMCからひしひしと伝わってきた。 「ここ(アンダー)は夢への通過点だと思っています。ここにいるメンバーも夢の途中です」(寺田蘭世・『Merry Xmas Show 2016〜アンダー単独公演〜』12月9日公演アンコールのMCより)  寺田は4日間にわたるクリスマスライブで、最も完成度の高かった9日公演の最後にこう言い放った。グループがミリオンを達成し、充実期といえる状況に突入したなかで、ファンとメンバー両方の気を引き締めたこの発言を聞いて、彼女にこのタイミングでアンダーセンターを任せた運営の意図が理解できたような気がする。選抜ではなくアンダーにクリスマスライブの千秋楽を託したことも「まだまだ上り坂は続くのだ」という明確な意思表示の表れだろう。2017年も乃木坂46の勢いは止まらない、そう感じさせるには十分な2日間だった。(中村拓海)

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