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京都中に人脈「全部俺につけて」電話/松方さん悼む

日刊スポーツ のロゴ 日刊スポーツ 2017/01/23
98年3月、日刊スポーツのインタビューに応じる松方弘樹さん © 日刊スポーツ 提供 98年3月、日刊スポーツのインタビューに応じる松方弘樹さん

東映の時代劇ややくざ映画で活躍し、バラエティー番組でも親しまれた俳優松方弘樹(まつかた・ひろき)さん(本名・目黒浩樹=めぐろ・こうじゅ)が21日午前11時26分、脳リンパ腫のため、都内の病院で死去していたことが23日、分かった。74歳だった。

松方弘樹さん主催の花見に招かれたのは、90年代半ば、プロデュースも兼ねた「蔵」の取材で訪れた東映京都撮影所だった。

撮影所近くの空き地に紅白幕が張られ、京都指折りの名店が屋台を並べた。舞妓(まいこ)さんの姿もあった。

バブル景気が記憶に新しい頃だったが、この日だけのしつらえ、全てが松方さんのポケットマネーと聞き、勝新太郎さんに負けない気前の良さを実感した。

うたげは日が高いうちから始まったが、当の松方さんは映画の衣装のまま「どうぞ、ゆっくり楽しんで下さい」と軽くあいさつすると姿を消した。そんなところも、粋に見えた。近くのオープンセットでは撮影が続けられており、その場にいたのは、スポンサー関係や劇場関係者ばかりだった。

約2時間余り、松方さんの負担で飲み食いを続けるのもさすがに気が引けたので、気の知れた宣伝スタッフが行きつけというスナックに場を移した。だが数分もたたないうちに、店に松方さんから電話が入る。「全部俺につけて」。スタッフも意地になり、隠れ家風のところばかり、その後2軒回ったと記憶しているが、いずれも時を置かずに魔法のように松方さんから電話が入った。

京都中に張り巡らされた人脈に驚かされた。最後の昭和スターのきっぷと気配りはけた違いだった。【相原斎】

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