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今あるオフィスで次世代の生産性=創造性を高めるために必要なたった1つのこと

ITmedia エンタープライズ のロゴ ITmedia エンタープライズ 2017/08/24
今あるオフィスで次世代の生産性=創造性を高めるために必要なたった1つのこと: クリエイティブ スペースの一例。Surface Hubを中心にレイアウトされた会議室のイメージ © ITmedia エンタープライズ 提供 クリエイティブ スペースの一例。Surface Hubを中心にレイアウトされた会議室のイメージ

 テクノロジーとクリエイティビティの融合により、新たな「働き方改革」を推進すべく、2017年8月24日にスチールケースと日本マイクロソフトが日本での協業を発表。両社が共同で展開する「クリエイティブ スペース」について、東京都内で発表会が行われた。

 「先進的な企業はオフィスに戻り、チームでの協働を推進している」

 米IBMが、2017年にウォールストリートジャーナルに語った一文を引用するのは、スチールケースのコミュニケーション バイスプレジデント ゲイル・モートレイ氏だ。「かつては、モバイル環境で仕事をすることが効率的だという時代もあったが、現在、一歩進んだ企業はオフィスで一緒に働いてほしいという流れになってきている」と続ける。

 さらに「働き方も多様性が問われており、パーソナル化やバイオフィリア(生物や自然への愛情)といった興味深いトレンドもあるが、何よりクリエイティブな環境で働きたいという欲求が高まっている。ビジネスに携わっている人間が必要とする環境であり、そのためにも創造性を持った労働力が必要とされている。すばらしいオフィスでも使われていなければ意味がなく、創造プロセスを理解する必要がある。個人やチーム、会社などいろいろなタイプのコラボレーションが迫られており、その融合で多様性が生まれる」とし、「Microsoftはクラウド環境やデバイスを提供し、私たちがスペースやデザインを提供してテクノロジーによりそうことでアイデアが加速すると考えている。クリエイティビティーを1つの習慣とするのが大事で、それをビジネスに結びつけていけばいい。創造型カルチャーを作っていくのがポイントだ」とまとめた。

 一方、日本マイクロソフトの代表取締役 平野拓也社長も「働き方改革の文脈では、これまでオフィスや場所にとらわれない話をしてきた。いつでもどこでも働けるリモートワークの提案をしてきたが、当社の場合、ほとんどの社員がオフィスに来ているのが現状だ。というのも、フェイストゥフェイスのコミュニケーションが、一番効率的だと現場が判断しているからだ。このオフィスに来ている人の生産性をさらに高めるにはどうするかというテーマは非常に大きい」と語る。

●次世代の生産性を解き放つクリエイティブ スペース

 米スチールケースは、1912年創業という老舗の大手オフィス家具メーカーで、2016年度は31億ドルの売上を計上している。グローバルでは、Microsoftと2017年3月6日に提携が発表済みで、今回は世界で4カ所目、アジア地域では初となるクリエイティブ スペースの開設となる。

 スチールケースCEO ジェイムス・P・キーン氏は、「Microsoftが掲げる『地球上のすべての個人とすべての組織が、より多くのことを達成できるようにする』というミッションは、スチールケースにおいて“次世代の生産性を解き放つ”という意味になる。次なるレベルの生産性を獲得するためには、働く場――オフィス家具とか建築要素とかと、ソフトウェアやデバイスといったテクノロジーの組み合わせが必要になる。人々が持つ潜在的な能力を引き出し、共同してさまざまなアイデアを共有したり、融合したりするのはこれから欠かせないものになる。Microsoftのチームと一緒になって、私たちの家具やデザイン、そしてテクノロジーを融合させたクリエイティブ スペースを作り出した」と自信を述べた。

 平野氏も「AzureやOffice 365、Surface HubやSurface Studioといったクラウド環境やデバイスを提供し、いつでもどこでも仕事ができると働きかけてきたが、それだけではどうしてもカバーできないところが出てきている。今回の提携で、働き方改革とデバイスモダナイゼーションという当社の注力分野を推進できるだけでなく、プロダクティビティーとテクノロジーとの融合により、日本市場でもインパクトのある提案ができる」と期待を語った。

 2017年8月22日で出荷から1年を迎えたSurface Hubだが、平野氏によると海外での商流や販売パターンを見ると、ある程度のボリュームで購入してもらえるのはオフィスの移転やレイアウト変更時が最も多かったという。日本マイクロソフトだけではその流れを把握できないため、オフィス家具に強いスチールケースとの協業で頼れる部分となる。

 また、スチールケースの販売代理店でもあるワークプレイス ソリューションズが、Surface Hubの取次リセラーとして加わるのも期待しているという。「もっといろいろな方々に、Surface Hubを使い倒してほしいという要望もある。Surface HubだけでなくOffice 365も使っていただくことで、さらに価値を高めることができる」(平野氏)

●両社内にクリエイティブ スペースのショールームを用意

 今回の提携および協業以前から、「スチールケースの本社がクリエイティブ スペースのプロトタイプとなっている」とジェイムス・P・キーンCEOが語る。「MicrosoftからSurface HubやSurface Studioなどを提供してもらって使っているが、例えば入力デバイスがキーボードからペンに変わることで、机の高さを変える必要が出てくる。そうすると、照明や足を置く場所も変えなければならない。Surfaceシリーズをフル活用するためには、家具も変わっていく必要があるし、自分たちで体験してみないと分からなかったこと。創造性を高めるには必要なプロセスだ」とし、SurfaceシリーズやOffice 365を使うことで家具の設計思想に影響があることを認めた。

 加えて、「ワークスタイルは各国で違うし、働く文化も全く異なる。それぞれがどう違うのかも、私たちはリサーチしてきた。その違いをどうやって環境に落とし込んでいくか、現場に取り込んでいかにリアリティーを出すかが腕の見せ所だ」と示唆した。

 とかく日本の組織は縦割りが多く、これまでもスチールケースの顧客は総務部隊、日本マイクロソフトの顧客はIT部隊と組織が別なので、最終的な使い手となるユーザーにとって使いにくいシステムが提供されてしまっていたという。これを打破するのが今回の協業におけるメリットであり、実際にオフィスでも家具とテクノロジーの融合が求められてきているので、それに答えられるようになるのがうれしい(日本スチールケース)。

 平野氏も「日本マイクロソフトの品川本社30階にも展示ルームを用意しており、働き方改革のもう1つの軸として提案を進めていきたい。クリエイティブなオフィスを訴求することにより、新たな働き方改革を実現できるので非常に楽しみにしている」と力を込めた。

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