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公取委、復興事業でフジタに排除措置命令へ=情報入手、担当者と癒着か

時事通信 のロゴ時事通信 2018/05/16 19:19 時事通信社

 農林水産省東北農政局発注の東日本大震災復興事業をめぐり、農政局OBを通じ非公表の入札情報を入手したなどとして、公正取引委員会は16日、独占禁止法違反(不公正な取引方法)で、準大手ゼネコンのフジタ(東京)に排除措置命令を出す方針を固めた。近く事前通知し、同社への意見聴取後、正式決定する。

 関係者によると、フジタは同社に再就職した農政局OBを通じ、発注担当の農政局中堅職員に接触。金額と工法などを総合的に評価する入札で、複数回にわたり、非公表の技術評価基準を聞き出したり、入札資料を添削させたりした疑いがある。

 フジタは農政局発注の復興事業を複数件、受注。OBは現役時代、この中堅職員と勤務した経験があり、癒着につながった可能性がある。公取委は不適切に情報を入手する行為について、ライバル社の取引を不当に妨害すると判断したもようだ。 

 公取委は昨年4月、農政局OBがいるゼネコンなどが復興事業で談合を繰り返した疑いがあるとして、フジタや飛島建設、大林組など31社に立ち入り検査をした。入札情報の漏えいは、この調査の過程で判明した。

 ただ、談合に関して各社は、OB同士の情報交換は認める一方で、不正への関与を否定。押収した資料などからも、事前に受注予定者を決めた事実などは確認できなかった。

 このため公取委は、談合を裏付ける十分な証拠がないとして、調査を打ち切る方針。談合疑惑で立ち入り検査をしながら、排除措置や課徴金納付の命令を出さずに審査を終える異例の幕引きとなりそうだ。

 東北農政局によると、同局管内では岩手、宮城、福島の3県で2万ヘクタール超の農地が津波被害を受け、農林水産関係の被害額は約2兆3400億円に上った。東北農政局発注の震災復興事業は約1650億円規模に上る。(了)

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