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出演者として、脚本家としてーー『スター・トレック BEYOND』サイモン・ペッグインタビュー

Real Sound のロゴ Real Sound 2016/10/30 株式会社サイゾー
© Real Sound 提供

 現在公開中の『スター・トレック』シリーズ最新作『スター・トレック BEYOND』。これまでの2作で監督を務めてきたJ・J・エイブラムスからバトンを引き継ぎ、『ワイルド・スピード』シリーズのジャスティン・リンがメガホンを取った本作では、エンタープライズ号のクルーが、宇宙の最果にある未知の領域で彼らや惑星連邦の存在意義の真価を問う新たな敵と遭遇する模様が描かれる。リアルサウンド映画部では、ジャスティン・リン監督へのインタビューに続き、スコッティ役を続投しながら、本作では脚本も担当したサイモン・ペッグにインタビューを行った。脚本執筆に関するエピソードや、J・J・エイブラムスとジャスティン・リンの違いなどを語ってもらった。 参考:『スター・トレック BEYOND』ジャスティン・リン監督が語る、人気シリーズの重圧と新たな挑戦 ■「脚本執筆にはキャラクターや役者たちへの理解が役立った」 ーー今回は、メインキャストのひとりとして参加していた前2作とは違い、脚本も手がけていますね。脚本を手がけることになったときの心境は? サイモン・ペッグ(以下、ペッグ):もちろんナーバスにもなったけど、とても光栄に思ったし、すごく興奮したのを覚えているよ。こんな機会はなかなかないからね。とはいえ、あまり時間がなかったから非常に困難な作業になるだろうと感じた。もともと脚本があったんだけど、それを使わずに、僕とダグ(・ユング)でイチから脚本を書き上げていくことになったんだ。本当に大変な作業だったけど、完成した脚本をとても誇りに思っているよ。 ーー今回の脚本は、それぞれのキャラクターの魅力がとても引き出されているように感じました。前2作に出演者として参加していたことは、脚本を執筆する上でどのように役立ちましたか? ペッグ:自分がよく知っている題材を描くことができたのはすごくよかったね。カークやスポック、マッコイなどの登場人物たちは、僕が3歳の頃から知っているキャラクターだった。それに、それぞれのキャラクターを演じるクリス(・パイン)、ザック(ザッカリー・クイント)、カール(・アーバン)、アントン(・イェルチン)、ジョン(・チョー)、ゾーイ(・サルダナ)たちに関しても、過去2作を一緒に作ってきたから、彼らがどういう役者かもよくわかっていた。何もない状態から脚本を作り上げていくことに対しても、そのようなキャラクターや役者たちへの理解が十分にあったから、それをうまく反映させることができたんじゃないかな。とても恵まれていたと思う。 ーー彼らが2人1組になって行動するパートは、キャラクターへの理解がうまく機能していて、今回の作品の大きな見どころのひとつになっていると感じました。 ペッグ:それは嬉しいね。あれが一体誰のアイデアだったかは覚えていないんだけど、いろいろ話をしながら物語を作っていく中で、エンタープライズ号を破壊させることになったんだ。彼らをまとめている象徴的な役割を果たしているモノがなくなったとしても、彼らは家族としてまとまることができるのか、それを描きたかったんだ。そうやって、みんながバラバラになってグループになるアイデアが生まれた。まず最初に思いついたのは、スポックとボーンズのペアだった。2人が一緒になることを考えたらすごくワクワクしたよ。性格的に対極にいるような2人で、カークの肩に乗っている天使と悪魔のような存在だからね(笑)。そこから、そのほかのペアも自然に生まれていった。父と息子のような関係性を描こうと、1番若いクルーであるチェコフとキャプテンのカークのペアが生まれたし、あまり2人でいるのを見たことがなかったウフーラとスールーを組み合わせたら面白くなると思った。僕が演じるスコッティに関しては、彼を若くしたような存在、そして父と娘のような関係性が描ければと思って、今回初登場のキャラクターであるジェイラと組み合わせることになったんだ。 ーーあなたとソフィア・ブテラの息はピッタリだと感じました。彼女との共演はどうでしたか? ペッグ:僕はソフィアのことが大好きなんだ。彼女をキャスティングできたのは本当に素晴らしかった。ソフィアはアルジェリア系フランス人特有のアクセントを持っていたので、そこからどういうキャラクターになるかのアイデアが生まれ、ジェイラのキャラクターができあがっていった。脚本家としてもジェイラのことを書くのが楽しかったし、役者としてもソフィアと一緒にやるのが楽しかったよ。彼女にこの役を演じてもらえてすごく嬉しく思う。見てもらうとわかるように、あの役はメイクが大変だから、ソフィアは撮影前の午前2時からメイクを始めることもあったし、みんなで一緒にディナーをしているときに、「2時間後から仕事なの!」と言ってひとりだけ早く仕事に向かうこともあって、少し気の毒に思ったりもしたけどね(笑)。ソフィアは身体的にも優れているし、演技の感情的な部分も非常に優れている。実は僕が今回の作品で最も誇りに思っているのがジェイラなんだよね。今後も『スター・トレック』シリーズでジェイラが活躍するのを願っているし、そうなる自信があるよ。 ■「ジャスティン・リンは本当に素晴らしい才能を持っている」 ーー脚本の面でいうと、レナード・ニモイの死も作品の中で象徴的に描かれていました。 ペッグ:レナードが亡くなったのが2月で、僕たちが脚本を書き始めたのが1月だったんだ。レナードの死がそのままスポック・プライムの死に繋がって、ザック演じるスポックにも影響を与えることは、とても自然な形で脚本に組み込まれていったよ。僕たちは彼に対して追悼の意を表したいと強く思ったし、トリュビュートの意味も込めたかった。いま振り返っても、本当に自然な形でこうなった気がするよ。レナードにも認めてもらえるような表現になったんじゃないかな。僕はとても正しい形で彼の死を作品の中で描くことができたと思っている。 ーー『スター・トレック』シリーズ初参加となるジャスティン・リン監督との仕事はどうでしたか? ペッグ:今回、僕は脚本家としての役割もあったから、非常に時間の少ない中でジャスティンとお互いに理解をし合う必要があった。だから正直、最初の方は少し不満に思うところもあったんだ(笑)。J・Jは「これはこうで、これはこうだ」とハッキリと伝えてくれるところがあったけど、ジャスティンは内向的な面もあって、コミュニケーションの形が異なっていたからね。でも、撮影をする段階ではジャスティンのことを完全に理解できていたので、素晴らしい経験になったよ。ジャスティンは視覚的にモノを見る、いわゆるビジュアリストなんだ。だからダイナミックでワクワクするようなことを常に考えている。彼がモニターで作業をしているのを見たりもしたけど、ビックリするほどすごいことをやっていたよ。彼のアイデアはクレイジーだなと思うことも何回かあったね(笑)。もちろん常に意見が一致するわけではないけれど、ジャスティンとはこの作品を通してとてもいい友人になることができた。心から尊敬しているし、本当に素晴らしい才能を持っている監督だと思うよ。 ーーでは最後に、脚本を書くのと役を演じるのとでは、どちらのほうが好きですか? ペッグ:それは難しい質問だね……。演じているときのほうが楽しいかな。脚本を執筆する作業はより大変な作業が伴うし、チャレンジングだからね。でも、脚本を書いているときのほうが満足感を得ることができるんだ。だから、その質問の答えは「わからない」だよ(笑)。(宮川翔)

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