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医療の未来? 世界で初めて「DNAシーケンシング」が感染症の診断に使われる

ライフハッカー [日本版] のロゴライフハッカー [日本版] 2014/06/13 ライフハッカー[日本版]
医療の未来? 世界で初めて「DNAシーケンシング」が感染症の診断に使われる © 株式会社メディアジーン 提供 医療の未来? 世界で初めて「DNAシーケンシング」が感染症の診断に使われる


Popular Science世界ではじめて、DNAシーケンシング(塩基配列決定法)が緊急医療の診断と処置に使われました。これは、DNAシーケンシングにとって大きな一歩です。この技術が、迅速に適用でき、患者を直接救えることがわかったのです。

DNAシーケンシングが研究や遺伝子カウンセリングに有用なのはわかっていましたが、これまで、この技術を緊急性の高い感染症の診断と処置に使った人は誰もいませんでした。

こうした技術が普及するにはまだ時間がかかるだろうと、ニューヨーク・タイムズは報じています。とはいえ、DNAシーケンシングが、非常に稀な感染症や、症状からはわかりにくい病気の診断に使えることがわかりました。ニューヨーク・タイムズは「ライム病」を例に挙げています。

今回のケースでは、14歳の少年ジョシュア・オズボーン君が、2013年の夏、深刻な事態に陥ったことに始まります。体液が脳に集まり、重度の発作に見舞われたのです。彼を診断したどの医師も、菌類やバクテリア、ウイルスなどの痕跡を発見できなかった、と医学雑誌「ニューイングランド・ジャーナル・オブ・メディシン」が報じています。医師たちはオズボーン君の両親に実験的なDNAテストを行う許可を求めました。

このテストは、オズボーン君の血液と髄液からサンプルを取り出し、病原体の遺伝子情報を探そうというもの。これは、よく知られている、自分のDNAの中にある遺伝的問題を検査する遺伝子検査とは異なります。オズボーン君のケースでは、外部から侵入した病原体のわずかなDNAを探すために行わました。このテストを行った国際共同チームが、先日、論文を発表しました。

オズボーン君のサンプルを受け取った2日後、科学者たちは病原体を特定しました。「レプトスピラ」です。非常に珍しいバクテリアで、オズボーン君と同じ症状を引き起こします。医師はペニシリンを処方しました。少年は、その後の7日間でゆっくりと回復に向かったそうです。

これまでも、人間のDNA以外の遺伝子テストが、インフルエンザなどの感染症の特定に役立ってきた経緯はあります。しかし、それはあくまで科学者の研究ためであり、患者を直接治療するためではありません。オズボーン君のケースでは、医師たちは他のテストでレプトスピラの診断を追試するのを待たず、少年の治療を行ったそうです。レプトスピラ感染症に効くペニシリンは副作用が軽いためです。主治医は、ペニシリンの副作用よりも、重篤な症状を脱することが重要だと判断しました。2時間のディスカッションの後、医師たちはペニシリンの処方を決断しました。その後、他のテストでこの診断が正しいことが確認されました。

この診断と処置のおかげで、オズボーン君は、2012年にプエルトリコを訪れて以来、ずっと苦しんできた症状から回復しました。少年は、何ヶ月も発熱や頭痛などを訴えて、入退院を繰り返していました。「もう頭痛はありません」と少年はニューヨーク・タイムズに語っています。「まるで生まれ変わったみたいだ」。


DNA Sequencing Diagnoses Boy's Mysterious Bacterial Disease|Popular Science

Francie Diep(訳:伊藤貴之)
Photo by Shutterstock.

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