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外出先でも自宅のマルチディスプレイ環境を再現したい! 15.6型のIPS液晶搭載「On-Lap 1503I」を試す

ITmedia PC USER のロゴ ITmedia PC USER 2017/04/04
外出先でも自宅のマルチディスプレイ環境を再現したい! 15.6型のIPS液晶搭載「On-Lap 1503I」を試す: 今回取り上げる「On-Lap 1503I」 © ITmedia PC USER 提供 今回取り上げる「On-Lap 1503I」

 複数台のディスプレイを並べてPCの作業領域を2倍、3倍と広げるマルチディスプレイ環境。米国の市場調査などによれば、作業効率が30%前後も向上するといわれるこの使い方だが、デスクトップPCでその環境に慣れてしまうと「ノートPCのシングルディスプレイだと狭く感じて落ち着かない」「作業効率が上がらない」という声もよく聞く。

 ノートPCでマルチディスプレイを実現するためには、HDMIなどの映像出力ポートに対応ディスプレイをつなげばいいのだが、外出先に持ち運んで使えるモデルとなると選択肢も限られる。最近はタブレットをサブディスプレイとして使うためのアプリ(iOS/Android)もあるが、安定性に欠ける場合も多いほか、動画再生などデータ転送量が大きいコンテンツの表示には向かない。

 今回紹介するGeChicのモバイル向けディスプレイ「On-Lap 1503I」は、ノートPCと組み合わせて使うのに適した15.6型というサイズで、USBからの給電に対応しており、外出先での利用に向いている。映像入力はHDMIなので自宅で通常のディスプレイとしても利用できるほか、USB接続のモバイル向けディスプレイのようなドライバインストールも不要だ。今回はこの製品の使い勝手を見ていこう。

●一般的なIPSディスプレイと比べても遜色ない仕様

 まずはざっと仕様を見ていこう。画面サイズは15.6型、パネルはIPSで、解像度は1920×1080ピクセル。視野角は160度、輝度は250cd/m2、コントラスト比は700:1、応答速度は12.5ms(標準値)と、一般的なIPS液晶のディスプレイと比べても遜色ない性能だ。

 左側面には電源ボタンをはじめとする5つの操作ボタンを備えており、画面上に表示される設定メニューの操作はここで行う。従来モデルの「On-Lap 1502I」は、ベゼル左側の幅を広げてボタンを配置するデザインだったが、今回のモデルではボタンを本体側面に移動し、ベゼルも左右で同じ幅に改められている。

 ボタンと同じ側面の下部にはHDMI、VGA(アナログRGB)、USB Type-Cなど、インタフェースが集約されている。過去のモデルにあったMini DisplayPortコネクターは省かれている。今回は試用していないが、本製品に“スティックPC”を固定して使うための専用ドック(別売)を取り付ける拡張ドックもあり、そちらはキャップで覆われている。

 背面スタンドはネジで本体に固定されており、3段階の角度調節が可能だ。マグネットで吸着するプレートを採用し、かなり強力に背面に貼り付く。多少の衝撃で外れることはない。プラスチック素材の保護カバーも同梱されており、持ち歩く際はこれで画面を覆う仕組みになっている。

●2本のケーブルでPCと接続

 PCの映像を出力するには、HDMIとUSBのケーブルを用いる。USBケーブルはUSB接続のモバイル向けディスプレイのように映像信号を伝送するのではなく、給電およびタッチ信号の伝送に使用する。このケーブルはパッケージに含まれる専用品で、本製品側はUSB Type-C、PC側は二股に分岐しており先端はどちらもUSB Type-Aとなっている。

 二股に分岐している理由は、USBポート1つでは給電能力が足りない場合に別のポートから追加で給電するため。1つ目だけで動作するならば、2つ目は差し込まなくとも問題ない(今回手持ちのPCで試した場合は1ポートで問題なく動作した)。

 試しに市販品のUSB Type-Cケーブルに交換してみたが、こちらも問題なく動作した。二股のうち一方を接続しないままの状態で使うのは見栄えがよくないので、このように二股でないタイプに交換して使うのもありだろう。

 このUSBケーブルはタッチ操作の信号も伝送するので、Windows 10と組み合わせると10点マルチタッチ操作も行える。出先での商談などで、ノートPCの画面は相手側に、本製品の画面側はこちらに向け、タッチで操作しながらプレゼンをするといった用途に使えるだろう。なお前述の市販ケーブルでも、タッチ操作は問題なく行えた。

 ちなみに付属のUSB-ACアダプターを使い、PCからではなくコンセントから給電することもできる。その場合はタッチ信号の伝送が行えないため、タッチ操作は行えない。なお、二股に分岐した一方をPCに接続し、もう一方はUSB-ACアダプター経由でコンセントにつないでからの給電に使うといった、変則的なつなぎかたも可能だ。

 もう1本のHDMIケーブル(本製品側はMicro HDMI、PC側はHDMIのタイプA)は純粋に映像信号だけを伝送する。このほかオプションではVGA(アナログRGB)ケーブルなども用意されており、HDMIコネクターがなくVGA(D-Sub 15ピン)コネクターしか用意されていないノートPCとの接続にも対応する。

●性能は文句なし、「大きい」「重い」に注意

 本製品はドライバインストールの必要もなく、ケーブルをつなぐとすぐに表示される。またWindows 10のタッチ操作も、設定不要ですぐに使えるようになる。

 しばらく使ってみたが、サイズや発色、視野角、応答速度など、どれをとっても優秀で、ノートPCの画面が自然に拡張されたかのような印象だ。ベゼルは幅が狭いとは言い難いが、かなりスリム化されており、かつての13.3型モデルに比べてやぼったいイメージはかなり緩和されている。

 ネックがあるとすれば、タッチパネルを搭載する関係上、画面がグレア加工されており、外光が反射しやすいことだろう(これまでの写真を参照)。本製品はスタンドの角度調整が3段階しかなく、外光を反射しないように微妙に角度を変えることができないので、実際に使っているとかなり気になる。15.6型に適合する反射防止の保護シートを自前で調達して貼ったほうがよさそうだ。

 ところで、本体を箱から取り出して最初に感じるのは“重い”ことだ。同じOn-Lapファミリーの13.3型モデル「On-Lap 1303I」は約599gであるのに対し、15.6型の本製品は約1064gと、2倍弱となっている。従来モデルのOn-Lap 1502Iは約1350gだったので、これでもかなり軽量化されてはいるのだが、それでも1kgオーバーであることに変わりはない。今回組み合わせて使用したノートPC「ThinkPad X1 Carbon」(14型、1.18kg)よりも重いことになってしまう。

 また、13.3型モデルのスタンドは本体ではなくカバーと一体化しているのに対して、本製品はスタンドが本体にネジ止めされているため、持ち歩く際の重量は前述の1064gにスタンドの282gをプラスして、実質1346gと、ちょっとしたモバイルノートと変わらない重さになってしまう(カバーを追加するとさらに290gがプラスされる)。

 一般的に24型クラスのディスプレイは3kg台であることが多いので、それらと比較するとはるかに軽量なのだが、持ち歩く荷物の一部として考えるとやや尻込みする重さだ。

 もし可搬性を第一に考えるのであれば、ネジ止めされているスタンドを取り外すか、あるいはタッチ非対応の下位モデル「On-Lap 1503H」を選ぶという選択肢もある。こちらは798g(スタンド装着時は1080g)なので、体感的にもかなり違う。そのうえで、カバー(290g)を取り付けずにポーチなどに入れて持ち歩くようにすれば、トータルでかなり軽量化できるだろう。

●重量が許容できるかがポイント

 製品の性能は文句なしで、一般的なディスプレイと比べても遜色ない。とくにIPS液晶による高品質な表示性能は、同クラスの製品と比べても頭1つ抜けている印象で、外出先でも表示品質を妥協したくないユーザーには最適だ。

 ネックはやはり重量で、15.6型というサブディスプレイとしては大判のサイズを考えると妥当ではあるのだが、機器一式を持ち歩く際の重さを優先して考えるのであれば、ノートPCと合わせると2.5kgも超えるであろう重量は、抵抗がある人も多そうだ。ここを許容できるかが、1つの分かれ目となりそうだ。もちろん据え置きで使うのならまったく問題ない。

 実売価格は5万円台(タッチ非対応モデルは4万円台)となっている。機能を考えると十分に妥当な価格だが、かつての13.3型モデルは実売が3万円を切ることもあったことを考えると、もう一声安くなれば十分な値頃感もあり、ユーザーからの支持をさらに集められそうだ。

 画質と機能は十分に突き詰められた感があるので、後継となるモデルには、本体の軽量化および低価格化を期待したいところだ。

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