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大島優子&坂口健太郎、対照的な涙の別れ 『東京タラレバ娘』第9話のテーマは“生と死”

Real Sound のロゴ Real Sound 2017/03/16 株式会社サイゾー
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 「あの人は、やっと父親になるんだから」。3月15日に放送された『東京タラレバ娘』第9話。視聴率こそ8.5%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)と1桁台に落ちてしまったが、内容自体は最終回に向けてより一層面白くなってきた印象だ。第9話では、小雪(大島優子)と丸井(田中圭)の不倫関係、そしてKEY(坂口健太郎)が抱える過去、このふたつが終着点へ向けて動き出す模様がメインに描かれていた。 参考:榮倉奈々、妊娠騒動で“セカンドの女”に終止符? 『東京タラレバ娘』第8話が示す時間の大切さ  お父ちゃん(金田明夫)がギックリ腰になってしまい、居酒屋呑んべえをひとりでまわすことになった小雪。お父ちゃんにはすでに丸井との不倫関係がバレており、「あの男は、やめとけ」と一度諭されている。そのため、今がチャンスとばかりに丸井をお店に呼び出す小雪。久しぶりの呑んべえに丸井もテンションが上がり、「今日、ずっと一緒にいたくなっちゃった」と小雪に甘え出す。明日朝早いという理由で、小雪を妻子がいない家に誘う丸井。「さすがにそれはやらない。ルール違反だよ」と一度は断った小雪だったが、「最初で最後にするから」という丸井の言葉や、雨を理由に結局足を運んでしまう。  丸井の家で、カーテン、ソファ、グラス、ベッドと“奥さんが選んだモノ”を目の当たりにする小雪。ここで、丸井が奥さんと子どもとともに“生活”をしている現実を否応なしに突きつけられ、目を背けたくなる。しかし、罪悪感や虚しさの中にも、どこか高揚感や優越感なるものが存在しているのを実感してしまう。だが、そんな嫌な女にはなりたくない。だから、「見ないで」と丸井にメガネを外され、ぼやける視界が心地いい。誰かのせいにして、何かしらの条件をつけて、“見えない”からこそ余計なことを考えずに溺れられる。「相手の要求を仕方なく聞いてるフリして、この雨のせいにして、私はまたひとつ罪を犯す。でも、大丈夫。今日だけ、今日は例外なだけ」。  朝が来て、幸せに浸っているのも束の間、丸井の電話が鳴る。奥さんが緊急帝王切開をするという知らせだった。「ごめん、小雪さん。行かなきゃ」と急いで家を出る丸井。そっとメガネを付けた小雪は、そんな「行かなきゃ」いけない彼の背中をじっと見つめる。彼には戻るべき“家族”という名の場所があって、“私”という場所はたかが寄り道に過ぎない。目的地へ向かう途中に休憩するサービスエリアのようなものなのだ。「私は大丈夫。私はサバサバした大人なんだ」と自分に言い聞かせて。丸井が奥さんと子どもとともに過ごしている家にひとり取り残される小雪はなんて惨めなんだろうか。  その日の夜、今朝のことを謝りたいと丸井から連絡が来て、会いに行くことを決めた小雪。お父ちゃんの目をしっかりと見て「行って来ます」と店を出た。謝る丸井に対して小雪は「どうだった?」と緊急帝王切開の結果を聞く。「結構危ない状態だったんだけど、なんとか無事生まれてくれて……“安心した”」と答える丸井。小雪が産まれた赤ちゃんは可愛いかと聞くと、一瞬の間があった後「うん」と優しくはにかんだ。以前、第一子が産まれた際には「気が重いことばっかりでさ」と思いつめた表情をしていた丸井だったが、「今回はなんかちょっと感動しちゃって」と晴れやかな“父親”の表情をしていた。  丸井がテーブルに手をつき、グッと前にのり出て来たとき、今までテーブルの上に置いていた腕をスッと引く小雪。この小雪の動きが、身を引くことを示し“終わり”を象徴しているかのようだった。小雪は、「さよなら」と丸井の元を立ち去り、涙を流しながらも決して振り返らなかった。店に戻り、しっかりとお父ちゃんの目を見て「ただいま」と一言発する。まるで「終わったよ」と報告するかのように、その「ただいま」の4文字には全てが含まれていた。お父ちゃんも小雪の変化を察して、笑顔で「おかえり」と迎え入れる。胸を張ってお父ちゃんの元へ帰って来た小雪の凛とした姿はとても美しかった。  一方で、七回忌を区切りに亡くなった妻(過去)との決別を受け入れたKEY。涙をボロボロ流しながら、胸中に抱え込んでいた本音を倫子(吉高由里子)に漏らしていく。「彼女、本当に幸せだったのかな……」「いつか後悔して、後悔したまま死んじゃうんだって」「腹が立って、羨ましかった」。劇中で随所に散りばめられていた新しい家族や出産というワードと、余命宣告や喪服、お墓のシーン。生命の誕生と終着。(丸井の第一子が)産まれことにより付き合い、(丸井の第二子が)誕生したことによって別れた小雪と、死へのタイムリミットが判明したことにより結婚し、亡くなってしまったことにより別れなければならなかったKEY。対照的なふたりの恋愛がついに終着点へとたどり着いたのだった。  来週いよいよ最終回を迎える『東京タラレバ娘』。それぞれがどんな“始発点”に立つのか。(文=戸塚安友奈)

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