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岩井俊二、初の韓国進出作品『チャンオクの手紙』を語る「どんな国の人たちとも映画が作れると感じました」

Real Sound のロゴ Real Sound 2017/03/05 株式会社サイゾー
© Real Sound 提供

 『花とアリス』『リップヴァンウィンクルの花嫁』などを手掛けてきた、岩井俊二監督のショートフィルム『チャンオクの手紙』が、ネスレ公式サイト内「ネスレシアター」およびYouTubeにて公開されている。これまでも、独自の世界観で実写作品やアニメーションなどに挑戦してきた岩井監督が、初めて韓国で撮影に臨んだ意欲作だ。山下敦弘監督作『リンダリンダリンダ』や是枝裕和監督作『空気人形』で主演を務め、日本での知名度も高いペ・ドゥナが主人公のウナを演じているほか、『愛なんていらない』のキム・ジュヒョク、『ラブレイン』のイ・ジュシル、『隠された時間』のシン・ウンスが名を連ねる。

『チャンオクの手紙』 の手紙予告編

 本作は、ほぼ寝たきりの義母、わがままな子どもたち、何も手伝わない夫とともに暮らす専業主婦・ウナの物語。義母の介護や子どもの世話などで毎日を忙しく過ごすウナを中心に、親子三世代の共同生活の模様が描かれていく。監督の岩井俊二は、原案について「もともと原案を考えた夏野さんの祖母が亡くなり、彼女の三世代の体験が物語のベースになっています。僕個人は祖母と暮らす体験がありませんでした」と説明する。劇中では、平凡な家庭生活からにじみ出るウナの憂いやささやかな幸せが、岩井監督ならではの柔らかなタッチで映し出されていく。

 これまでにも『花とアリス』の鈴木杏と蒼井優、『リップヴァンウィンクルの花嫁』の黒木華など、個性的な女優を数多く起用してきた岩井監督。女優選びは「直感です」と語る監督は、ペ・ドゥナをキャスティングした理由について「プロデューサーやキャスティングディレクターにいろいろ教えていただきながら、慎重にキャスティングを進めました」と説明する。キャストとのコミュニケーションについても「言葉は通じないわけですが、細かいニュアンスまでわかりあえたので、満足しています」と振り返った。

 「韓国でいつか映画を撮りたいとずっと思っていたので、今回は短編ですが、やっと夢が叶いました。言葉の問題はありましたが、それをどうやって克服するか、いろいろな試行錯誤があり、手応えもありました」と、もともと韓国での撮影が関心があったという岩井監督。「今後どんな国の人たちとも映画が作れると感じました」と語るように、今回の撮影には確かな手応えを感じているようだ。

 2016年、約12年ぶりに長編映画『リップヴァンウィンクルの花嫁』を発表し、2017年は岩井監督の実写映画『打ち上げ花火、下から見るか? 横から見るか?』を原案にした同名アニメ映画が公開予定だ。今後の展望については、「今後はあまり他の監督が挑戦していないことに挑戦したいです。僕の作りたい映画は物語はリアル、後味はファンタジーだと思うので、そこをがんばりたいです」とコメントしている。(泉夏音)

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