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差し止め申し立て却下 大阪高裁

毎日新聞 のロゴ 毎日新聞 2014/05/09 20:55 毎日新聞

 運転停止中の関西電力大飯原発3、4号機(福井県おおい町)の安全性を巡り、関西の住民らが関電に再稼働の差し止めを求めた仮処分申請の即時抗告審で、大阪高裁は9日、住民側の申し立てを却下する決定をした。林圭介裁判長は、原子力規制委員会の安全審査が続いていることから、「その結論の前に裁判所が差し止めの必要性を認めるのは相当ではない」と述べた。

 住民は近畿2府4県と福井、岐阜両県の253人。林裁判長は「規制委が安全性を認める前の段階では、再稼働が差し迫っているとは言えない」とも指摘、住民側の訴えに理由がないと結論付けた。原発の安全性には言及しなかった。

 即時抗告審で住民側は、関電が地震の大きさを過小に評価して大飯原発の耐震設計をしていると指摘、「耐震性が確保できていない」と主張した。また、東日本大震災を受けて施行された原発の新規制基準を満たしておらず、規制委の審査もずさんだと批判した。

 仮処分は住民側が2012年3月に申し立てた。大阪地裁は、大飯原発が全国で唯一稼働していた昨年4月、「合理的な安全基準を満たしており、具体的な危険性がない」として住民側の申し立てを却下し、住民側が即時抗告していた。【服部陽】

 ◇「司法の責任放棄」住民ら

 住民らは大阪市内で記者会見し、「司法の責任放棄だ」などと高裁の決定を批判した。住民側代理人の冠木(かぶき)克彦弁護士(大阪弁護士会)は「原発の耐震性が重大な課題なのに何も判断しないとは一体何を審議したのか」と不満を漏らした。

 住民の一人で反原発団体代表、小山英之さん(74)は原子力規制委について「今の審査では重大事故につながる可能性がある。想定地震の評価などを問題視していきたい」と語った。

 一方、関電は「妥当な判断だ。安全対策に万全を期し、一日も早い再稼働を目指したい」とコメントした。【服部陽】

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