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怪獣大戦争興行編! 『キングコング』はハリウッド版『ゴジラ』や『シン・ゴジラ』に勝ったのか?

Real Sound のロゴ Real Sound 2017/03/30 株式会社サイゾー
© Real Sound 提供

 先週の公開作品の中で興行的に最も大きな期待が寄せられていた『キングコング:髑髏島の巨神』。週末の動員ランキングの結果は初登場4位と、『SING/シング』『モアナと伝説の海』『映画ドラえもん のび太の南極カチコチ大冒険』の「春休み3強アニメ作品」の牙城を切り崩すにはいたらなかったが、興行成績の方に注目。『キングコング』は1位『SING』の週末興収4億5100万円には及ばなかったものの、大人料金の比率の高さ、そしてIMAX3D、4DX、MX4Dの料金で稼いで、『モアナ』や『ドラえもん』を上回る3億9600万円を記録。春の超激戦期にあって、興収では堂々初登場2位となった。 サミュエル・L・ジャクソンが語る、キングコングへの愛情「伝説の一部になれて嬉しい」  今回の『キングコング』、公開前の宣伝ではあまり積極的にアピールされていなかったが、作品をご覧になった方(特にちゃんとエンドロール後の最後のシーンまでご覧になった方)ならご承知の通り、実はギャレス・エドワーズ監督の2014年公開作品『GODZILLA ゴジラ』と同じフランチャイズの作品(『キングコング』の脚本初稿を書いたのも同作のマックス・ボレンスタイン)で、「モンスターバース」と名付けられているそのフランチャイズでは、今後、2019年には『Godzilla: King of Monsters』の公開が、そして2020年には『Godzilla vs. Kong』の公開が予定されている。『GODZILLA ゴジラ』の舞台は現代、『キングコング』の舞台は1973年と、その時代設定には大きな開きがあったわけだが、今回の『キングコング』ではコングがまだ少年〜青年の年齢だった理由もそのあたりと関係しているのかもしれない。  というわけで、そうなると正式な「前作」にあたる『GODZILLA ゴジラ』の興行との対比がどうしても気になってくるわけだが、さすが「ゴジラ」ブランドと言うべきか、2014年7月に公開された『GODZILLA ゴジラ』の最初の週末は興収5億845万円と、夏休みの繁忙期にあって堂々その週の初登場1位。ちなみに昨年7月に公開された日本版(というか本家)ゴジラの最新作『シン・ゴジラ』の最初の週末はさらにそれを上回る興収6億2461万円(初登場1位)。日本を起源とするキャラクターなので日本で強いのは当然と言えば当然だが、3年後のスクリーンで予定されているゴジラvsコングの争いは、やはり興行面ではゴジラが優勢と言っていいだろう。  もっとも、現在進行中の「モンスターバース」フランチャイズとはまったく関係のない作品ではあるものの、コング作品としては前作にあたるピーター・ジャクソン監督の2005年公開作品『キング・コング』は(当時の集計方法の慣習で先行上映の数字も含めて)最初の週末の興収が3億1300万円にとどまっているので、この12年間でコングのバリュー、ひいては怪獣映画のバリューそのものが確実に上昇していることが見てとれる。あとは無事に、2年後には『Godzilla: King of Monsters』が、そして3年後には『Godzilla vs. Kong』が公開されて、それらの作品が今回の『キングコング』のように素晴らしい作品であることを祈るのみだ。 ■宇野維正

音楽・映画ジャーナリスト。「リアルサウンド映画部」主筆。「MUSICA」「装苑」「GLOW」「NAVI CARS」ほかで批評/コラム/対談を連載中。著書『1998年の宇多田ヒカル』(新潮社)、『くるりのこと』(新潮社)。

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