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政府支援に46都道府県から求愛殺到

毎日新聞 のロゴ 毎日新聞 2014/05/10 14:07 毎日新聞

 ◇「結婚フォーラム」や「親向け冊子」の申請も

 結婚しない大人が急増するなかで、政府や地方自治体も「婚活」に乗り出している。政府が2013年度補正予算で、自治体の結婚支援事業に対する助成制度を創設したところ、46都道府県が申し込んだ。男性の5人に1人、女性の10人に1人が結婚しない今、役所が「キューピッド役」を買って出る事態になっている。

 今年2月成立した13年度補正予算に政府は、「地域少子化対策強化交付金」(30億円)を盛り込んだ。政府が婚活支援の予算を設けるのは初めてだ。予算を計上した内閣府は「少子高齢化に歯止めをかけるために、対策が必要だった」と説明する。

 内閣府によると、当初は男女が飲食店で集う「合コン」への交付金活用を認める案もあったという。自民党幹部などから「税金で飲食させるのは国民理解が得られない」と反対論が続出して見送られた。その他の事業に絞られたが、それでも沖縄県を除く全都道府県がそれぞれ複数の事業案を申請する「人気」の支援策となった。

 都道府県からの申請は、結婚希望の男女を支援する「独身者のための結婚フォーラム」(島根県)、就職活動などに追われ恋愛に興味を示さない若者に結婚の良さを説く「高校生や大学生など若い世代を対象にした結婚を考える講義」(香川県)など、事業案は多彩だ。子どもに「結婚して」というプレッシャーをかけすぎる親に子どもの説得方法を教える「親向け冊子」を提案している県も。

 少子高齢化対策に悩む地方自治体では数年前から婚活に独自予算をつぎ込むところが増えてきた。08年から「出会いの場作り」を予算化して婚活支援に取り組んできた香川県の担当者は、「独自事業をしてきたが、国の支援は大きな後押しだ」と歓迎する。

 国立社会保障・人口問題研究所によると、生涯未婚率は10年現在、男性20.14%、女性10.61%。1980年の男性2.6%、女性4.45%から急増している。

 「恋愛学」の講座を担当したこともある早稲田大の森川友義教授(政治学)は「人口減少により、介護や税収減、空き家、孤独死などの問題が生じ、地方は大きな影響を受ける。児童手当などは結婚しない人には関係ないので、少子化問題の解決にはならない」と指摘。「婚活パーティーなどに税金を投入することへの議論はあるが、参加者が結婚して子どもを産み、その地域に住んでもらえれば将来的に元はとれる。男女を引き合わせるだけでなく、そこまでのフォローが大切だ」と話している。【小山由宇、田辺佑介】

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