古いバージョンのブラウザーを使用しています。MSN を最適にご利用いただくために、サポートされているバージョンをご使用ください。

日銀、2%達成時期めぐり先送り含め議論へ=関係筋

Reuters のロゴ Reuters 2017/07/13

[東京 13日 ロイター] - 日銀は19、20日に開く金融政策決定会合で、2017年度と18年度の物価見通しと実質成長見通しを修正する。物価は17年度を従来の1.4%から1%前後まで引き下げ、18年度も引き下げる方向で検討を進めている。

18年度ごろとしている2%の達成時期についても、先送りするかどうか突っ込んだ議論を展開する見通しだ。

成長率は各需要項目が全方位的に堅調であることを踏まえ、17年度を小幅上方修正する方向に傾いている。このため、需給ギャップの改善基調が続き、物価2%目標に向けたモメンタム(勢い)は維持されているとの見方が大勢で、現行の金融緩和策を維持して、景気を支えていく姿勢を鮮明にする。複数の関係筋が明らかにした。

次回会合では、向こう2─3年の経済・物価情勢や金融政策運営の考え方を整理した「経済・物価情勢の展望(展望リポート)」を議論する。同レポートでは、19年度までの実質経済成長率と消費者物価(除く生鮮食品、コアCPI)の見通しも示す。

日銀、2%達成時期めぐり先送り含め議論へ=関係筋 © REUTERS 日銀、2%達成時期めぐり先送り含め議論へ=関係筋

前回4月のリポートにおける物価見通しは、2017年度が1.4%、18年度が1.7%。

コアCPIの実績は、5月が前年比0.4%上昇にとどまっており、17年度平均で同1.4%上昇の実現は難しいのが実情。

日銀内でも足元までの物価の推移は想定よりも弱めとの見方が多く、1%前後に引き下げられる可能性がある。

日銀では、物価目標の実現に不可欠な期待インフレ率について、日本では実際の物価動向の影響を受けやすいと分析。物価上昇の遅れが、先行きの期待インフレ率の動向にも影響するため、18年度の物価見通し下振れも避けられないとの見方が広がっている。

ただ、日銀が重視する需給ギャップは、今年1─3月期まで3四半期連続で需要超過が続いている。

日銀では、労働需給のひっ迫が継続しているにもかかわらず、物価が鈍い背景として、短期的には企業が人件費の上昇を過剰サービスの削減や省力化投資などで吸収していることもあるとみており、いずれ価格への転嫁が始まるとの見方が少なくない。

このため18年度の物価見通しは現行の同1.7%上昇から小幅の引き下げにとどまる可能性もあるとの声がある。

一方で、17年度の伸びが弱いため、18年度にその影響がかなり出るとの見方もある。ポイントとなる期待インフレ率の上昇や、企業による価格転嫁顕在化のタイミングについて、見方が分かれていることも物価見通しのばらつきを生んでいる要因になっているもようだ。

より慎重な見方に傾けば、17年度とともに、18年度の物価見通しも1%前半など一段の下振れとなる可能性がある。18年度ごろとしている物価2%の到達時期については、そうした18年度の物価上昇をめぐる多様な要因を踏まえ、突っ込んだ議論が行われるとみられ、事実上の先送りも含め、幅広い意見交換が行われそうだ。

実質成長率見通しについては、現在、17年度が同1.6%増、18年度が同1.3%増と見込んでいるが、17年度の小幅の上方修正も検討されるとみられる。

海外経済の回復が続く中で輸出・生産は増勢を維持し、ここにきて個人消費も改善。16年度第2次補正予算の執行などで、公共投資が増えてきたことを反映する見通し。

(竹本能文、伊藤純夫 編集:田巻一彦)

Reutersの関連リンク

image beaconimage beaconimage beacon