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星野源はジャンルを超越したエンターテイナーだ 「伊丹十三賞」獲得などから存在感を検証

Real Sound のロゴ Real Sound 2017/03/30 株式会社サイゾー
© Real Sound 提供

 星野源は、他に類を見ないエンターテイナーだ。近年の彼の活動は、その才能の多彩さを裏付けている。

(関連:星野源、「くだらないの中に」誕生エピソードを語る「“やさしい変態性”を真面目に歌いたいなと」)

 彼が先日、最年少で受賞した「伊丹十三賞」は、ジャンルを超えて活動した昭和の代表的な文化人のひとり、故・伊丹十三氏の遺業を記念して設立されたもの。過去受賞者にはタモリや糸井重里といった錚々たる名前が並ぶ。実は星野はタモリが会長を務める「日本変態協会(NHK)」の会員。言われてみれば、星野がラジオやエッセイで見せる、品のある変態性はタモリらに共通する部分がある。(例えば、自身のラジオ『星野源のオールナイトニッポン』(ニッポン放送)のノベルティは「オリジナルTENGA貯金箱」である。)

 今回の「伊丹十三賞」の受賞はそんな変態性と合わせ、彼の多彩な才能が認められたことを証明しているようだ。ちなみに星野の受賞理由は「音楽、エッセイ、演技のジャンルを横断し、どこか息の詰まる時代に、エンターテイナーとして驚くような風穴をあけてしまった星野的表現世界に」というものだ。

 ドラマ『逃げるは恥だが役に立つ』(TBS系)での演技が評価され、「エランドール賞」新人賞、「コンフィデンスアワード」助演男優賞を受賞した星野は、夏から連続ドラマW『プラージュ』(WOWOW)で、魔が差して覚せい剤に手を出した前科者・吉村貴生を演じる。さらに、4月7日公開のアニメ映画『夜は短し歩けよ乙女』では「先輩」役の声を担当、とまさに引っ張りだこ。『プラージュ』の貴生はシェアハウスの“訳あり”な仲間に巻き込まれていくというキャラクター、『夜は短し……』の「先輩」は「なるべく彼女の目にとまる(ナカメ)作戦」を行なうなど純情だが風変わりな人物、とどちらも決して二枚目ではなく、むしろどこか冴えない。しかしそうした人間臭いキャラクターが星野にマッチし、憎めないからこそ、作中でも存在感を放っているのだ。

 4月には『徹子の部屋』(テレビ朝日系)で黒柳徹子と、『嵐にしやがれ』(日本テレビ系)で嵐と、『SmaSTATION!!』(テレビ朝日系)で香取慎吾と共演することからも、作中だけでなく彼自身の素直なキャラクターが認められ、愛されていることが分かる。

 また、名エッセイストでもあった伊丹十三と同じように、星野源は文筆家としての才能も遺憾なく発揮している。本日3月30日には『ダ・ヴィンチ』で連載中のエッセイに書き下ろしを加えた『いのちの車窓から』(KADOKAWA)を発刊。シンガーとして、5月からはいよいよ全国ツアー『Continues』がスタートする。俳優、声優、文筆家……とジャンルを軽々と超越した活動から得た豊かな表現力が、シンガーソングライターとしても一歩先に踏み出すキーになるはずだ。2016年の「恋」ヒット後、初となる全国ツアーで、 “星野的表現世界”をどう見せてくれるのか、期待が高まる。(村上夏菜)

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