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木村拓哉、2017年は俳優として飛躍の年に? 『A LIFE~愛しき人~』『無限の住人』への期待

Real Sound のロゴ Real Sound 2016/12/24 株式会社サイゾー
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 いよいよ12月26日放送の『SMAP×SMAP FINAL』(フジテレビ系)で、グループとしての活動を終えることになったSMAP。この国民的グループの解散をめぐっては、真相も分からないまま、WEBメディアなどでたくさんの噂や憶測が飛び交った。1月、『SMAP×SMAP』で生放送された解散否定コメントを基に、グループの“キャプテン”こと、木村拓哉を裏切り者だと批判する一般視聴者のコメントも多い。確かに、そのとき草なぎ剛が語った「ジャニーさんに謝る機会を木村くんが作ってくれて、今ぼくらはここに立てています」という言葉には強烈なインパクトがあったのだが、それだけを根拠に木村拓哉をバッシングするのは、いささか公平さを欠いた精神とも言えるのではないだろうか。 参考:SMAPは日本映画界に何を残したか? 宇野維正が振り返る「SMAPの映画史」  そんな風潮もあって、デビュー後、最大の正念場を迎えていると言っても過言ではない、木村拓哉。だが、2017年の活動をチェックすると、俳優としては良い材料ばかりそろっているように見える。解散がこれ以上マイナスに働かなければ、ひとりの40代の主演級俳優として飛躍を遂げる予感がする。  まず、1月15日放送スタートの『A LIFE~愛しき人~』(TBS系)。この日曜劇場枠は木村にとって俳優活動の2本柱となるひとつで、『ビューティフルライフ』(TBS系)では美容師役、『GOOD LUCK!!』(TBS系)ではパイロット役、『MR.BRAIN』(TBS系)では脳科学者役などを演じてきた。もうひとつの柱である月9枠では『HERO』(フジテレビ系)の検事役のほか、首相役、社長役、レーサー役などを演じてきたが、なるほど『A LIFE』のような医師役はこれまでなかった。ちなみにこれがドラマで演じる20番目の職業になるそうだが、他にも定番である刑事役は演じたことはない。これは、今まで避けていた役柄に挑戰しはじめたということであり、明らかな方針転換。うがって考えれば、脱アイドル宣言でもあるのかもしれない。1996年、月9『ロングバケーション』(フジテレビ系)で連続ドラマ初主演を飾ってから20年あまり、“木村拓哉の第二章”がついに始まるのだ。  『A LIFE』の舞台は、総合病院である壇上記念病院。主人公の沖田一光(木村)は10年前にこの病院を追われたが、アメリカで腕を磨き、世界屈指の外科医に成長。恩師である壇上院長(柄本明)の手術執刀を頼まれ、病院に戻ってくる。そこには、院長の娘でかつての恋人である深冬(竹内結子)と、彼女と結婚し病院の後継者となった幼なじみ・壮大(浅野忠信)がいた。  こう書くと、なんとも王道のストーリー。沖田と壮大のライバル関係は『白い巨塔』(フジテレビ系)を連想させる。ちなみに例えるなら、沖田が里見で、壮大が財前だ。そして、沖田と元カノ・美冬が再会し、再び恋に……? と想像させる設定はメロドラマ的。「あなたを救うために、生きてきた。」というキャッチコピーの「あなた」も、まさか柄本明演じる院長のことではないだろう。恋愛ドラマ好きにはたまらない、怒涛の復活禁断愛もありえそうだ。そして、脚本が病院ものに強く、人物の心理描写が丁寧な橋部敦子(『僕の生きる道』(フジテレビ系))で、演出が『天皇の料理番』(TBS系)などの平川雄一朗というスタッフィングは、この物語にはぴったりの布陣だ。  さらに“キムタクドラマ”として過去の例から考えると、プラス要素は、浅野忠信の出演。めったにドラマには出ない国際的俳優を口説き落として出演させたことは、大きい。木村は、『GOOD LUCK!!』における堤真一、『南極大陸』(TBS系)における香川照之と堺雅人、『HERO』(第1期/フジテレビ系)における阿部寛のように、俳優として自分をしのぐほど評価されている相手と共演すると、本領発揮する傾向がある。ほぼ同い年である浅野の存在は、彼にとってかなりの刺激になるはずだ。  さらに、このドラマ以上の転機となりそうなのが、4月29日公開の『無限の住人』。まだ予告編の第一弾が公開されただけの段階だが、不死身の主人公、万次を演じる木村は、いわゆるSMAP世代ではない若い層からも「かっこいい!」と評判を呼んでいる。片目を封じたままでの殺陣が見どころとなりそうだが、見事な剣さばきは映画『武士の一分』やドラマ『宮本武蔵』(テレビ朝日系)でも見せてきた。注目すべきポイントは、役柄と現在の彼の境遇のシンクロ。「不死身って、死ぬほどめんどくせぇ。」というキャッチコピーが示すとおり、死にたいのに死ねないという一種の呪いを背負ったキャラクターは、アイドルをやめられず常に大ヒットを期待される木村自身に重なる。  かつて『古畑任三郎 vs SMAP』(フジテレビ系)に本人役で出演したときは、古畑(田村正和)から、「あなたのような攻撃的な人が一番ボロを出しやすい」とアリバイ崩しのターゲットにされた。つまり脚本の三谷幸喜には彼がそう見えたわけだ。『ハウルの動く城』でハウルの声を演じたときは、「男のいい加減さを持ったやつ」ということで、プロデューサーに選ばれた。木村に限ったことではないが、役者は自分の弱点をさらけ出すとき、最もエキサイティングで説得力のある芝居を見せるものだ。(参考:「ITmedia ビジネスオンライン」時間と空間をゆがめるのが特徴――ジブリ・鈴木敏夫氏が見る日本アニメの現在と未来(後編))  1月から3月に『A LIFE~愛しき人~』が放送され、4月に『無限の住人』が公開と、解散直後の2017年上半期が今後を占う正念場となる木村拓哉。その大きな賭けが始まろうとしている。(コウダエイコ)

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