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札幌発BtoBサービス“電子カタログ”で1万アカウントを突破したebook5

ザテレビジョン のロゴ ザテレビジョン 2017/05/11
札幌発BtoBサービス“電子カタログ”で1万アカウントを突破したebook5 © KADOKAWA CORPORATION 提供 札幌発BtoBサービス“電子カタログ”で1万アカウントを突破したebook5

 札幌でWebマーケティングのコンサルティングを提供しているマーケティストの赤沼です。今回は“ebook5”を中心とした札幌ではめずらしい自社サービスを運営している株式会社ルーラー(関連サイト)を特集する。  Webマーケティングのサポートをしているルーラーからうれしい知らせが届く。ルーラーが運営しているebook5の開設アカウントが2016年12月に1万を突破したというニュースであった。 2017年3月時点では1万1千アカウントを突破している 2017年3月時点では1万1千アカウントを突破している  ルーラーは北海道札幌市に本社を構える従業員数約10人前後の小さい会社である。元々はWebサイトの受託事業をメインで展開していたが、「サービス事業と受託事業では売上高こそ半々ではありますが、利益率は格段にサービス事業が勝っており、来年には売上高でも受託事業を上回る勢いです」と自社ブログ記事(関連サイト)で語っているように、自社サービス事業の売上利益が受託事業を上回っている札幌のIT業界では数少ないめずらしい企業である。 ブラウザーで見られる電子カタログサービスebook5  ebook5とはブラウザで閲覧可能な電子カタログのサービスである。誰でも簡単にPDFからHTML5の電子カタログを作成できるのが特徴だ。  カタログをPDF形式でインターネット配信しているWebサイトは多い。しかし、PDFをブラウザで開くと、表示に時間がかかる。ebook5の提供する電子カタログはHTML5を使用しているため、PDFより約3倍早い表示が実現した(同社調べ)。表示が早いということはユーザーに心地良い閲覧環境を提供でき、離脱率を下げる利点がある。 1万アカウント突破はリリースしてから5年の長い道  正直なところ、電子カタログのebook5はBtoBサービスの中でも「渋い」部類に入るサービスである。主な顧客は事業者であるため、一般顧客対象のゲームやSNSのエンタメよりも顧客対象数が少ない。さらに事業者の中でも全ての会社が使う種類のサービスではない。 「紙のカタログを電子化する」ためのサービスであるため、普段、紙をメインの伝達手段としてビジネスを行っている事業者がメインターゲットとなる。紙がメインの事業者はネットリテラシーが低い場合が多く、そのため、インターネット上で会員数を増やすのはなかなか難しい。  さらに、本社が札幌という不利の状況の中、1万アカウントの突破は5年掛けた長い道のりであった。 アカウント数を増やした原動力  では、ebook5は5年掛けてどのようにアカウント数を増やしたのであろうか。メインの手法はインスピ(関連サイト)というブログメディアが原動力となった。  インスピは「つくる人を応援するブログ」として、作る人に役立つ記事を作成、配信するブログメディア。インスピにebook5の広告を掲載し、ebook5に集客している。  ブログメディアを活用した集客方法はまさにコンテンツマーケティングである。今でこそ、Webサービスの集客にコンテンツマーケティングを実施することは定跡となりつつあるが、ルーラーがブログを始めたのは2013年7月。かなり早くから目をつけていたといえる。開始当初はインスピ自体の集客に苦労したが、現在は安定した集客と、ebook5の会員増に貢献しているようだ。 自社自身の経験をビジネスにする 大企業と違い、小規模組織の会社は新規事業に対しての潤沢な調査費用を掛けるのが難しい。そのため、自社自身の経験を活かした新規事業を行う必要がある。ルーラーの場合、ebook5への集客を目的として始めたインスピがコンテンツマーケティングとして成功した。その成功経験を元に始めたのがコンテンツマーケティングをサポートする新規事業(関連サイト)である。 北海道ではめずらしいコンテンツマーケティングを提供している 北海道ではめずらしいコンテンツマーケティングを提供している 顧客からの意見を聞いて改善  ルーラーは北海道札幌市を本社としている会社であるが、東京オフィスも存在する。東京オフィスを設けている一つの理由が「顧客からの意見を聞きやすい」ということがあるそうだ。  ebook5の顧客は全国に渡るが、大手顧客である出版社は東京にオフィスを構える場合が多い。東京オフィスを設けることによって、大手顧客のebook5に対する意見、要望を聞きやすくするというのが狙いだ。顧客の元に足繁く通い、ebook5に対する声を聞き、ebook5の改善を活かすーーーこれは現在のスタートアップではよく取り入れられているリーンスタートアップの手法とも重なる部分が大きい。リーンスタートアップを実践し、ebook5の改善を続けることで、1万アカウントに辿り着いたといえる。 顧客からの声を元に生まれた新サービス、FLY5  ebook5の意見は新しいサービスを生んだ。それがチラシの電子化サービス、FLY5である。  FLY5は「どこが、どのくらい見られているか」が解る電子チラシサービスである。より多く見られているかを視覚的に表示するヒートマップが生成できるのが最大の特徴だ。誰でも簡単に作成でき、スマホにも対応している。  既存のチラシ配信サービスでは費用が高く、小規模の小売店では使用しずらいという声から生まれた。他社サービスは従量制であるのに対し、FLY5は月額500円から定額で利用できる。さらにルーラーの技術を活かしたヒートマップサービスを合わせたのがFLY5(関連サイト)である。 札幌からの挑戦は続く  正直なところ、他の大都市と比べて、札幌はスタートアップが盛んな都市ではない。モデルとなるようなサービスを提供する企業が少ないのが理由の一つであると考えられる。ルーラーは貴重な自社サービスを提供する会社として、ぜひ札幌の成功モデルになるような挑戦をこれからも続けてほしいというのが筆者の考えであり、ASCIIの読者の方にも地方の例として紹介させていただいた。 ■関連サイトebook5 赤沼俊幸(マーケティスト) 札幌を中心にWebマーケティングコンサルティング・サポートを提供するマーケティスト代表。2011年から2013年にかけて北海道初のコワーキングスペースGarage labsの運営を行う。2014年、マーケティストを創業。札幌IT業界の環境向上を使命として、2015年、起業家を作るイベント、Startup Weekend Sapporoを共同主催。2016年1月には札幌移住計画として、札幌移住を促進するイベントを東京で開催。北海道のITを届けるキタゴエにも記事提供を行なう。Twitterは@toshiyuki83。

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