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梅雨の季節はネガティブ思考にはまりやすいわけ

All About のロゴ All About 2017/06/09

暗くジメジメした梅雨には、憂うつな気分になり、思考もネガティブになりがちです。そんなときには、どう過ごせばいいのでしょう? © AllAboutMedical 提供 暗くジメジメした梅雨には、憂うつな気分になり、思考もネガティブになりがちです。そんなときには、どう過ごせばいいのでしょう?

梅雨の日には、物事を深く考えすぎない方がいい

昼間でもうす暗くジメジメした天気が続く、梅雨。この季節には、何でもないことに落ち込みやすくなったり、憂うつな気分に浸りやすくなったりする人が増えるようです。いったいどうしてなのでしょう?

梅雨の季節ならではの認知の傾向を知るヒントに、「気分一致効果」という言葉があります。気分一致効果とは、よい気分のときには物事をポジティブに評価しやすく、悪い気分のときにはネガティブに評価しやすい効果を意味します。

梅雨のうす暗くジメジメした日には、「今日はいやな天気だな」というネガティブな思いが浮かびがち。こうして気分が悪い方向に向かうと、物事の捉え方もネガティブ方向にシフトしていき、何でもないことを悪い方向へ、悪い方向へと考えてしまいがちなのです。

したがって、梅雨の天気の悪い日には、物事をあまり深く難しく考えすぎない方がよいのです。「○○さんからメールが来ない」→「私のこと嫌いなのかしら?」、「この仕事、なかなか終わらない」→「俺、仕事ができないのかも」というように、どんどん悪い方向に考えすぎてしまう可能性があるからです。

「悲しい話」を夜にしてはいけない訳

梅雨の話題から少しずれますが、「気分一致効果」を象徴する興味深いエピソードをお話しましょう。漫才師の島田洋七さんは著書『佐賀のがばいばあちゃん』(徳間文庫)で、祖母のサノさんが幼い頃の洋七さんに語ってくれた「悲しい話は夜するな。つらい話も昼すれば何ということもない」という言葉を紹介しています。

当時、育ち盛りの洋七さんを育てていたサノさんは、その日の夕食にも困るほど貧しさの中で生活していたそうです。「明日の米もないのに、この子をどう育てていけばいいのか」と、頭を抱える毎日であったろうと想像します。

そんな生活の中でサノさんがつぶやいたのが、上の言葉です。暗闇の中で物事を考えても、何にもならない。おてんとうさまの下で考えれば、また違う考えが浮かぶだろう――。サノさんは、そんな思いでこの言葉を語ったのではないでしょうか。戦中戦後の激動期を生き抜いた人が、体験の中から紡ぎ出した「気分一致効果」を伝える知恵の言葉です。

梅雨の日に合うのは、明るい曲? 暗い曲?

気分は天候の影響を受けやすく、思考は気分に左右されやすい――ならば、梅雨には、明るい音楽をガンガンかけて、テンションをアップさせるといいのでしょうか?

実は、気分を変えるために気分に合わない音楽を選ぶと、逆にストレスが溜まる可能性があります。聴く人の気分に合わせた音楽を選ぶこと、これは「同質の原理」と呼ばれる音楽療法の基本です。

アップテンポのリズミカルな音楽は、気持ちのよい晴天の日に聴けば、さらに気分が向上し、ハッピーな気分に浸れることでしょう。しかし、梅雨の、気分が沈みやすい日には、スローテンポなやわらかい楽曲が気持ちにフィットするはずです。憂うつを払しょくするために、無理に明るい音楽を選ぶのはよくありません。まずは気持ちが慰められるようなスローな曲をかけ、徐々に気分が良くなってきたら、少しずつ明るめの曲にシフトさせていくとよいのです。

逆に、暗いムードの曲ばかりを聴き続けるのは、陰鬱な気分を深めてしまい、逆効果です。恋人を失った女性の心情を歌うハンガリーのポピュラーソングに、『暗い日曜日』という曲があります。絶望して日曜日の朝に死ぬことを考える曲ですが、この曲に共感した人々の自殺が社会問題となり、「自殺の聖歌」と呼ばれているそうです。

音楽は気分をなぐさめることもあれば、思いがけない影響を与えることもあります。梅雨の季節には、デリケートな気分をケアする上手な選曲を心がけましょう。

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