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米Intelがファンレス仕様の新型NUCを発表、“Broadwell”ベースNUCの投入計画も

ITmedia NEWS のロゴ ITmedia NEWS 2014/05/01 11:19 ITMedia
“Thin Canyon”こと「DE3815TYKHE」を披露するジョン・デサレージ氏 “Thin Canyon”こと「DE3815TYKHE」を披露するジョン・デサレージ氏

 米Intelは、4月29日と5月1日の3日間、シンガポールのResort World Convention Centreにおいて、アジア太平洋地域のチャンネル・パートナー向け会議「Intel Solution Summit 2014」を開催し、各カテゴリの製品アップデートなどを行なうとともに、新しいNUCや教育市場向け2 in 1タブレットを発表した。

 同社は、本会議にあわせて新しいNUC(Next Unit of Computing)として、組み込み向けAtomを採用した「DE3815TYKHE」を発表した。同製品は“Thin Canyon”(シン・キャニオン)の開発コード名からも分かるとおり、シンクライアントをメインターゲットに開発したNUCだ。

 SoCにはBayTrailベースのAtom E3815を採用。最大動作周波数は1.46GHzのシングルコアで、5ワットのTDPに抑えられているため、ファンレス動作を実現している。メモリインタフェースはシングルチャネルのDDR3L-1066で、最大8Gバイトのメモリを搭載可能となっている(SoCのスペックでは、発表時は最大4Gバイトとされていた)。

 ただし、安定したファンレス動作を実現すべく、2.5インチHDD/SSDを搭載するスペースを、基板横に設けているため、これまでのNUCとは異なり、40(幅)×116(奥行き)×190(高さ)ミリの細長いケースデザインへと変更された。また、オンボードストレージとして4GバイトのeMMCを搭載し、HDDレスでVirtual Desktopなどのデスクトップ仮想化環境を構築することもできる。

 本製品のI/0インタフェースは、前面にUSB 3.0ポートを搭載し、背面にUSB 2.0×2、有線LAN、HDMI 1.4a出力、アナログRGB出力を備える。また、基板上にはSATA 3.0×1、ハーフサイズのmini PCI-e×1、USB 2.0×3、シリアルポート×2などのピンヘッダも搭載する。

 Intelは本製品を、デジタル・サイネージやデジタル・キオスクなどの組み込み市場向けにも展開する考えで、ボード単体も販売される。このため、基板上にはeDP 1.3対応のフラットケーブルコネクタやGPIOやHDMI、SMバス、I2Cなどをサポートしたカスタムピンヘッダも用意されている。

 電源ユニットには、12ボルト/36ワットACアダプタが付属するほか、12〜24ボルトの入力に対応した内部電源コネクタも装備する。なお、市場想定価格はNUCキットが169シンガポールドル(約1万3800円)、ボードが129シンガポールドル(約1万600円)だ。

●今後のNUCはどう進化する? ロードマップも公開

 同社でNUCのマーケティングを統括するジョン・デサレージ氏(John Deatherage、Director of Marketing, Intel NUC Team)は、同製品の発表とともに、NUCのロードマップも披露した。

 これによると、2014年後半に14ナノメートルプロセスを採用するBroadwellベースのNUC“Rock Canyon”(ロック・キャニオン:開発コード名)2製品をコンシューマ市場向けに、“Maple Canyon”(メープル・キャニオン:開発コード名)2製品をコマーシャル市場(コーポレート市場)に投入する計画という。

 この中で同氏は、「コンシューマー市場向けのRock Canyonでは、ボード単体の販売はしない計画だ」と説明。「現在、NUCの85%はキットによる販売で、ボードの割合は15%に過ぎない。しかも、その大半はコーマーシャル市場向けであるため、Broadwell世代ではコンシューマー市場向けにはボード単体の販売は見送る考えだ」と話す。

 ただし、「コマーシャル市場向けのMaple Canyonではボード単体の販売も継続するため、すでにNUCを所有しておりボードによるアップグレードを検討するユーザーは、同製品を利用してほしい」(デサレージ氏)とのことだ。

 このほか、デサレージ氏はチャンネル市場においてNUCのシステム採用が進んでいるとして、CitrixなどがNUCを利用した仮想デスクトップクライアントの評価が進めており、インド市場ではすでにCitrusが仮想デスクトップ環境「Fusion」をベースとした小規模ビジネスや学校をターゲットにしたシステムに、Thin Canyonを採用することを明らかにした。

 また、同氏はHDビデオ会議システムを提供する米VIDYOが、NUCをHDビデオ会議用向けの端末として評価を進めていることを明らかにするとともに、「VIDYOからは、HDビデオ会議システムではシステムへの負荷が大きく、Core i7+Iris Proグラフィックス構成のNUCも求められており、同様の要望を持つパートナーも増えている」と、市場動向に応じてラインアップの拡張も検討していく意向を示す。

 なお、ISSのショーケースでは、NUCにワイヤレス充電機能を統合したエンジニアリングサンプルや、HaswellベースのNUCを使った4Kディスプレイ表示なども披露され、NUCのエコシステムが確実に拡大していることをアピールしていた。

 デサレージ氏は「NUCでは、マルチOS環境を容易に切り替えることができるVisual Boot Managerをサポートしており、WindowsをベースとするPC用途だけでなく、SteamOSをインストールしてゲームコンソールとして楽しんでほしい」とし、「NUCは、幅広いコンピューティング環境を享受できるデバイスにしたいという考えから、PCとは呼ばないようにしている」と、新しいコンピューティングデバイスとして、NCUを今後も進化させていきたい考えを示した。

[本間文,ITmedia]

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