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西川美和監督、香港アジアン映画祭に登壇 「『永い言い訳』が一番良かった!と褒めてください!」

Real Sound のロゴ Real Sound 2016/10/25 株式会社サイゾー
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 10月13日から10月31日にかけて香港にて行われている第13回香港アジアン映画祭に、『永い言い訳』の西川美和監督が登壇した。 参考:本木雅弘×竹原ピストル『永い言い訳』対談 本木「“自意識の歪み”は、私の中にもある」  香港内で最も大きな映画祭のひとつである香港アジアン映画祭は、厳選されたアジアの映画作品を映画ファンに届ける映画祭。13回目の開催となる本年は、「映画監督として非常に才能があり、香港の観客にぜひ紹介したい監督」の作品を集めて上映するセクションDirector in Focus部門で、『蛇イチゴ』『ゆれる』『ディア・ドクター』『夢売るふたり』『永い言い訳』の西川美和長編監督作全5作が上映された。  西川監督は、現地時間10月24日の夜、香港のブロードウェイ・シネマテークで行われた『永い言い訳』上映後のQ&Aに登壇。幅広い客層で満席となった130人の観客を前に、西川監督は「大家好(ダイカハオ)」と広東語で挨拶し、温かい拍手を受けながらQ&Aがスタートした。  本作の原作は、西川監督自らが執筆した同名小説。原作小説との違いについての質問が観客から寄せられると、西川監督は「両者のどこが違うのかを探るために、先に小説を書いてみました。映画は映っている俳優の動きを通してしか伝わらないのが、小説はほんの数行でも登場人物の考えていることを伝えられるという点で、制約なく思う存分心情を書けるというメリットがありました」と、小説を先に書いた理由を明かす。  さらに、「2011年東日本大震災で、ごく当たり前の日常が一瞬にして消え去ってしまう経験をしました。震災をテーマに物語を書くこともできなかったし、人のためになるようなことができない自分に無力さを感じていた。そんなとき、テレビで家族を失った悲しみを語る人々の姿を観て、こんな風に泣けずにいる“突然の苦い別れ”を迎えた人もいたんじゃないだろうか、という想像をしてこの物語を書き始めた」と、東日本大震災が本作を作ることになったきっかけだと話した。  映画祭では、西川監督の長編監督作全5作が上映されるということで、「ご自身はどの映画が一番好きですか?」という観客からの質問に対して、西川監督は「監督というのは、常に最新作が一番最良の出来であるはずだと信じたい生き物。あんまり過去の作品ばかり褒められると、過去に大切な何かを置き忘れてしまったのだろうかとか、才能が枯渇してしまったのではないかと感じてしまうものなのです。なので皆さん、嘘でも「『永い言い訳』が一番良かった!」と褒めてください!」と自信たっぷりにコメントをした。  『永い言い訳』は、妻・夏子を不慮の事故で亡くした人気作家の津村啓こと衣笠幸夫が、妻の親友の遺族であるトラック運転手の陽一とその家族とともに日々を過ごす模様を描いた人間ドラマ。主演の本木雅弘のほか、竹原ピストル、池松壮亮、黒木華、山田真歩、堀内敬子、深津絵里らが出演する。(リアルサウンド編集部)

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