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視聴率に振り回されているのはどっち!? 囃し立てるネット民と一喜一憂する業界人

サイゾー のロゴ サイゾー 2014/04/21 Cyzo

 『笑っていいとも!』(フジテレビ系)の後を受けて始まった、昼の生放送バラエティ『バイキング』の視聴率が芳しくない。4月1日の初回は6.3%(ビデオリサーチ調べ、関東地区/以下同)と裏の『ヒルナンデス!』(日本テレビ系)に並んだものの、その後はゆるやかに下降し、15日の火曜、16日の水曜放送分ではなんと2.7%と過去最低の数字を叩き出してしまった。

 この現状に対して「企画力不足」「夏まで」「『いいとも』が懐かしい」などの声がネットを中心に上がる中、以前「始まる前から『終わりそう』などと言うな!」と反論した放送作家がまたぶちまけた。

「確かに、ヤフーの検索急上昇ワードを紹介する『Yahoo!検索急上昇バイキング』も『今さら感』が否めない。また、最低視聴率を記録した火曜はVTRが多く、生放送の特性を活かし切れていないということもあるでしょう。少しだけですが、不安は感じます。ただし、総じて視聴率が低いから『自分も見ない』という、なんとなくの空気に流されて批判する側に回ってしまうという視聴者も多いのではないでしょうか」

 確かに坂上忍がMCを務める月曜は数字にこそ表れていないものの、サンドウィッチマンの中継コーナー「日本全国地引網クッキング」やスタジオのグダグダ感が「たまらない」という視聴者も多い。「つまり、最初から『つまらない』という目で見てはいけない」と、先の作家は付け加えている。

 さて、現場ではその視聴率についてどれだけ重視されているのだろうか?

「番組や上に立つプロデューサーによって違いますね。まったく気にも留めない人もいたりします。ただし分刻みで結果が出るため、何が面白くなくて数字が下がっているかは一目瞭然。ですから細かく分析し、次の回に反映させることもあります」(前出・放送作家)

 視聴率に振り回されているのは視聴者だけではなく、当のスタッフたちという見方もできる。しかし、視聴率が民放の番組継続の最大のキーポイントであることも事実。スポンサーにとっては「視聴率の高さ」こそが、莫大な広告費を支払う唯一の「よりどころ」になっているわけで、低ければ継続する意味も失われてしまう。

 ただ、そんな状況の中でも、視聴者としては「どうしてもっと突き抜けた企画がつくれないのだろうか」と歯がゆく感じることもあるが…。

「問題は、視聴者のクレームとスポンサーへの配慮ですよ。それでスタッフも委縮しているんです。クレームというのは『子どもがマネしたらどうする!』といったものですね。スポンサーに対しては『企業イメージにそぐわないから』『競合だから』といったもの。もともと、番組を作る人間はテレビが大好きで入った人が多い。イヤならすでに辞めていますしね。だから、テレビが夢だった頃を自分たちも取り戻したいと思いつつ、そういった足かせがあるため踏み切れないんです」(前・同)

 言い訳にしか聞こえないような気もするが、確かに「映画」なら爆破も殺戮もSEXシーンも、年齢制限がつく場合があるとはいえ、基本的には何でもありの世界。ただし、映画館に足を運ぶかどうかはその人次第だ。一方のテレビは「スイッチを入れれば誰でも見ることができる手軽さ」が良さでもあるが、その「万人向け」という特性が、さまざまな規制がかかるこの時代、逆に面白いコトに対するブレーキとなってしまっているのかもしれない。

 それにしても、である。『笑っていいとも!』なき後の「タモロス」が広がる今、『バイキング』が泥船になるのか、それともフジテレビを浮上させる「宝船」になるのか…。まずは、3カ月は黙って見ようではないか。(文=今井良介)

※イメージ画像:Thinkstockより

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