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電車で席をゆずろうとして断られた後はどうする? 素朴な電車マナーQ&A

エキサイト Bit のロゴ エキサイト Bit 2017/01/15 石原亜香利

電車や駅構内では、マナーを意識する場面が多い。お年寄りに席をゆずる、駅のホームでは列に割り込まないなどはもはや当たり前のことだ。しかし、これらの王道マナー知識だけでは分からない、迷いがちな細かい行動マナーがある。そんな日々抱え、解決されていないであろう素朴な疑問をマナー講師に聞いてみた。

今回、素朴な疑問に答えてくれたのは、マナーコンサルタントの西出ひろ子さんとマナー講師の金森たかこさんだ。それぞれの場面別にマナーに関する素朴な疑問に答えてもらった。

電車内で起こった気まずい状況のマナー

Q.電車で席を譲ったが断られたときに、もとの席に座ってもいいの?

A1.「座ってもいいが、他に座ったほうが良さそうな人を探すのがマナー。」

西出さん:断られた場合は、基本、もとの席に座っても問題はありません。しかし、この場合、もう少し、視界を拡げて、子どもなどの座ったほうが良さそうな人が他にいるかどうかを確認するのがマナーです。いれば、その方にお座りいただくと良いでしょう。

ただ、席が空いていれば、座ったほうがいい場合もあります。特に、混雑している場合は、一人が席に座ってくれるほうが、立っている人たちのスペースに余裕ができるからです。

A2.「断られても堂々と。もとの席に戻る際に声かけすると気まずさが解消。」

金森さん:気まずいですね。しかし席を譲る行為は恥ずかしいことではありません。断られても堂々とした態度で、そのままもとの席に座っていて問題ありません。断った相手にも、身体的なことなど何か理由があるのかもしれません。気まずいなら「いつでも替わりますからおっしゃってくださいね」と一言伝えてから座るといいでしょう。

Q.席を譲った後、しばらく立っていたら他の席が空いた。この場合、席を譲った相手が見ているのに座ってもいいの?

A.「座ったほうが他の人の迷惑にならないこともある。」

西出さん:座ったほうが他の人の迷惑にならないこともあります。そのときの状況に応じて、自分が座ることで、特に問題になるようなことがなければ、座っても何ら問題はありません。

席を譲った相手が気になるようであれば、近くに立っている人に「どうぞ」と声をかけたり、他の場所に自分が移動したりするといいでしょう。

もしかしたら、あなたが席を譲った方は「あの人も座れて良かった」と思うかもしれません。席に譲るというプラスのことをしたのですから、その後のことはあまり気にしないでいいでしょう。いいことをしてストレスをためては本末転倒です。

電車内での迷惑行為にはどう対処

Q.ヘッドフォンから音漏れが激しい人へは注意したほうがいい?

A.「周りにとても困っている人がいればお願いする姿勢で伝える。」

西出さん:できればしたほうがいいですが、なかなか言いにくいことだと思います。自分一人が我慢すればいい場合は、言わないほうが無難ですが、自分以外の人で、とても困っているような人がいるようであれば、勇気を出して、注意というよりは、お願いをする姿勢で、伝えて差し上げるといいでしょう。

大切なことは「音漏れがなくなる」という目的が達成されること。迷惑そうな表情・声のトーンで言わないようにしましょう。相手によってはトラブルになりかねません。

「注意をする」というスタンスではなく、感じよく、音量を下げてもらえるように、謙虚な姿勢でにお願いをしてみると、きっと相手も「失礼しました」と詫びて音量を下げてくれるはず。マナーはお互い様ですので、そのような言い方で注意をされた人も、素直にお詫びをして、音量を下げましょう。

エスカレーターで「通り道」を塞ぐ人に会ったら

Q.駅のエスカレーターで、通り道となる側にはみだして立っている人がいる場合、注意すべき?

A.「エスカレーターは、本来、歩くほうがマナー違反。こちらからお願いする。」

西出さん:エスカレーターでは、本来歩くことは好ましくありません。むしろ、歩くほうがマナー違反。なぜなら、危険だからです。したがって、通り道を空ける必要は、本来はない、といえます。

昨日、エスカレーターの左側に立っていたところ、大きな紙袋を肩にかけていた女性が右を歩いてきて、その紙袋が私の身体を押すよう当たったため、転落しそうになりました。

急いでいる人のために善かれと思って片方を空けておくという習慣になっていますが、本来は安全性の面からは歩いたり、駆け上がったりしないほうがいい場所です。

やむを得ない事情で、どうしても急いでいる場合は、「申し訳ありません、失礼します」や「すみません…」とお声がけをして通してもらうよう、こちらがお願いをしましょう。くれぐれも、急いでいるからといって、立っている人たちの身体に体当たりするなどしないよう、要注意です。

マナーは義務ではない

いずれもトラブルにならないよう、こちらからお願いする形で伝えるのがコツといえそうだ。また、西出さんからは、次のようなマナー全般における次のようなアドバイスももらった。

「マナーはよく義務のようにとらえてしまいがちですが、“~すべき”と決定づけられることではありません。マナーは、互いや周囲に“プラスを創造させていくもの”です。目の前の状況において、互いが相手を思いやり、もっともよい状況にする、という自然体な気持ちでいることをおすすめします」(西出さん)

他にも電車内、駅構内ではどれが正解か迷う場面に遭遇することは多くあるだろう。そんなときは、ぜひ互いや周囲にとって「最もよい状況にする」よう意識してみよう。

(石原亜香利)

取材協力

© Excite Bit 提供

マナーコンサルタント 西出 ひろ子さん

国会議員の秘書などを経て、マナー講師として独立。名だたる企業のマナーコンサルティングや人財育成を行う。NHK大河ドラマ「花燃ゆ」「龍馬伝」、NHKスペシャルドラマ「白州次郎」、映画「るろうに剣心 伝説の最期編」などのドラマや映画のマナー指導も務める。マナーの賢人として「ソロモン流」(テレビ東京)などのメディアにも多数出演。著書は国内外にて70冊以上。

http://www.erh27.com

© Excite Bit 提供

マナー講師 金森 たかこさん

ウイズ株式会社 社長・一般社団法人マナー教育推進協会 副代表理事

マナーコンサルタント西出ひろ子に師事し、真心マナーをベース話し方・コミュニケーションなどのビジネスマナー研修を企業や学校などで行う。また、全国展開のファストマナースクールでは、京都を拠点にテーブルマナーや日常生活のマナー講座も行う。テレビ・連載などメディアでも活躍中。

http://www.withltd.com

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