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韓国政府、Googleへの詳細地図データ提供を拒否 安全保障上の懸念を理由に

ITmedia NEWS のロゴ ITmedia NEWS 2016/11/22
韓国政府、Googleへの詳細地図データ提供を拒否 安全保障上の懸念を理由に: 国土地理情報院チョイ・ビョンナム局長(Hong KI-won/Yonhap via AP) © ITmedia ニュース 提供 国土地理情報院チョイ・ビョンナム局長(Hong KI-won/Yonhap via AP)

[AP通信] 韓国政府は11月18日、地図サービス「Google Maps」に韓国内の詳細な地図データを使用したいという米Googleからの要請を拒否することを決定した。何カ月にもわたり韓国の世論を2分してきた問題に、これでようやく決着がついた。

 Alphabet傘下のGoogleは今回の決定に落胆したとコメントしている。韓国国土交通部によれば、この決定は安全保障上の懸念に基づくものだという。

 Google広報担当のタージ・メドウズ氏は声明で次のように述べている。「今回の決定には落胆した。私たちは常に安全保障上の懸念を重視している。今後も地図データの国外持ち出しに関する韓国の現行規制に準拠した有用な地図サービスを提供していく」

 韓国政府は、国内の詳細な地図データをGoogleに渡すことによるリスクはメリットを上回ると判断したと説明している。

 敵対する北朝鮮からの露骨な脅迫に直面している韓国は安全保障の観点から、韓国国内にデータセンターを持たない外国企業への地図データの搬出を禁止している。

 Googleは韓国外のデータセンターで地図サービスを運営しているため、こうした搬出規制がネックとなり、韓国内ではGoogle Mapsで運転経路や徒歩での道順を検索できないなど、使える機能が制限されている。

 韓国政府はGoogleに対し、衛星地図上で軍事施設などの機密画像を低解像度で表示するのであれば、Google Mapsでの詳細な地図データの使用を認めると提案していた。

 「私たちは当初から、機密施設の情報を削除するのであれば地図データの持ち出しを認めるとの立場だった。だがGoogleはその提案を拒否した。あとは私たちがどう判断するかだった」と韓国国土交通部の職員であるキム・トンイル氏は語る。

 Googleが今年6月に地図データの国外持ち出しを認めるよう要請して以来、韓国政府内の意見は2分していた。当初8月に予定していた回答期限が11月まで延びたのも、関係省庁間で意見がまとまらなかったからだ。

 決定に時間がかかった背景には、観光事業や国内企業の海外展開を推進したい一部の省庁でGoogleに対する支持が高まっていたことがある。韓国は世界で最もインターネットが速くて安い国の1つだが、同国を訪れる外国人旅行者の多くは、ナビゲーションや経路検索などの機能を外国語で利用できるオンライン地図サービスがないことに不便を感じている。

 一部の韓国企業やユーザーは「韓国内にデータサーバを設置し地図サービスを提供している地元企業に対して不公平だ」として、詳細な地図データをGoogleに提供することに反対し、「Googleは規制免除を求めるのではなく韓国内にデータセンターを設置すべき」と主張していた。

 Googleは以前、Google Mapsの機能が制限されたままでは、2018年開催の平昌冬季オリンピックを機に韓国を訪れる外国人観光客は不便を強いられるだろうと指摘している。

 さらにGoogleは、地図データの国外持ち出しを制限すれば、位置情報を使ってグローバルなサービスを展開しようという企業の取り組みを妨げることになりかねず、結果的には、最新サービスを利用する機会を韓国の国民から奪うことになるとも主張していた。

(日本語翻訳 ITmedia ニュース)

(C) AP通信

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