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音楽業界におけるVRコンテンツの可能性は? 国内外の事例から考察

Real Sound のロゴ Real Sound 2017/08/07 株式会社ブループリント
© Real Sound 提供

 VRが“ポスト・スマホ”として喧伝されてから数年、皆さんの中でVRヘッドセットを所有していたり、複数回VRコンテンツを楽しんでいる方はどれだけいますか? 私は個人的にはGear VRを所有し、Oculus RiftやPlaystation VRはイベントや展示会で何度か体験し、HTC Viveは投資先で主に利用していることからかなりの回数VRコンテンツに触れています。ただしこうした環境がまだまだ少ないということも理解しています。(関連:サザンオールスターズ×8Kモーションライドが映す“東京”の過去と未来 VR体験レポート) 一方で、国内外の様々なレイヤーでVRが着実に浸透してきているのは確かなので今回はその辺りを解説します。 日本での商用VRの立ち上がりがアーケードなのは間違いありません。渋谷、新宿、お台場に続々と立ち上がり、アドアーズ株式会社が運営する渋谷の「VR PARK TOKYO」はオープンから7カ月で5万人の入場者を記録しました。今まで1プレイ100円のビジネスから根本的には脱却できなかったロケーション(所謂ゲームセンター)が積極的に次世代のビジネスへ張っているのが分かります。個人的にはTSUTAYAと蔦屋書店の関係に似ていて、数年もすれば“蔦屋書店=VRアーケード”のような立ち位置になるのではと考えています。 移動中の余暇時間をVRで埋める取り組みも多くなってきました。ヨーロッパの高速特急列車・ユーロスターは英仏海峡のトンネルを通過する時間に楽しめるVRコンテンツ「Eurostar Odyssey」を提供しています。単に時間をつぶす様々なコンテンツを多数配信するのではなく、トンネルの上にある海の中や生物をCGアニメで観られるという、“ストーリー”のあるコンテンツ企画となっています。(参考:ヨーロッパ最速の鉄道ユーロスター、乗客の声を受けてVRサービス導入(MoguraVR)) VRスタートアップの本場、アメリカでは取り組みの規模が更に加速しています。画像、映像を世界中のメディアやクリエイターに配信するゲッティイメージズは、高画質のVR撮影、製作で有名なスタートアップ・Jauntと業務提携を行いました。自然、スポーツ、世界中の名所などをどこよりも高クオリティでVRコンテンツにしてきたJauntと、オリンピック、FIFA(国際サッカー連盟)、MLB(メジャーリーグベースボール)、LPGA(日本女子プロゴルフ協会)などのスポーツイベントや、世界中のエンタメイベントの画像や動画を収録してきたゲッティが組むことで、爆発的にVRコンテンツが増加することが期待されます。今やネットメディアやテレビの情報番組の写真のクレジットに同様の画像提供サービスが使われているように、手軽に活用できるVR素材が増えていけば、VRに特化したメディアが出現するのも時間の問題です。 こうした環境の中、音楽ビジネスにはどんな可能性があるのか? その一端をMelody VRの取り組みに見ることができます。 Melody VRはロンドンに本拠地を置く、ライブほかエンタテインメントのVRコンテンツに特化したスタートアップです。彼らのアプリなどのプロダクトはクローズドβということで公にはなっていませんが、Facebookページを見るとThe Chainsmokers、Bloc Partyほか、ロンドンだけではなく、サンフランシスコ、ワシントンD.C.など世界中でVRライブを収録していることが分かります。 そんな彼らが7月に海外のSony Musicと複数年のライセンス契約を締結したと発表しました。これでWarner Music Group、Universal Music Groupに加え3大メジャーレーベルと契約ができたことになります。今後、Melody VR、レーベル、そしてアーティストがどのようなVRコンテンツを提供するのかが、VRと音楽の取り組みの一つとして大きな注目を浴びています。 日本国内でもVRコンテンツは日々増えており、こうしたダイナミックな取り組みも出てくることでしょう。(鈴木 貴歩)

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