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AIの働き方アドバイスで職場の幸福感と業績が向上――日立が実証実験で効果を確認

ITmedia エンタープライズ のロゴ ITmedia エンタープライズ 2017/06/27
AIの働き方アドバイスで職場の幸福感と業績が向上――日立が実証実験で効果を確認: スマートフォンアプリでの表示例と、名札型ウェアラブルセンサーの装着イメージ © ITmedia エンタープライズ 提供 スマートフォンアプリでの表示例と、名札型ウェアラブルセンサーの装着イメージ

 日立製作所は6月26日、AIとウェアラブル技術を活用して組織の幸福感(組織活性度)を計測する技術の実証実験を行い、その結果を発表した。AIによる従業員への働き方アドバイスが、組織活性度の向上に寄与することを確認したという。

 日立では、人や組織の活性度、幸福感と生産性の関係に着目し、同社のAI「Hitachi AI Technology/H」と名札型ウェアラブルセンサーの活用による組織活性度を計測、分析する技術を2015年に開発した。

 2016年6月には、名札型ウェアラブルセンサーから収集した行動データを、時間帯や会話相手などの項目で細分化して分析し、組織活性度の向上に有効なアドバイスを自動的に作成。そして、アプリを介して個々人に配信する技術を開発した。利用者は、スマートフォンやタブレット端末で「出社・退社時刻」「会議の長さや人数」「デスクワークの仕方」などについて各人に合わせた働き方のアドバイスを日々確認でき、職場での行動の参考にする。

 この仕組みを使った実証実験を、2016年6月〜10月にかけて日立グループ内の営業部門26部署、約600人を対象に実施。その結果、同アプリの利用時間が長い部署ほど、翌月の組織活性度の増加量が高いことを確認したという。また、営業部門において、組織活性度の変化量が受注達成率と相関性があることが認められ、組織活性度が上昇した部署は、下降した部署に比べて、実験の翌四半期(10〜12月)の受注額が平均27%上回る結果となった。

 さらに、組織活性度と従業員満足度のデータ関連性も認められたという。社内実証で取得したデータを同社グループの従業員満足度調査の結果と組み合わせて分析し、働きがいのある職場づくりに重要な項目を特定。実証実験に参加した26部署のうち、組織活性度が高い部署では、自身の「意思決定や権限委譲」と「挑戦意欲」に関する項目について、前向きな回答をしていたとのこと。

 加えて、名札型ウェアラブルセンサーで計測した対面コミュニケーションのうち、双方向の会話比率が高い部署ほど、従業員が「上司からのサポートを実感し、やりがいを持ち、質の高い仕事に取り組んでいる」と回答していることも確認できたという。

 これらの結果から同社は、個人の「意思決定や権限委譲」「挑戦意欲」を重視した人材育成や評価などの制度設計、双方向コミュニケーションを重視した組織文化づくりが、組織活性度を高め、業績向上に有効であると考察している。

 同社は今後も、従業員が働き方を考える上での一助となるフィードバック技術の開発と試行を進め、これらの技術と同社のIoTプラットフォーム「Lumada」を活用し、働き方改革の推進と企業の生産性向上を支援していくとしている。

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