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AKB襲撃事件、川栄李奈・入山杏奈の負傷で浮上した「握手会廃止論」

サイゾー のロゴ サイゾー 2014/05/26 16:05 Cyzo
© Cyzo 提供

 岩手県滝沢市で開催されたAKB48の全国握手会でメンバーの川栄李奈(19)や入山杏奈(18)、男性スタッフ1人がノコギリを持った男に切りつけられた事件が波紋を広げている。

 事件は25日午後4時55分ごろに発生。青森県十和田市の無職・梅田悟容疑者(24)が長さ約50センチのノコギリで突然メンバーに襲い掛かり、3人が頭や手などにケガをした。川栄と入山は手の指の骨折や裂傷などを負い、救急車で病院に救急搬送。裂傷の縫合手術を受けた後に入院したが、容体は安定しており明日にも退院する見込み。

 当初、事件前日に川栄がファンに向けた「モバメ(モバイルメール)」で卒業を示唆する文章を綴っていたこともあり、これに影響された熱狂的ファンの仕業ではないかと騒がれた。AKBの握手会は以前からファンのマナー問題が浮上しており、21日にHKT48の指原莉乃のTwitterあてに「(選抜総選挙で)2連覇なら、マジでぶっ殺してやろうか」などといった暴言が書き込まれるなどネット上での殺害予告も頻繁に起きていた。

 だが梅田容疑者の母親によると「AKBは心当たりがない」といい、部屋にはAKBのCDなどのグッズはなく興味がある様子もなかったという。梅田容疑者が昨年3月まで勤務していた大阪の警備会社の社員も「AKBファンという印象は全くない」と証言している。

 また、事件が起きたテントにいたメンバーは川栄や入山を含めて5人。梅田容疑者はテントに入ってすぐに犯行に及んでおり、入口側から順番に襲われた。川栄と入山が襲われたのは、たまたま最も入口に近い場所にいたからでメンバーなら誰でも良かった可能性がある。握手会はファンがメンバーと触れあえる貴重な場だが、対象のCDを購入すれば誰でも参加可能。梅田容疑者もチケットを持参しており、彼がAKBファンだったのかどうかは置いておくにしても、ファンのモラルうんぬんと関係なく暴漢が紛れ込むことは容易だ。

 過去にも、美空ひばりが酸性の液体をかけられた事件や松田聖子がステージ上で男に金属性の棒で殴打された騒動、小泉今日子が生卵をぶつけられた事件、山下智久が液体をかけられたケースなど芸能人が襲われる事件は起きており、これはAKBに限った問題ではない。だが、AKBグループはファンと触れ合える場を積極的に提供してきたのも事実だ。

 事件を防ぐためには警備が重要となるが、主催のキングレコードによると当日は制服警備員・会場整理スタッフ約100名が警備に当たり、握手前にファンの両手を広げてチェックしていた。だが、手荷物検査はランダムで全員に実施していたわけではなかったという。関係者やファンからは「いつかこんなトラブルが起きるんじゃないかと思っていた」という声が多く挙がっており、誰もが何となく予感していた出来事という面があったようだ。

「手荷物チェックの問題など、警備の甘さは以前から指摘されていた。今まで大きな事件がなかったということで、おざなりになっていた事実は否めない。数百人規模の会場ならまだしも、1万人以上も集まることがある握手会イベントで全員に厳重なチェックを徹底するのは人員的に難しい。だがアイドルの安全を考慮すれば、警備費用を惜しまずに徹底しておくべきだった。ネット上では、スタッフがファンの背後にピッタリ寄り添って行動をチェックするモーニング娘。の握手会の警備態勢が素晴らしいとの声も上がっています。それくらいしなければアイドルの安全は守れない」(アイドルライター)

 AKBの握手会はアイドル界でも最大規模であり、チェック体制の不備は時間的な問題もあるのだろう。そもそも参加者とメンバーが至近距離で触れ合える以上、どんなに警備を徹底しても「絶対に安全」とはいかないのが実情だ。

 今回の事件により、SKE48は名古屋で同時期に開催中だった握手会を途中で打ち切り。公演後に行う恒例のメンバーとファンのハイタッチも「当面は行うことができなくなった」として中止になった。また、AKBは31日にもナゴヤドームで握手会を開催予定だった。6月~9月にかけても東京ビッグサイトや幕張メッセなどでの握手会が予定されている。大会場を押さえているため簡単には中止の決断はできなさそうだが、イベントを運営するキングレコードは「実施の可否を検討中。追って発表したい」とコメントしている。

 影響はそれだけでなく、握手会そのものの是非を問う声もある。前述したように絶対的な安全の確保は難しく、グループの人気が出れば出るほど参加者の数は増えて警備体制の限界を超え、危険は増していく。秋葉原で細々とやっていたころならまだしも、全国区のトップアイドルグループとなったAKBが握手会を続けていくことに疑問を投げかける人は少なくない。「これを機会に廃止すべき」という意見も数多く上がっている。最悪の場合は二人の命にかかわっていた危険性もあるのだから、そういう声があるのも当然だ。だが、それでも握手会をやめられない事情があるという。

「AKBグループは握手会などの“接触イベント”を収益の柱にして成長してきた。CD不況の昨今、AKBが驚異的な売上を維持しているのは握手券や投票券を付けているからに他ならない。握手会ができなくなれば、AKBといえども売上は激減してしてしまう。廃止すれば億単位の損失になりますから、よほどの批判がない限りは廃止の決断はビジネス的にあり得ない。もちろん、ファンにとってもメンバーにとっても握手会は大事な触れ合いの場であり、AKBの『会いにいけるアイドル』というコンセプトの根幹にかかわってくる問題でもあります」(前同)

 いくら人員や金銭面の問題があるとはいえ、この不況時代に運営サイドやレコード会社が大儲けしているのはメンバーあってこそ。ビジネス的な判断ではなく、彼女たちの安全を最優先に今後を決めてほしいものだ。(文=佐藤勇馬/Yellow Tear Drops)

※イメージ画像:『AKB48公式生写真 「ラブラドール・レトリバー」店舗特典【入山杏奈 川栄李奈】』

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