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BUSY P、ホセ・ジェイムズ、Thundercat……まだまだ続くディスコ/ブギー熱を高橋芳朗が読む

Real Sound のロゴ Real Sound 2017/03/12 株式会社サイゾー
© Real Sound 提供

 『第56回グラミー賞』で最優秀レコード賞を受賞したDaft Punk「Get Lucky」の登場でピークに達したと思われたディスコ/ブギー熱ですが、あれから4年が経過した現在も多少落ち着いてはきたものの下火になるようなこともなく、もはやディスコ・サウンドの導入は当たり前の選択肢として定着しきったような印象を受けます。今年に入ってからもすでにカルヴィン・ハリス「Slide」やJamiroquai「Cloud 9」など、ビッグネームがアルバムからの先行シングルとして次々とディスコ路線の楽曲をリリース(前者は客演にフランク・オーシャンとMigosという座組み!)。さらには日本でブレイクしたメイヤー・ホーソーンとジェイク・ワンによるディスコ/ファンク・ユニット=Tuxedoのニュー・アルバムが3月24日控えていたりと、ここにきてもうひと盛り上がりくるのでは、なんて気配すら漂わせています。  そんなわけで、今回はここ一カ月ほどでリリースされたディスコ/ブギーの良作をいくつか。まずは<エド・バンガー・レコーズ>の総帥、ペドロ・ウィンターことBUSY Pがメイヤー・ホーソーンとタッグを組んでつくったひさびさのシングル曲「Genie」を。わりとオーソドックスなフレンチ・エレクトロではありますが、先述したTuxedoの新作も楽しみなメイヤーの甘くスリリングなファルセットが曲のディスコ・ムードをぐっと引き立てています。Kraak & Smaak「I Don't Know Why」やSuff Daddy「Paper Proclamation」といった昨年の客演曲も含め、レトロ・ソウルから出発したメイヤーもすっかりディスコ・リバイバルを象徴するシンガーになりつつあります。  続いてはメルボルン出身のエレポップ・バンド、Miami Horrorの新作EP『The Shapes』からのリード・トラック「Leila」。2015年のセカンド・アルバム『All Possible Futures』ではMJライクなシングル「Love Like Mine」が一部R&Bリスナーのあいだでも評判になりましたが、ここではKid Creole & The Coconutsが1982年に放ったディスコ・クラシック「I'm a Wonderful Thing Baby」を大胆にサンプリング。ディスコとニュー・ウェーブの絶妙な配分もさることながら、引用元のトロピカルな魅力を尊重しているあたりがいまのモードなのでしょう。先述のカルヴィン・ハリス「Slide」と共に、これから夏に向けて重宝されることになりそう。  コンテンポラリーなR&Bに挑んだホセ・ジェイムズのニュー・アルバム『Love in a Time of Madness』でも、マーヴィン・ゲイにチャネリングしたようなファルセットがかっこいいディスコ「Ladies Man」を聴くことができます。冒頭の繰り返しになりますが、いまコンテンポラリーなR&Bアルバムをつくろうとなったとき、ディスコ・チューンを装備することがスタンダードになっていることの証左になる作品といえるのではないでしょうか。そういえば、なにかとアデルと比較されることの多いラグ・アンド・ボーン・マンのデビュー・アルバム『Human』が現在イギリスで売れまくっていますが、ここにも「Your Way or the Rope」というディスコ曲が収録されていたりします。ソングライティングにはジェイミー・リデルが参加。  今年序盤の台風の目といえるThundercatの新作『Drunk』。収録曲のなかではマイケル・マクドナルドとKenny LogginsをフィーチャーしたAOR/ウェスト・コースト・ロックのオマージュ「Show You The Way」が話題を集めていますが、併せて推したいのがアルペジエイターを駆使したスペイシーなブギー「Friend Zone」。Thundercatが関与したディスコ/ブギーといえばケンドリック・ラマー『To Pimp a Butterfly』収録のグラミー賞受賞曲「These Walls」がありますが、まさにあの曲をよりファンキーにスムーズにビルドアップしたような仕上がりです。  いろいろと紹介してきましたが、目下いちばんリピート率が高いのがこちら。Common『The Dreamer / The Believer』やNas『Life Is Good』にバックグラウンド・ボーカルとして参加、亡くなる直前のPrinceがお墨付きを与えたことでも注目されたシディベの新曲「Strangers」。ジャネット・ジャクソンの影がちらつく吐息交じりの流麗なボーカル、そしてさりげなくフィーチャーされたトークボックスがいまの気分な極上のアーバン・ブギーです。制作はSkrillexらと共同でジャスティン・ビーバー「Children」を手掛けていたニコ・スタディ。Sidibeは昨年リリースのEP『You Got That Luck』(ウォーリン・キャンベルやジャック・スプラッシュのプロデュース曲、Princeがフェイバリットに挙げていた「I'm Only Dreaming」などを含む)も素晴らしいので、この機会にぜひ。(高橋芳朗)

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