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EXILE THE SECONDが語る、グループの本格始動とこれから「自分たちで新しい道を切り拓く」

Real Sound のロゴ Real Sound 2017/02/24 株式会社サイゾー
© Real Sound 提供

 EXILE THE SECONDが、3月1日に2ndアルバム『BORN TO BE WILD』を発売する。同作には、2016年に3カ月連続でリリースしたシングル『YEAH!! YEAH!! YEAH!!』『Shut up!! Shut up!! Shut up!!』『WILD WILD WILD』全収録曲、2月22日に発表したばかりの新曲「SUPER FLY」に加え、NESMITHとSHOKICHIのソロ曲、アーティストとのコラボ曲を含む新曲7曲を加えた全14曲を収める。また、トータル4枚組の豪華盤には、現在開催中の全国アリーナツアー『EXILE THE SECOND LIVE TOUR 2016-2017 "WILD WILD WARRIORS"』のライブ映像を早くも収録している。セルフプロデュースにより、音楽性とパフォーマンスの両方でLDHの新局面を提示するエンタテインメントは、どんなビジョンのもとに生み出されたのか。また、それは音楽シーンにどんな刺激をもたらすのか。メンバー全員に話を聞いた。(編集部)

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■黒木啓司「いろいろな経験をしてきたからこそ、今のような表現ができる」

――充実した内容のアルバムが届きました。横浜アリーナでのライブを観させてもらいましたが、こちらもアルバムの世界観が体感できるドラマチックなステージでしたね。まず、ツアーの手応えは?

橘ケンチ:EXILEはHIROさんの大きなアイデアをもとに、そこにチームで肉付けをしていってオリジナルのエンタテインメントを作っていくんですけど、SECONDは6人で本当にゼロから自分たちだけで作っています。今回のツアーに関しても、EXILEという鎧を一回脱いで、SECONDなりに、生身の音楽とパフォーマンスで勝負しようと。SECONDにとっては初めてのアリーナツアーでしたし、いつも以上に試行錯誤して、挑戦もしました。

初めての試みですが、パフォーマーを中心に女性ダンサーとの絡みもあるし、フタを開けてみるまでどんな反応が来るか予想できなかったんですけど、新潟の初日で想像以上の盛り上がりをもらったので、手応えを感じて。自分たちのなかでも客観的に、「こういうパフォーマンスが自分たちには合っているんだ」ということが、ツアーを通じてどんどん実感できました。

――セクシーだったり、ワイルドだったり、表現の面で多くの冒険が見られました。

黒木啓司:僕らはみんな30代で、いろいろな経験をしてきたからこそ、今のような表現ができる。単純に音楽だけではなく、ディスコやヒップホップなどのカルチャーの部分もリアルに取り入れて、しっかり表現できたのも、僕らの年齢だからこそだと思っていて。メンバーで一番年下なのはSHOKICHIなんですけど、昔の曲も今の曲もすごく知っていて、次世代の表現というものもきちんと入れられている。

それに、海外のコレオグラファー、ショーン・エバリストについてもらったのも大きかったですね。ショーンはパフォーマー陣と同世代なんですけど、ケンチが英語ができるので、好きな音楽やカルチャーについてもしっかり話し合って、日本ではできないようなエンタテインメントを作り上げることができたと思います。

――SHOKICHIさんは今回のアルバムで作詞も多く手がけています。ヒップホップをベースに、さらにさかのぼってファンクだったり、ニュー・ジャック・スウィング的な要素も入ったりと、非常に幅広い作品になっていて。

EXILE SHOKICHI:自分たちの強みをちゃんと理解して、武器として次のステージに持っていけるものに仕上がっていると思います。自分たちの音楽のベースはライブなので、それもすべてツアーがあって「SECONDはこういうものが得意なんだ」「強みなんだ」と理解して、「それならこういうアルバムを作ろう」といういい流れができている。そして、課題を持って作りたい音楽を作るから、ライブがまた輝く――という、本当にいいサイクルができています。

――NESMITHさん、“本格始動”に相応しいアルバムになったのでは。

EXILE NESMITH:(THE SECOND from EXILEから)改名する前も、EXILEのなかで会場が一体になる曲だったり、演出的にも派手な役割があったんですけど、今回はどの楽曲も本当に濃くて、個性が強いものばかりが集まりました。ライブだと、バンドでさらに音が厚くなったりもするし、ツアーでは「そこでこういうリアクションが来るんだ」「こういうことをすればファンの人が喜んでくれるんだ」という発見がたくさんあって。曲によってはちょっと男らしいというか、大人のワイルドでセクシーな部分が出せたり、本当にいろんな面を表現できるアルバムになったと思います。

――今のお話にもあったように、ファンのリアクションは大きかったと思います。TETSUYAさんは、どの場面が一番、印象に残っていますか?

EXILE TETSUYA:やっぱり女性ダンサーとのパフォーマンスですね。LDHアーティストの中で、あそこまでしっかり絡むことは初めてだと思うし、どんな反応が来るか本当にわからなかったんですけど、悲鳴のような歓声も聴こえつつ、よろこんでもらえているな、という感覚はあって。新しい切り口をまたひとつ、見つけられた感じがして楽しいです。僕らが20代前半だったら、ちょっと背伸びしすぎだと思うんですが、等身大の感覚で、むしろ余裕を持つこともできていて。だから受け入れられているんだと思います。

――あの場面は大歓声が上がってましたね。AKIRAさんはどうでしょう、正式加入後、ダイナミックなパフォーマンスが印象的でした。

EXILE AKIRA:そうですね。これまで5人が築き上げてきてくれたSECONDを軸に、それを超えるエンタテインメントをお届けしないと、ファンの方々にも申し訳ないと思っていて。だからとにかく初心に戻って、めちゃくちゃ燃えてパフォーマンスしています。ケンチも言うように、EXILEという鎧を脱いだ状態で、1人のウォーリアーとして、最前線で戦って、さらに新しいエンタテインメントを築き上げていくんだと。裏テーマとしてそういう強い思いがあるし、ライブを通してさらにいろんなことに気づかされています。

■EXILE SHOKICHI「セオリーやルールを守るだけではなく、それをさらに太くして、広げていく」

――「最前線で戦う」という言葉もありましたが、まさに皆さんの世代が、EXILE、そしてLDHを支えていく段階に入っていると思います。そういう責任感みたいなものは感じたりしますか。

橘ケンチ:そうですね。オリジナルメンバーが卒業して、自然と自分たちの世代が訪れた。でも、責任感にとらわれすぎるとよくないな、とも思う。自分たちのパフォーマンス力を高めることを追求して、それを身をもって示していくことが、責任を果たすことに繋がるんじゃないかと思っています。今の僕達の等身大でできる最大限の表現をして、それがEXILE、EXILE TRIBE、LDH、EXILE THE SECONDの意思表示になっていければ。

――AKIRAさんが「ウォーリアー」と表現するように、ステージでもEXILE初期の「かましてやるぜ!」というところとは、また少し違う部分が出ていて。

黒木啓司:いい例として、「Choo Choo TRAIN」でのジャズ・アレンジ。会場を湧かせる、これまでにないパフォーマンスができています。音楽とエンタテインメントで勝負できているということを感じられています。ステージも凝りすぎずに、肉体で魅せて、音楽で魅せる。SHOKICHIからもそういう意見が出て、みんなで模索して、よりよいステージが出来上がっていっている。だからプレッシャーを感じるより、自分たちが考えた仕掛けで、しっかりお客さんが湧いてくれていることに手応えを感じながら、楽しんでいますね。

EXILE SHOKICHI:特に「Choo Choo TRAIN」は、これまで壊してこなかった。この曲をアレンジすることで、よりSECONDの音楽が自由になったな、と。EXILE TRIBEのセオリーやルールを守るだけではなく、それをさらに太くして、広げていく。そうすることで曲ひとつとっても、自ずと曲の持つ可能性が広がって、曲も時代とともに生まれ変わることができる。いま「SECONDの音楽のどういうところが強みですか?」と聞かれたら、僕は「自由なところ!」と思いますし、メンバー全員がEXILEだからこそ自由にできるんだと思います。

――SHOKICHIさんはボーカリストとしても大きく進歩していると思います。ファンキーなパーティーチューンもあれば、しっとりと歌い上げるミディアムナンバーもあり、歌でも幅広い表現をしていますね。

EXILE SHOKICHI:歌い手としてR&Bも、ヒップホップも、ポップも、ラップも、ロックも、ジャンルレスにトライできる。それをグループの強みにしたいと思ってきました。どうやったら自分のボーカルを活かして、グループの曲を輝かせられるのか。そこは常に模索しています。

――なるほど。NESMITHさんも、今作ではアコースティックで歌い上げる曲もあり、さまざまなタイプのボーカルを聴かせています。

EXILE NESMITH:そうですね。僕ら二人の声質はまったく違うから、パッと知らない曲が流れてきても、「あ、SECONDの曲だ」とすぐに分かる、と言っていただくことがあって。今回のアルバムはなおさら、それぞれが本当にたくさんのキャラクターを出せた1枚になっているので、聴き飽きない作品になりました。自分たちで聴いていても洋楽を聴いている感覚になったりもするし、本当に聴き応えがあります。

――さまざまな楽曲が収録されていて、ここまでダンスミュージックを突き詰めた作品が日本のポップミュージックの最前線にきちんと上がってくるというのは、5年前、10年前だったら考えられなかったかもしれない。ケンチさんはシーンの変化をどうとらえていますか。

橘ケンチ:僕らはみんなブラックミュージックが好きで、90年代の音楽にどっぷりとハマってきた世代。ダンサー時代には、そういう曲を使って踊ってもいましたし。そこに、先輩方がEXILEでデビューして、日本の音楽をより黒くしていった。EXILEが日本の音楽業界に与えた功績は、本当に大きいと思うんです。僕らもその一員としてカッコいいことを一緒に追求させてもらってきた。そのことに感謝しながら、自分たちがまた日本の音楽シーンを変えていけるように、バトンを引き継いでもっと“染め上げて”いきたいと思っています。

――より黒く?

橘ケンチ:もちろん黒もあるし、きっと白もあるし、赤もある。今は音楽がさらに多種多様になっているので、日本とアメリカだけではなく、世界中の音楽――聴いた人が感動したり、パワーがもらえたりするようなものを、SECONDというフィルターを通して発信していって、日本の音楽シーンを本当にカッコいい曲で染めていきたいなと。

――TETSUYAさんも、パフォーマンス始めたティーンエイジャーの頃と比べて、音楽シーンは変わってきたなって思うことがありますか。

EXILE TETSUYA:そうですね。そのなかで自分が聴く音楽の幅もどんどん広がって、ジャンルも時代も関係なく、「いいものはいい!」と思えるようになったことに成長を感じています。そういうなかで、自分らしいパフォーマンス、表現とはどういうものなのか、ということを見出すようになったのは、すごく楽しいことですよね。自分はパフォーマーで歌は歌えないけれど、ヒップホップをベースに、ニュー・ジャック・スウィングあり、パンクもあり、大好きな音楽をEXILEというフィルターを通してパフォーマンスするとどうなるか――というものを、SECONDで投影できていると思います。

――実際、今作はそれが投影された作品に仕上がって。

EXILE TETSUYA:そうして、集大成でもあり、未来を感じるような作品になりました。このアルバムとツアーが、また新しいスタイルにつながっていくと思います。

■EXILE NESMITH「一本でも多くライブをやりたい」

――今年はLDHの新体制の発表もあり、いろんな形で変化のある年になりそうです。SECONDはそのなかでどこへ向かっていくのか。何か見えているものは?

EXILE AKIRA: LDHにはいろんな変化があり、さらなる高みを目指して世界に羽ばたいていくところですが、SECONDに関しては、EXILE TRIBEのなかでも唯一「PRODUCE BY EXILE THE SECOND」ですべてやらせていただいています。だから、地に足をつけて、自分たちがすべきことを着実に一つひとつ、6人で結束力を高めて追求していきたいと思う。音楽性もそうだし、パフォーマンスもそうだし、クリエイティブの部分もそう。例えば啓司くんがピアノをやったりとか、大人として自分たちできちんと考えていくチームなんですよね。だから、LDHという会社の一員でありながら、EXILE THE SECONDという会社みたいな感じ。自分たちで開拓して、新しい道を切り拓いて、素敵な音楽を作っていこうと。

黒木啓司:個々のメンバーにそれぞれの役割もありながら、全員がグループのためにという気持ちでやっています。みんなが見ている方向が同じなので。

――例えば、意見が分かれて議論が白熱する……みたいなことは?

黒木啓司:ほとんどないですね。昔、HIROさんが「小さなことで揉めている場合じゃない」と言っていたのが、分かるようになった。細かいことで揉めていないで、高みを目指しながら、ネクストステージに進まないといけない。だから変に揉めたりという、ムダなことはしなくなりました。

――2017年のSECONDは、さらに加速していきそうですか?

橘ケンチ:そうですね。2016年は本当にたくさんの方々のおかげで、本当にいい一年目、本格始動のスタートを切ることができました。最初は“どこに石を投げるか”と少し迷った時期があったんですけど、自分たちが望んでいる方向にだんだんと近づけて、地盤固めができてきた一年だったので、今年はその地盤をもっと強化しつつ、もっともっと先に進むスピードを上げていきたいなと思います。

そして、応援してくれる方々と直接会えるようなタイミングは、去年以上に作っていきたいですね。僕らは“ライブ命”みたいなところがあるので、音楽を作り、それを生で共有して、会場のお客さんと一体になって、何か幸せを感じてもらって、また次会う日まで……みたいな、そういうことを繰り返していきたい。今回のアルバム、まだツアーが続くのに、ライブDVDをつけるという冒険もしているんです。映像を観てから生のライブと比較してもらうのもいいし、併せて楽しんでもらえたらうれしいですね。

EXILE SHOKICHI:ツアーも続きますし、このアルバムを引っ提げてパフォーマンスを重ねて、そこでいろんなものを吸収して、また新しい音楽を作る。それが一番ですね。

――ちなみに、ライブに行く前に今回のアルバムを家で楽しむ人も多いと思いますが、オススメの楽しみ方は?

EXILE SHOKICHI:本当にいろんな楽しみ方できますよね。一枚通して聴いてもいいし、テンション上げたいときに聴いてもいいし、それに加えて、例えば「SUPER FLY」だったり、昔の曲のオマージュになっている部分もあるんです。

――スティービー・Bの曲とか。

EXILE SHOKICHI:そう。「Mo Bounce feat. Far East Movement」という曲もそうで、Far Eastが書いてきたリリックに、クラシックなヒップホップやR&Bのタイトルやアーティスト名が入っていたり、いろんな仕掛けをしてきたので、こっちはこっちでジャパニーズヒップホップのリリックを引用したり。そういう日米の遊び心が散りばめられている曲もある。例えば、ジャパニーズヒップホップの引用は8カ所あるので、それを探してみても楽しいと思います。ぜひいろんな楽しみ方をしてもらいたいですね。

――そういうクリエイティブな遊びも本作の魅力ですね。NESMITHさん、最後にあらためて2017年の抱負を。

EXILE NESMITH:みんなも言うように、SECONDはライブから生まれて、ライブに強いグループだと思うので、一本でも多くライブをやりたいですね。3月以降の追加公演では、まだ行ってない地域……静岡や青森にも行かせていただくので、より細かく、全国のいろんな場所に行って、自分たちの音楽を生で体感してもらえる場所をどんどん作っていきたいです。夏になればフェスもあるし、より多くの方にお会いできるのを楽しみにしています。(取材=神谷弘一/構成=橋川良寛)

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