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iOS 8のHealthとウェアラブルガジェット「UP」は共存できる

ザテレビジョン のロゴ ザテレビジョン 2014/06/12 (C)KADOKAWA CORPORATION
iOS 8のHealthとウェアラブルガジェット「UP」は共存できる © KADOKAWA CORPORATION 提供 iOS 8のHealthとウェアラブルガジェット「UP」は共存できる

2014年4月に日本の家電量販店でも販売開始したUP24 2014年4月に日本の家電量販店でも販売開始したUP24  米ジョウボーンのスペシャル・プロジェクト担当バイス・プレジデントであるバンダー・アンタビ氏が、日本経済新聞社・総務省が主催する「2014世界ICTサミット」での講演のために来日した。ジョウボーンは「UP」および「UP24」という、リストバンド型のライフログセンサーを販売している会社だ。  一方、先日のWWDC 2014では、iOS 8の「Health」と呼ばれる健康アプリと、その開発環境である「HealthKit」が発表されたばかり。また、WWDCでは何のアナウンスもなかったが、かねてからウワサの「iWatch」は心拍センサーを内蔵するという説もある。こうした競合製品に対してどう対応するのか。ジョウボーンの企業としての方向性を聞いてみた。 バンダー・アンタビ氏 スタンフォード大学で電子工学の学士号および科学工学経営の修士号を取得。2008年ジョウボーン入社。グローバルな販売網の構築に向けた契約業務、オンライン事業、広報・マーケティング・事業開発のグローバル展開など、ジョウボーンの国際的な事業展開において大きな役割を果たす。 デバイスとユーザーの理解をつなげる「Internet of You」を目指す ―― 最初に今回の講演について少しお聞かせください。 アンタビ 来日した目的はInternet of Things(インターネットで認識可能なコンテンツを持った機器=モノのインターネット)についてお話することです。たとえばスマート温度計というものは、ユーザーが暑いのか寒いか、歩いたらなぜ暑く感じるのか、熱があるのか、ジョギングから帰って来たからなのか、それを検知するものだと思います。 2014世界ICTサミットの講演内容をもとに説明をしてもらった 2014世界ICTサミットの講演内容をもとに説明をしてもらった  ただし、モノはユーザーを理解しているわけではない。我々のミッションはそのつながりを作ること。我々はそれを「Internet of You」と呼んでいます。そのリンクを完全にするのはウェラブルデバイスですが、我々が多く投資を行っているのはソフトウェアとデータです。  ライバル会社はたくさんあります。が、ハードウェアにフォーカスしている製品は、数週間、数ヵ月で、ユーザーは使わなくなってしまう。それは次の行動を起こすデータがないからだと思います。  まずハードウェアは24時間着けられることが大切です。たとえば話題のスマートグラスですが、メガネは寝る前に外してしまうものです。スマートウォッチも寝る前に外してしまいますし、フィットネストラッカーは特定の運動時に付けるものです。  これらの問題を解決するのがUPで、我々は「ライフスタイルトラッカー」と呼んでいます。着けたら自分の生活から消えるもの、着けているのがわからないものです。  UPを90日以上使い続けているお客様は80%いて、1週間に平均20回アプリにアクセスしているという結果があります。ここまで顧客を結びつける製品は、使う人の生活に影響する力が出てきます。  我々が毎週カウントしているデータ件数は5億件です。そうした歩数や、睡眠時間、睡眠の深さを関連付けると、女性は平均よりも多く睡眠した場合、その翌日の活動は明らかに活発になるといったことがわかります。これがInternet of Youにどう影響するのか。  近い将来に、UPとミュージックプレイヤーを関連付けます。するとジムで運動する前に、より運動のモチベーションを上げるような音楽を流すといったこともできます。さらに、もっと将来の話になると思いますが、僕が気に入っているのは、ジョギングした後に水をドローンが持ってきてくれるというアイディアです(笑)。 ―― ありがとうございました。最後のアイディアはエキサイティングです。いくつか質問させてください。UPはほかのウェラブルデバイスに比べて、装着時間が長いということですが、防滴性能はあっても防水仕様にはなっていません。シャワーやお風呂など、24時間着けっぱなしを期待するなら防水性能は欠かせないと思うのですが、いかがでしょう? アンタビ シャワーや雨の中で使うのは問題ないはずです。我々が避けるようお願いしているのは、お風呂や水泳など、完全に水に浸けることです。これは水圧にセンサーが弱い部分があるからです。ですが将来に向けて、ここは戦っています。 ―― PCで同期できるようになりませんか? 僕は先日iPhoneをなくしてしまい、その間同期する方法がなかったのですが。 アンタビ ほかのデバイスも模索していますが、今はiOSとAndroidしか対応していません。携帯をなくした場合は、友達の携帯を一旦ログオフしてもらって、自分のアカウントでログインすることで、データを同期するという方法もあります(笑)。 海外では走るとおカネが貯まる ―― オープンAPIなのでさまざまなアプリが対応しているわけですが、アメリカ本国で何か面白い物は出ていますか? アンタビ 「Whistle」というアプリは、首輪型のセンサーで犬の行動や睡眠の記録を取ります。飼い主と犬の行動が両方出てくるので、一緒に散歩してどのくらいカロリーを消費したとか、犬と一緒に寝るのと寝ないのとでは、どれくらい眠りの深さが違うかといった、犬との生活を分析することができます。 犬との生活ログを取るWhistle 犬との生活ログを取るWhistle  それから「SmartThings」というアプリは、行動とスマートデバイスを関連付けるアプリです。たとえば自分の目標歩数をクリアしていないと、テレビを付けさせてもらえないとか。 家の中のスマートデバイスとつなげるSmartThings 家の中のスマートデバイスとつなげるSmartThings ―― それは勘弁して欲しいですね(笑)。 アンタビ ロシアにAlfa Bankという銀行があるそうですが、ユーザーサービスの一環としてプロモーションキャンペーンをしたそうです。目標設定した歩数に達すると、預金の利子が上がるとか。 Alfa Bankのキャンペーン Alfa Bankのキャンペーン キャンペーン動画も公開されている ―― 日本にもBluetoothで通信できる体重計を作っているメーカーがあります。彼らにアプローチはしませんか? アンタビ Wi-Fi体重計のWithingsには我々からアプローチしました。日本の会社にもこのオープンAPIを使っていただきたいと思っているところです。 Bluetooth 4.0対応でiOSと通信可能なタニタの体組成計InnerScan Dual。このあたりにもアプローチしてほしいところ Bluetooth 4.0対応でiOSと通信可能なタニタの体組成計InnerScan Dual。このあたりにもアプローチしてほしいところ ―― 日本でUPのアプリを使う場合、登録されている食品の数が少なくて、カロリー管理が難しいのですが。 アンタビ 絶対に改善します。それはすごく大きな課題で取り組んでいる最中です。ローカライズは大変難しいものがあり、ベストを尽くしてきましたが、近い将来、それをより前進させたいと思っています。 iWatchは競合にはならない ―― 先日のWWDCでiOS 8が発表されて、その中でサードパーティーのウェラブルガジェットとアプリ情報を統合するHealthというものも発表されました。これに対してどう行動されますか? アンタビ 良い質問です。まだSDKに触っていないので、それについてコメントはし辛いですが、我々の考え方がオープンAPIである以上、UPとリンクすることは可能ではないかと思っています。 ―― ウワサのiWatchについてはどう考えていますか? UPとiOS 8のリンクは可能だが、より詳細なログを取得するにはUPが欠かせないと述べる UPとiOS 8のリンクは可能だが、より詳細なログを取得するにはUPが欠かせないと述べる アンタビ 多分そう来るだろうと思っていました(笑)。我々はハードウェア依存というより、全体の体験を重視しているので、iWatchのセンサーを使ってUPのアプリをアップデートするような可能性もあります。iWatchの中に同等のセンサーがあれば、UPのアプリにそのデータをアップロードするということです。  ただ、データ収集という観点から言えば、スマートウォッチは理想ではありません。ライフスタイルトラッキングにはUPのようなバンドでなければ無理だろうと思います。  ―― 直接競合にはならないということですね? アンタビ その通りです。今後もしばらく、この分野はスマートウォッチ、フィットネストラッカー、ライフスタイルトラッカー、この3つが発展して行くと思っています。我々はライフスタイルトラッカーのより良い姿を目指します。 ―― 僕は自転車に乗るので腕時計型の心拍センサーを着けています。すると腕にいくつもセンサーを巻くことになるわけですが、何とかなりませんか? アンタビ 製品のロードマップについて私からは一切話せません。ただ、我々は去年BodyMediaという会社を買収しました。この会社はまさにマルチセンサーを開発している会社です。ガルバニック皮膚反応(Galvanic skin response)という、皮膚の湿気で運動レベルを測るものです。そういう会社を買収したという点から見ても、おっしゃるようなことはできるでしょう。あとは、ご想像にお任せします。 著者紹介――四本 淑三(よつもと としみ)  1963年生れ。フリーライター。新しい音楽は新しい技術が連れてくるという信条のもと、テクノロジーと音楽の関係をフォロー。趣味は自転車とウクレレとエスプレッソ ■関連サイト ジョウボーン

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