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Suicaの移行は? 「iPhone 8」(仮)機種変更時の“意外な盲点”

ITmedia NEWS のロゴ ITmedia NEWS 2017/09/07 07:00
Suicaの移行は? 「iPhone 8」(仮)機種変更時の“意外な盲点”: カードを再度追加する。なぜかカードの残額が異なっていましたが、追加が完了したときには正しい金額になっていました © ITmedia NEWS 提供 カードを再度追加する。なぜかカードの残額が異なっていましたが、追加が完了したときには正しい金額になっていました

 2017年9月12日、とうとう米Appleから新しいiPhoneが発表されるという報が入ってきました。私も歴代iPhoneをほぼ抜けなく買い続けているので、今回も大変楽しみにしています。

 iPhoneを常に買い換えていると、「機種変更」のスキルがどんどん上がっていきます。しかし、次の機種変更では、ほんの少し楽になる部分と、ほんの少し気を付けなくてはならない部分があると分かりました。

 今回は「絶対にデータを失わない」ことを目標に、iOSにおける機種変更の前準備を知り、健やかな気持ちで新機種を迎えようではありませんか!

●「Apple Pay」のSuicaはどうなる?

 日本では、iPhone 7/7 Plusから決済サービス「Apple Pay」が使えるようになりました。私もiPhone 7にしてから、SuicaやクレジットカードをiPhoneで利用しています。一時はおサイフケータイを使いたいがためにAndroid端末を使っていましたけれど、まさかiPhoneで電車に乗れる日が来るとは思いませんでした。

 ところで、機種変更時はこのApple Payの引き継ぎをどのようにするのでしょうか。実はクレジットカードを登録していれば、ほとんど気を付けることはありません。新しい端末で復元したあと、Walletアプリにクレジットカードを再登録すればOKです。

 しかし、気を付けたいのはSuicaです。SuicaはIDで管理されており、さらには(おそらく不正乗車防止のために)かなり厳しめなルールを作っているため、機種変更時にはいくつかの作業が必要です。機種変更する前に、念のためモバイルSuicaのアプリを起動し、「SuicaID番号」を控えておきましょう。

 次に、旧端末でSuicaの「カードの削除」をしましょう。これは少し分かりにくいのですが、「端末内のSuicaカードを削除し、JR東日本のサーバに退避させる」という意味で、Suicaの残額などが消えるわけではありません。

 ただし、この作業は「午前2〜4時は行わないでください」という文言が、JR東日本のFAQに存在しています。基本的には改札の外で、Suica対応コインロッカーなどのサービスを利用していないときに行いましょう。

 この作業をした上で、新端末をiCloudで復元します。その後、WalletアプリでSuicaを再度追加します(新規追加を行ってはいけません)。これにより、サーバに待避していたSuicaの残額などが復活します。

 念のため、移行の前後でSuica IDが変わっていないことも確認しましょう。もしこのIDが変わっていた場合、Suicaの利用自体は影響がないと思いますが、このIDを元にサービスを提供している「Suicaポイントクラブ」や、2017年9月30日にサービスがスタートする、JR東海・JR西日本の「スマートEX」サービスなどに影響が出てくるはずです。その場合は、各種サービスで会員登録情報を忘れずに変更してください。

 おサイフケータイ関連は、Androidでも同様に、サーバに待避/新端末で復元という作業をしなくてはならない電子マネーがいくつかありました。ご自身が使っているサービスの、機種変更時の作業を今のうちにしっかりチェックしておきましょう。特にiPhoneは、Apple Payが登場して初めての新機種ですので、トラブルを未然に防ぐために、ほんの少し手間をかけてみてください。

●全てのデータをクラウドに集約させる時代に

 データのバックアップも、機種変更時に欠かせない行動の1つ。iPhone 3Gが日本に初上陸して、まもなく10年が経過しようとしています。当時のiPhoneは、多くのデータが端末内に保存されていた(正確には、母艦となるPCのデータと同期していた)ので、端末内のデータを「バックアップ」することで、機種変更してもほぼ同じ環境を作ることができました。

 そして今、iOSではApple ID、AndroidではGoogleアカウントとひもづき、連絡先やブックマークなどのデータはほとんどがクラウド上にあります。クラウド上にあるということは、新iPhoneを購入したらログインするだけでデータが元通りになるということで、機種変更は大変簡単になったと思います。

 一部ゲームのプレイデータなど、端末に保存されているものもあるでしょう。そのため、まずはiCloudでのバックアップを確実に行い、新iPhoneで「復元」処理をしておきましょう。画面の指示通りに従えば難なく完了するはずです。

 しかし問題は、iCloudのバックアップが「無料枠の5GBでは足りない」ことではないでしょうか。写真を含めて復元しようとすると、そもそもバックアップ時にため込んだ写真があふれてしまい、クラウドにアップロードできないかもしれません。これについては、大事な写真にほんの少しコストをかけてあげて、有料のiCloudストレージを購入し、「iCloudフォトライブラリ」を活用することをお勧めします。

 例えば50GB/月130円(現時点)を購入することで、ほとんどの場合は写真を丸ごと、クラウド上に保存できるでしょう。クラウド上に保存できれば、原本ファイルはクラウドに残しつつ、端末内には「圧縮した、iPhoneの画面で見るのに最適なサイズ」の写真だけを残せます。これであれば、本体のストレージが小さいものを選んでも大丈夫になりました。

 いまや音楽もiTunesと同期するのではなく、SpotifyやApple Musicなどのストリーミングで聴く時代。最後の端末内保存データである写真もクラウド保存を基本にすれば、機種変更や端末紛失時などに簡単に復元できます。Androidであれば「Googleフォト」を活用しましょう。

●新たな悩みの種「2要素認証」

 セキュリティに詳しい方や、一度何らかの情報漏えい被害に遭った人ならば、IDとパスワード以外にもう1つの鍵を必要とする仕組み「2要素認証」の設定をしているかもしれません。実はこの2要素認証が、機種変更時にトラブルを生む可能性があります。

 2要素認証の鍵として、アプリ「Google Authenticator」(Google認証)をお使いの方も多いでしょう。それ以外にも2要素認証の仕組みである「Time-based One-time Password」(RFC 6238)を実装したアプリが多数あります。これらの2要素認証の鍵が、iOSの復元で消える場合があるのです。

 これはセキュリティの観点から、復元されるべきではないという判断をしているのかもしれません。2要素認証の鍵は、パスワードと同程度に重要な要素です。しかし、この移行は各サービスで2要素認証をオフにし、再度オンにするというかなり大変な作業であるだけでなく、2要素認証の設定をオフにするために旧端末のアプリも必要。新端末に移行後、この作業を忘れたまま旧端末を処分すると、最悪サービスにログインできなくなる可能性もあるのです。

 そのため、この機会に「エクスポートに対応した2要素認証アプリ」に乗り換えることも検討してみてください。例えばIIJ(インターネットイニシアティブ)が提供している「IIJ SmartKey」では、QRコードでまとめてエクスポートが可能です。

 さらに、カナダのAgileBitsが提供している「1Password」では、パスワード管理自体をクラウド上で実現しており、こちらは移行の必要もありません。

 ただし、まとめてエクスポートもクラウド管理も、利便性は高くなりますがリスクも大きくなります。その判断は皆さんが行う必要があります。私は1Passwordを利用していますが、このサービスのパスワードはとても長いものにしていますし、端末のロックもきっちりやることでリスクを減らしています。ぜひ一度、これらのアプリをちょっと触ってみてから考えてみてくださいませ。

 新端末の発表まであと2週間。待ち遠しいという方は「受け入れ準備期間」だと思って、しっかりバックアップと手順の確認をしておいてください。本当に楽しみですね。

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