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Surface Pro 5や次世代HoloLensはいつ出る? Microsoftハードウェア最新動向

ITmedia PC USER のロゴ ITmedia PC USER 2017/03/03
Surface Pro 5や次世代HoloLensはいつ出る? Microsoftハードウェア最新動向: 「Microsoft HoloLens」 © ITmedia PC USER 提供 「Microsoft HoloLens」

【連載】鈴木淳也の「Windowsフロントライン」:

 Window 10の次期大型アップデート「Creators Update」の提供が近づく中、2017年にMicrosoftが発売するハードウェア製品についてもウワサが広がり始めている。

●「HoloLens v3」に向けた動き

 2015年1月21日に米ワシントン州レドモンドのMicrosoft本社キャンパスで開催されたWindows 10の紹介イベントで衝撃的なデビューを果たし、翌2016年3月末に北米の開発者向けに出荷が始まった「Microsoft HoloLens」。2017年1月には、ついに日本市場への上陸も果たした。

 デバイスの単価が30万を超える金額であり、必要なアプリケーションは開発が必要な点で非常にハードルが高いが、同社が提唱する「複合現実(Mixed Reality:MR)」の世界を実現できる唯一無二のデバイスだ。当面は特定の産業や用途に向けて提供されていることを考慮すれば、むしろ技術が熟成するのをじっくりと待って「AR、VR、MRは失敗した」と評価されないための土台をきちんと築いてほしいところだ。

 さて、このHoloLensだが、次世代モデルに関するウワサが出始めている。北米向けの出荷が開始されて1年ほど経過しており、通常のコンシューマー向けデバイスのライフサイクルが2〜3年程度の現状を考えれば、確かにそろそろ話題が出てきてもおかしくない。

 Thurrott.comでブラッド・サムス氏は関係者の話として、Microsoftは現行のHoloLensの後継にあたる「バージョン2」の開発を棚上げし、そのさらに後に登場する「バージョン3」の開発に注力する計画になったと報じている。

 先ほどのライフサイクルの話に戻せば、最初にデビューした初代HoloLensの登場が2015年(実際の出荷は2016年初頭)だとすれば、バージョン2はその2年後の2017年、次のバージョン3はさらに2年後の2019年ということになる。つまり、少なくとも2019年まではHoloLensの後継モデルは市場投入されないというわけだ。

 バージョン2をキャンセルした理由は市場動向にあるという。現状で機能を順当強化したアップデート版の開発は可能だが、より進化した形で提供したいようだ。この背景には、ライバルと目されていた「Magic Leap」など競合他社の製品がいまだ正式発表されていなかったり、あるいは満足できる形で市場に浸透していないことがある。競合からのプレッシャーに追われて製品のマイナーバージョンアップを繰り替えすよりも、よりじっくりと製品開発に注力したほうが賢明だと判断したのだろう。

 Microsoft自身がこの次世代製品について正式にコメントしたわけではないが、特定産業や用途での価値が認められ、現在開発者らがアプリケーション開発に必死に取り組んでいる現状を考えれば、性急なアップグレード版提供の必要性は薄く、むしろ製品やエコシステムに対して安定したバックアップを提供することの方が重要だと考える。その意味では理にかなった判断だ。

●「Surface Pro 5」の足音が近づく

 本連載では「Surface Pro 5」と「Surface Book 2」(いずれも正式な製品名は不明)の発売が2017年3〜4月ごろという予測を述べたが、いよいよその時期に突入してきた。現在のところ、これら次世代Surfaceのリーク情報はあまり広がっていないが、関係者の発言にキーワードとして登場することがあり、その存在をあらためて認識できる。

 例えば、本連載でも度々紹介しているMicrosoft関連のリーク情報で知られるTwitterのWalkingCatというアカウントでは、製品開発に携わるトビー・フィッチ氏のLinkedInアカウントのスクリーンショットを公開している。

 同氏は契約製品デザイナーとしてMicrosoftでの製品開発に2016年6月から参加しているようだが、自己紹介として「devices of the future including but not limited to: HoloLens, Surface Pro 5, Xbox.」という記述があり、少なくともSurface Pro 5を含むMicrosoftの次世代製品の開発にデザイン面から携わっているようだ。

 また本連載でも何度か紹介している次世代UIデザイン言語の「Project NEON」にも関わっているようで、そのキーワードが登場している。既に同氏のLinkedInアカウントからこうした記述は消されてしまったが、そうした行為がかえってウワサの信ぴょう性を高めることとなっている。

 具体的な日時は不明だが、恐らく今春のタイミングで発表されるのがSurface Pro 5とSurface Book 2の2製品であることに間違いはなさそうだ。

●「Surface Phone」は結局リリースされず

 一方で長年開発中であると語られてきた「Surface Phone」は計画自体がほぼ凍結されたと筆者は考える。

 2つ折りの新デバイスになるという見方もあるが、このウワサ自体はMicrosoftが取得した関連特許を基にしたというだけで、実際に製品に結び付くかは疑問だ。

 調査会社のGartnerが発表した2016年第4四半期(10〜12月期)における世界のスマートフォン販売シェアによれば、Windows 10 Mobile(Windows Phone)の同市場でのシェアは2015年同期の1.1%から0.3%へと急落しており、特にコンシューマーを中心とした一般市場でのプレゼンスはほぼ消滅している。

 少なくとも、この市場に対して「Windows 10 Mobileを搭載したスマートフォン」そのものをMicrosoftが投入する可能性は限りなく低い。仮にWindows 10 Mobileは維持したとしても、現状のスマートフォンの延長線上にある当該OS搭載端末が投入されることはなさそうだ。同OSの搭載端末の普及は、Microsoft純正のLumiaシリーズから、サードパーティーに任せる形にシフトしつつある。

 しかし、サードパーティーがそんなWindows 10 Mobileに積極的かというと、そうでもない。1年前に同OS搭載スマートフォンの「NuAns NEO」を市場投入したトリニティは2月20日、デザイン上は同一ながら機能アップを果たした新製品「NuAns NEO [Reloaded]」を発表したが、OSにWindows 10 Mobileではなく「Android 7.1 Nougat」を採用している。

 トリニティはOSを乗り換えた理由について、「初代モデルで実現できなかったことを達成するため」「(Androidの)アプリを使いたいといった市場ニーズに応えるため」と説明しており、Windows 10 MobileよりAndroidに発展性を見いだしていると考えられる。日本国内ではマウスコンピューターやVAIOとともにWindows 10 Mobileの市場開拓を行った数少ないベンダーのであり、そのAndroidへの移行は大きな意味を持つだろう。

[鈴木淳也(Junya Suzuki),ITmedia]

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