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Windows 10に追加された電子書籍ストア(β版)をのぞいてみた

ITmedia PC USER のロゴ ITmedia PC USER 2017/01/23
Windows 10に追加された電子書籍ストア(β版)をのぞいてみた: Windowsストアで電子書籍を購入可能に © ITmedia PC USER 提供 Windowsストアで電子書籍を購入可能に

【連載】鈴木淳也の「Windowsフロントライン」:

 Windows 10の開発プレビュー版「Windows 10 Insider Preview」が、2017年の年明けから高頻度に更新されている。米Microsoftは1月19日(現地時間)、Windows Insider ProgramのFast Ringユーザー向けにWindows 10 Insider Preview「Build 15014」の配信を開始した。

 前回と前々回のビルドはわずか1週間の期間で更新されたにもかかわらず、多くの新機能の実装や変更が行われていた。今回のBuild 15014も同様に、2016年の更新ペースと比べて急ピッチに多数の機能が追加されている。

 年末年始の休暇モードが終わったことに加えて、次のWindows 10の大型アップデートである「Redstone 2(RS2)」こと「Creators Update」の提供開始が春先に控えていることもあり、あと2カ月少々の期間で大型アップデートを形にすべく、スパートをかけているのだろう。

●Windowsストアに電子書籍サービスが加わる

 一部のリーク情報でうわさになっていたが、Build 15014ではWindowsストアから電子書籍の購入が可能になった。Windowsストアのアプリを開くと、タブの中に「Books」が追加されており、ここから電子書籍が購入できる。

 ラインアップが十分かどうかは現時点で評価できないが、最大の問題はこの電子書籍ストア自体がβ版の扱いのためか「検索機能の対象外」であることだ。肝心の書籍検索ができず、ジャンルとランキングから書籍一覧をたどっていくしかない。また、任意の書籍を選択してからの説明も不十分で、ユーザーインタフェース自体が微妙な印象だ。

 この電子書籍ストアに関しては、地域設定が「日本」では「Books」の項目そのものが出現しないため、いったん「米国」に設定しておく必要がある。また、筆者が試した範囲では決済機能が動作せず、購入ボタンを押してMicrosoftアカウントでサインインした直後にアプリの処理が先に進まなくなってしまった。

 Creators Updateが提供される今春までに正式オープンすることが見込まれるが、当面は米国地域のみの提供にとどまるだろう。立ち上がったばかりのサービスということで、少しずつ改良されていくことに期待したい。

 この電子書籍サービス提供開始の布石は、2016年11月に提供されたBuild 14971までさかのぼる。同ビルドではEdgeブラウザでのEPUBファイル閲覧をサポートしており、これは電子書籍ストア提供に向けた事前準備だったというわけだ。

●自動ファイル整理機能など設定メニューも進化

 電子書籍ストアの追加を除けば、Build 15014の変更点は細かい内容のものだが、その多くは「設定」アプリに集中している。

 個人設定では「テーマカラー」を細かくカスタマイズ可能になったり、Wi-Fi接続設定の項目がシンプルに一つにまとめられたり、システム内のディスクの自動ファイル整理機能が追加されたりなどだ。

 自動ファイル整理機能については、設定アプリの「システム」→「ストレージ」にある「Storage sense」の項目からトグルボタンで変更できる。現時点では「テンポラリファイルの削除」と「ゴミ箱に収納されて30日が経過したファイルの削除」の2つの機能が用意されており、今後のカスタマイズなどで対象を拡大できるようになるとみられる。

 設定関連では、バッテリー駆動状態を確認するタスクバー上のアイコンをクリックして展開されるメニューに「スライドバー」が追加され、動作状況を一発で細かく制御できるようになった。ただし現時点では一部のPCにのみ提供されている機能のようで、筆者のSurface Proでは項目そのものが出現しなかった。

●ジワジワと進む「Windows Holographic」への準備

 これはBuild 15014より前から搭載されていた可能性もあるが、設定アプリに「Windows Holographic」向けの「ホログラフィック」という専用項目が出現している点にも注目だ。筆者は海外出張中でBuild 15007を適用できず、Build 15002からBuild 15014まで一気に番号を飛ばして更新してしまったが、この際に設定項目が変化しているのを確認できた。

 ただし、筆者のSurface ProのパフォーマンスではWindows Holographicを利用するのには不十分なようだ。

 なお、Channel 9での解説によれば、2月末に米カリフォルニア州サンフランシスコで開催されるゲームイベント「Game Debeloper Conference(GDC) 2017」において、Windows Holographicのデベロッパーキットが提供されるとのことだ。

 実際にハードウェア込みでSDK等がこのタイミングで提供されるかは不明だが、会期中に何らかのアナウンスが行われ、少なくとも3月中には提供が始まるとみられる。

 いずれにせよ、2017年に米ワシントン州シアトルでの開催が予定されている開発者イベント「Build 2017」は5月上旬となっており、実際にWindows Holographic対応製品が市場に出回るまであまり期間がない。

 そのため、少しでも早くコンテンツやアプリの開発者らにこの世界に触れてもらうべく、GDC開催の時期をターゲットに動いているというのは十分に考えられる。Creators Updateの登場が3月末〜4月上旬と予想されていることからも、タイミング的には適当だろう。

●“オリジナル”Windows 10ユーザーはアップデート期限切れに注意

 MicrosoftはWindows 10を展開するうえで「Windows as a Service(WaaS)」を標語に、Windows OSの定期的なアップデートによる最適化を行う施策を続けている。このポリシー下では「Windows 10の定期的な大型アップデートは、次の次のアップデート、つまり2世代先のアップデートが提供されるまでに、その適用を済ませておく」ことが推奨されている。

 企業向けで固定環境を想定した「Long Term Service Branch(LTSB)」を除けば、一般向けの「Current Branch(CB)」ならびに企業ユーザー向けの「Current Branch for Business(CBB)」ともに対象であり、特にCBについては「次のアップデートの提供が始まったら、できるだけ速やかに適用すること」が推奨されている。

 これらのポリシーの下、Windows 10のオリジナルバージョンである「1507」に終了のタイミングが近づきつつある。

 米Microsoftのネイサン・マーサー氏が同社公式ブログにて、「CBの提供開始から4カ月後」というルールにのっとって「Anniversary Update(1607)」のCBBへの適用を11月29日にスタートし、2017年1月19日のタイミングでは「Windows Update for Business」「Windows Server Update Services(WSUS)」「MSDN Subscriptions」向けにアップデートメディアの提供を開始したことを報告した。

 さらに1月26日には、Volume Licensing Service Center(VLSC)向けにAnniversary Updateのメディア提供を開始する見込みだ。このVLSC向けメディア提供のタイミングをもって同アップデートの展開計画は完了し、2世代前にあたる初代Windows 10(1507)向けの各種アップデート配信を終了するという。アップデート提供終了までの猶予期間(Grace Period)は60日間で、1月26日から60日後の「3月26日」がデッドラインとなる。

 もっとも、半年前の2016年9月時点で初代Windows 10(1507)のWindows 10 OS全体におけるシェアは6%程度しかなく、既にAnniversary Updateが広範囲に提供されている現在では微々たるものと推察される。一応の注意事項ではあるが、該当するユーザーは気を付けていただきたい。

[鈴木淳也(Junya Suzuki),ITmedia]

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