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日本ハム栗山監督、選手も待望の新球場構想と関係者の切なる思い。

Number Web のロゴ Number Web 2018/11/09 16:30 高山通史
日本初の開閉屋根式天然芝球場となる新球場のPR動画は1日で再生回数17万回を超えるなど注目を集めている。 © photograph by Hokkaido Nippon-Ham Fighters 日本初の開閉屋根式天然芝球場となる新球場のPR動画は1日で再生回数17万回を超えるなど注目を集めている。

 沖縄に滞在して、今回はキーボードに向かっている。本島北部の国頭村で、主力を含めた若手選手たちが秋季キャンプの真っ只中である。第2クール途中からの合流となったが、1つのトピックが今、熱い。

 球場にいれば、必ず誰かがその話題で盛り上がり、ハイテンションで語っている。栗山監督も、コーチも、30代以上のスタッフたちも、野球少年のように無邪気に空想を膨らませている。

 去る11月5日。ようやく全容を披露した。2023年に開業を目指す新球場である。札幌市内のホテルで記者会見を開いた。その席で、そのスタジアムの姿が明らかになったのである。下記、(株)北海道ボールパークのHPなどで動画をチェックすれば、活字での説明は不要。詳細を紹介するのは割愛する。

(株)北海道ボールパーク https://www.hkdballpark.com/

キャンプ中に選手も……。

 進捗状況の一端を知ることはできていたが、ひと目見た時には衝撃を受けた。設計・施工は大手ゼネコン大林組、野球場だけではなく各種スタジアム等の建設で世界的に知られる米国に拠点を置くHKS社が担当。

 その2社のグループと、当球団のプロジェクト担当者、またそれをサポートしていただいている関係各社とで創出されたイメージ図。手前味噌ではなく、本当に斬新だった。遠く離れた南国でキャンプ中の選手たちもタブレットなどで、その日のうちに動画をチェック。居合わせたスタッフによれば胸を躍らせ、何度も再生をしていたという。

 新球場建設構想の末端に身を置いていたが、中枢にいた担当者たちは長い、長い道中だったと推察している。

 2016年12月に、本構想を公表。自治体等と協議を重ねて今年3月に候補地を「きたひろしま総合運動公園」、とすることを明らかにした。そこから慎重に、また細心の調査・検討を重ねて10月31日に、北広島に建設することを正式決定した。そして、前述の会見へと至ったのである。

 大まかな経緯は列挙したが、その過程ではクリアすべき多種多様、様々なポイントがあったはずである。想像できないほどの難事業だったはずである。

栗山監督もはしゃいでいた。

 記者会見後、沖縄で久しぶりに再会した栗山監督は心の底からはしゃいでいた。現場トップとして、担当者らとイメージ図等を見ながら意見交換もしていた。だからこそ、本プロジェクトに携わるメンバーと心を重ねていた。

「新球場に関わっていた人たちは、みんな、うれしそうだった? 本当に今回は大変だったと思う。夢だよね。形になって、良かったよね。住んでしまおうかなって思うくらいすごい球場だよね。

 ここからは現場としても、ファイターズの一員としても責任がある。本当の意味で成功するように何ができるか。考えて、意識をしてやっていく。それが、自分にできることだから」

失礼を承知で主張したいこと。

 日ごろからメディアの方々と接する広報の立場としては失礼を承知の上で、主張をする。好意的な意見が大多数であることは断っておくが、一方で残念に思う視点や論点の報道もなされている。収益性やコスト面、またインフラ整備……厳しい冬の北海道での天然芝の養生や、開閉式屋根の問題は球場が成立するのか否かなど多岐に渡る。

 それぞれ個々、各社の意見や考え、着眼点は自由ではある。それが前提だが、身内としての見解ではなくても、水を差すような論調は果たして必要だろうか。日本の野球を、球場の概念を打破して新たな価値観を創出しようと、ファイターズとして、また日本ハムグループ一丸で覚悟を決めてのチャレンジである。

 肯定だけではなく、否定の意見も甘受するが、記されている想定、また事実関係等も含めて明らかに違和感のある報道も目にする。同種の前例がないため、それは当然かもしれないが、腑には落ちない。

球団の「利」だけではなく。

 報道機関やメディアの方々だけではなく全国の野球ファン、ファイターズのファン、そして2004年の本拠地移転からずっと支援をいただいている北海道民の方々へお願いしたい。

 斜めからではなく、今回の挑戦と真っ直ぐに向き合ってほしい。収益など、球団の「利」だけではない観点、ピュアな思いが本プロジェクトの源流である。野球人口も含めて少子化が著しいが、後世へと何を残せるか――。そんな未来も見据えて、少しずつ進めてきた構想である。

 栗山監督や選手たち、そして私を含む球団職員は2023年へと思いを馳せている。新球場をサポートする関係企業の方々も、同じ思いなのだ。

 記者会見で発表したフレーズが今、みんなの心を1つにしている。

「2023年 PLAY BALL」

 純粋に楽しみにして、その時を待っていてほしい。

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