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闘病中も池江璃花子選手は日大入学「早く治して二郎さんと練習したい」水連会見【全文】

AERA dot. のロゴ AERA dot. 2019/02/12 19:34
池江璃花子選手(c)朝日新聞社 © Asahi Shimbun Publications Inc. 提供 池江璃花子選手(c)朝日新聞社

 競泳女子日本代表で東京オリンピックの金メダル候補の池江璃花子選手(18)が12日、ツイッターで白血病であることを公表した。同日には、日本水泳連盟ら関係者が都内で記者会見を開催。日本水泳連盟の青木剛会長、上野広治副会長兼強化部長、三木二郎コーチ、池江選手の所属先である吉田正昭ルネサンス代表取締役の4人が出席した。

池江璃花子選手 (c)朝日新聞社 © Asahi Shimbun Publications Inc. 提供 池江璃花子選手 (c)朝日新聞社

 池江自身も今後は闘病に専念するため、<(4月の)日本選手権の出場を断念せざるを得ません>と発表している。一方、<1日でも早く、また、さらに強くなった池江璃花子の姿を見せられるよう頑張っていきたい>と語っている。

* * *

※記者会見の全文は以下のとおり(前編から続く)

──合宿以前に体調不良を感じたことはありましたか。

三木:オーストラリア出発前の大会で、良い記録ではなかった。その時は公私ともに疲れていた状況はみえていたので、その疲れがとれれば調子は上がっているのではと二人で感じていました。特にオーストラリアは夏なので、体も動く中で問題ないのではと話していました。

──池江選手はいつから三木コーチに相談を。

三木:オーストラリアのトレーニングで調子が上がってこない状況があり、そこで二人で話し合って、泳ぎも崩れていたので、今後少しでもどうやって良くするかということは話していました。食事の面も、気をつかって体調を整えることをしていました。

──本人が体調が悪くなることがよくありましたか。

三木:心拍数をあげるトレーニング、ウエートトレーニングで体調の変化を見せたということです。

──三木コーチと池江選手でどのような話をしているのでしょうか。

三木:白血病という病気に立ち向かって必ず勝つんだという気持ちを見せていますし、我々もサポートしていきたいという気持ちです。

──上野副会長は病院に帯同したとのことですが、結果が出た直後の池江選手の表情は。

上野:現地で血液検査をして、金曜日の朝に羽田に到着しまして、その日のうちに判断できたので、夜に本人、ご父兄にお話をしました。病名については衝撃的だったと思います。ただ、その説明を聞くまでは病名の中身もわからないという現状でスタートします。それから3日たちましたが、昨日も、今日も、本人は通常と大きく変化しているということは感じられず、我々と普段通りに接してくれている。そこが、さきほどお話をしたように、我々大人が頭が下がるという状況を感じています。

──オーストラリアの検査の時点で診断結果は出ていたのですか。

三木:それに関してはまだはっきりわかっていなかったので、日本水泳連盟のドクターと話した結果、一日も早く帰した方がいいということで、2月8日に決断しました。

──池江選手はSNSで「混乱した」とのことでしたが、動揺はあったのでしょうか。

上野:私もそうですし、本人もこのような病名を言われるとは思ってもいなかったので、思いもよらぬ診断名でした。本人もショックだったと思います。それでも、日本選手権出られるのでは、来年のオリンピックはというところまで頭が回らなかった状況でした。しかし、1時間もしない間に前向きな発言が出ていましたので、この病名を発表するということも、彼女なりの決断だと思って、ご判断いただければと思います。

──池江選手本人が病名を発表したいと決めた時のやりとりは。

上野:昨年のオーストラリア合宿は彼女を大きく成長させた合宿でしたので、本人もこの合宿は昨年の流れで行いたいと。正直、三木コーチはあと二日で帰国しなければならないという判断で迷ったのですが、今考えるといち早く帰国するという判断は間違っていなかったと思います。

 また、日本選手権を断念しなければいけないということで、この病名を発表しなければならないということが一つ。そして、彼女をサポートしてくれるスタッフ、またはファンのみなさん、スポンサーのみなさん。また、今年はオリンピック前年ということで、他の選手への影響も含め、リレーの出場権を取らないといけないということで、いち早く病名を発表するという決断になりました。それは彼女からの訴えも含めて、決断をしたということです。

──具体的にどのようなやりとりをしたのですか。

上野:今日の本人のコメントは彼女がつくったものなので、彼女の発したメッセージは誰が手を入れたということはありませんので、それでみなさんが感じていただければと思います。

──早期発見だったと医者から言われたとのことですが。

上野:いま、聞いている状況では、通常の生活で発見できるのではと推測しています。彼女が水泳をしていたことで異変を感じて、血液検査に至ったということ。通常の生活ではたぶん発見できなかったのではと思います。トレーニングしている状況で、ふだんとは違うというところからわかったという経緯があります。それを早期発見と判断しているのだと思います。

──肩で息をしている場面があったというのは、おかしなことがおきているという印象だったのですか。

三木:ふだん見ている池江のトレーニングのスピートやタイムをみても、肩で息をするレベルではないので、病院に行くという判断をしました。

──日本水泳連盟としてはどのようなサポートをしていきますか。東京五輪の選考については、これまで日本選手権を参考にしていくのでしょうか。

上野:今の病気からしまして、水泳連盟ができることは温かく見守ることが一番だと思います。治療にたずさわるお医者さんに頼るしかないと感じています。彼女は病気ですので、早くプールに帰りたいというモチベーションを保てるかどうか。水泳連盟としても、まわりの選手が動揺することなく、池江も早く治してそこに加わりたいと。今まで勇気づけられていた他の選手が、池江にメッセージを送るような状況が一番好ましいと考えています。

 本日、ヘッドコーチとも話をしましたが、池江抜きでのリレーは非常に厳しい状況です。早く戻ってきてもらいたい状況ですが、世界選手権で7種目のリレーについては12位以内に入らないと来年のオリンピック出場権はありません。残された期間、池江が4月の段階で出場権を獲得するかしないかは別にして、まずは出場権を獲得するというのが水泳連盟の第一目標ですから、他の選手に奮闘してもらいたいというのを、ヘッドコーチはじめ、ゲキを飛ばしていきたいと思います。

 二番目の質問ですが、池江選手も来年の選考会に特別な猶予はないという状況は考えていないと思います。本人とも、来年の選手権にスタートラインに立てるかどうか。立てたとするなら、出場条件の順位は求められると思います。そのぐらいの覚悟でまずは病気と闘っていると私は推察しています。

──現時点で、池江選手がどう思っているか。サポート体制としてどうなっているのか。

三木:本人が一番ショックだと思いますし、この病気と闘っていくということを決めたということで、池江という選手が強くなるということを我々も信じている。そのなかで東京オリンピックに出たかったという気持ちももちろんあるんですけど、まだ可能性はゼロではありませんので、メンタル面でケアできたらなと思います。

──池江選手は具体的にどのようなことを話しているのでしょうか。

三木:最初は本当にお互いに言葉が出なかったんですけど、頭の中が真っ白だと思うんですけど。本人が、「早く治して二郎さんと一緒に練習したい。頑張りたい」という気持ちがありましたので、自分自身、何ができるのかということを考えてやっていきたい。

──白血病の具体的な病状は。

上野:今朝9時の段階でスタートした状況ですので、何も情報もございません。祭日あけの9時からスタートしたということです。

──所属先のサポート体制は。

吉田:サポートについては従来と何も変わることなく支援していきます。あとは池江選手が頑張れる環境、そしてなによりも治療して完治することを目標にしています。当然、その先も復活してくれるとは思いますが、そこの約束は先にする必要はないと思います。それから先も含めて、これからも池江璃花子をサポートしていきます。

──入院したのはいつですか。

上野:8日金曜日の朝に羽田空港に着いて、そのまま入院しました。

──日大に入学予定ですが、今後はどうなりますか。

上野:まず、登校できるかという問題がありますが、日本大学への入学、水泳部の入部は本人にも確認をとっています。私も大学に確認をとっていますが、まったく変更はございません。

──本人は東京オリンピックへの意気込みを話していますか。

三木:本人は間に合わせて治らせるという気持ちも持っていましたし、本人が一番つらいと思いますけど、今は完治することを優先して取り組む姿勢はありました。

──具体的な言葉は。

三木:そこまでは話は出ていませんが、立ち向かう姿勢を出してくれたということです。

上野:たしかに2020年のオリンピックのことを注目すると思いますが、こうした会見をさせていただいたのをもう一度お願いしたいのは、本人は誰よりもオリンピックに誰よりも出たかったと思います。現状では、わかりません。まずは病気を治すことに専念しますので、温かく見守っていただきたいと思います。もしかしたら、今年中に練習が再開できるかもしれません。しかし、このような病気を経てトレーニングをさせたコーチは誰もいません。三木コーチも非常に厳しいトレーニングをどのようにしていくかもわかりません。私も2020年の選考会に立たせられるかどうか、どうかそこまで、申し訳ないのですが温かく見守っていただきたいなと。それが水泳連盟と三木コーチの希望です。

青木剛会長:みなさん、今日はお集まりいただきありがとうございました。世界の頂点に向けて力強く上昇している最中に、池江選手が病に見舞われて心中に察するにあまりあるところですが、会見でお伝えしたように病気の克服に向けて前向きに取り組んでいくということですので、一日も早い回復を願いたいと思います。そして、池江選手の今年の活躍を楽しみにしていただいているファンのみなさん、どうぞこのような状況をご理解いただいて病気克服に向けて取り組む池江選手を温かく見守っていただきたいと思います。よろしくお願いします。(AERAdot.編集部/福井しほ 西岡千史)

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