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まるで“執事”の「話せるドア」登場 顔認証・AIで日々を豊かに

ITmedia ビジネスONLiNE のロゴ ITmedia ビジネスONLiNE 2018/04/25 13:35

 YKK APは4月25日、顔認証技術とAI(人工知能)を搭載したドア「UPDATE GATE(アップデートゲート)」を発表した。両面が4K対応スクリーンになっており、ドアノブや鍵穴を持たない点が特徴。自動で人を判別し、家族が前に立った場合のみ開錠する仕組みで、来客があった場合はスマートフォンに通知する。スクリーンには任意の“待ち受け画像”のほか、交通・天候などさまざまな情報を表示できる。音声対話にも対応し、「今日の予定は?」などと聞くと答えてくれる機能も持つ。

 窓やドアにテクノロジーを搭載することで、需要の新規創出を目指す「未来窓プロジェクト」(2016年開始)の第3弾。現在は20年の商品化を目指して開発段階で、価格は130万~200万円程度を見込む。スクリーンの両サイドには軽量の断熱材「エアロゲル」入りのガラスを配し、住環境を快適化する機能も持たせた。

 主なターゲットは一般消費者の予定だが、ホテルやショールームへの導入も検討中。すでに住宅メーカーや大手ゼネコンからの問い合わせもあるという。法人向けに展開する場合は、スクリーンに広告を表示して収益を得るビジネスの開始も視野に入れている。

●主な機能は?

 顔認証の搭載により、外出・帰宅時の自動開閉に対応。留守中に来客があった場合は動画を撮影し、ユーザーのスマホに通知する。子どもが帰宅した際なども、親のスマホに通知を送信できる。来訪頻度の高い介護ヘルパーなどの顔を記憶させて開錠を許可し、寝たきりで施解錠が難しいユーザーを支援するといった活用も可能だ。

 AIは、日本語での音声対話に強みを持つNTTドコモの「AIエージェントAPI」を搭載。ユーザーの日々の生活を記録・学習し、通勤時の交通状況、天気予報、花粉の飛散状況、1日のスケジュール、「ごみの日」の通知――など、ニーズに応じた情報をスクリーンに表示。音声でも通知する。

 室内の家電と電源の状況をスクリーンに一覧で表示し、消し忘れたテレビやエアコンなどの電源を遠隔操作で切ることも可能だ。

 発表会では「おはようございます。電車が遅れています。迂回(うかい)ルートを表示しますか?」「息子さんは、今日は体育の授業がある日ですよ」などとドアがユーザーに話しかける様子や、タッチ操作でランプを消灯する様子が披露された。

 ユーザーがドアに「今日の予定を教えて」と話し掛けると、ドアが「午後6時まで仕事で、午後7~9時は銀座でディナーです」などと答える様子もみられた。

YKK APのドア「UPDATE GATE(アップデートゲート)」 © ITmedia ビジネスオンライン YKK APのドア「UPDATE GATE(アップデートゲート)」

●“まるで執事”のようなドア

 YKK AP 事業開発部の東克紀部長は「UPDATE GATEは家族1人1人を認識し、通るたびに毎日を豊かにする、まるで執事のようなドアだ」と話す。「スマートスピーカーが話題だが、当社のドアはより個々人に応じた会話ができる点で差別化を図りたい」という。

 商品化に向けた課題は、停電時の効率的な開閉方法の考案、量産可能な開発プロセス・体制の構築など。4月26日から同社の「ショールーム新宿 特設ギャラリー」(東京都渋谷区)に展示し、来館者からの声をヒアリング。さらなる改善につなげる予定だ。

 YKK APの菅間信太郎副社長は「ドアはいつしか、暮らしにあって当然の“空気のような存在"になっている。発想を変えることで、ドアをもっとワクワクするものにしたい」と期待を語った。

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