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狩猟民が村を襲撃、牧畜民130人以上を殺害 西アフリカ・マリ

AFPBB News のロゴ AFPBB News 2019/03/24 16:17 AFPBB News
西アフリカ・マリ北東部のメナカとガオの間を飛行するNH90ヘリコプターに搭乗して機関銃を構える、イスラム過激派掃討作戦「バルカン作戦」に参加した仏軍の兵士(2019年3月21日撮影、資料写真)。 © Daphn BENOIT / AFP 西アフリカ・マリ北東部のメナカとガオの間を飛行するNH90ヘリコプターに搭乗して機関銃を構える、イスラム過激派掃討作戦「バルカン作戦」に参加した仏軍の兵士(2019年3月21日撮影、資料写真)。

【AFP=時事】(更新)西アフリカ・マリ中部モプティ(Mopti)州で23日、狩猟民ドゴン(Dogon)人が牧畜民フラニ(Fulani)人の村を襲撃し、女性と子どもを含む130人以上の住民を殺害した。国連(UN)が明らかにした。

西アフリカ・マリ北東部メナカに展開した英空軍の大型輸送ヘリ「チヌーク」(2019年3月21日撮影、資料写真)。 © Daphn BENOIT / AFP 西アフリカ・マリ北東部メナカに展開した英空軍の大型輸送ヘリ「チヌーク」(2019年3月21日撮影、資料写真)。

 襲撃されたのは同州バンカス(Bankass)圏のオゴサグ(Ogossagou)村。アントニオ・グテレス(Antonio Guterres)国連事務総長の報道官は声明で、「女性と子どもを含む民間人、少なくとも134人が殺害されたとの報に接し、事務総長は衝撃を受け、憤っている」と述べ、マリ当局に「速やかに捜査して犯罪実行者を裁判にかける」よう呼び掛けた。

西アフリカ・マリ北東部のメナカとガオの間を飛行する英空軍の大型輸送ヘリ「チヌーク」(2019年3月21日撮影、資料写真)。 © Daphn BENOIT / AFP 西アフリカ・マリ北東部のメナカとガオの間を飛行する英空軍の大型輸送ヘリ「チヌーク」(2019年3月21日撮影、資料写真)。

 国連事務総長の報道官は、マリで展開中の国連平和維持活動(PKO)、国連マリ多次元統合安定化派遣団(MINUSMA)が、さらなる襲撃を抑止するための航空支援と、負傷者の搬送支援を実施したことも明らかにした。

 国連の発表に先立ち、隣接するウオンコロ(Ouenkoro)の町長は「最新の死者数は115人だ」「これは伝統的な狩猟民族のドゴン人によるフラニ人の虐殺だ」と述べていた。

 マリの治安関係者は、フラニ人は銃やなたで殺害されたと述べるとともに、地元住民の助けを得て同日午後に現場に到着したマリ軍は死者の数を少なくとも105人としていると明らかにしていた。

 複数の関係者によると、襲撃は同日の夜明けごろ、隣国ブルキナファソとの国境に近いオゴサグ村で発生した。この地域では頻繁に民族間の暴力が発生している。

 個別にAFPの取材に応じた2人の目撃者は、ドゴン人は村にあったほぼ全ての住居を焼き払ったと語った。

 事件は、国連安全保障理事会(UN Security Council)の代表団がイスラム過激派の脅威を調べるためマリ国内のサヘル(Sahel)地域を訪問中に発生した。

 MINUSMAはツイッター(Twitter)で「民間人に対するこのような攻撃を強く非難する」と表明し、マリ当局に捜査するよう呼び掛けた。

 国連によると、マリを訪問中の安保理理事国の大使らは23日、マリのスメイル・ブベイ・マイガ(Soumeylou Boubeye Maiga)首相と会談し、同国中部の情勢について協議した。  

■土地や水めぐる争い イスラム過激派のテロも

 この地域はドゴン人の土地での遊牧や、土地や水の利用をめぐる争いで襲撃が激化しているほか、イスラム過激主義の影響も受けている。

 マリ中部は4年ほど前から、イスラム過激派の脅威が目立つようになってきた。イスラム過激派の説教師アマドゥ・クーファ(Amadou Koufa)師が率いるグループは、主にイスラム教徒のフラニ人から人員を集めている。

 ドゴン人とフラニ人の衝突が相次ぐなか、国連によると昨年は約500人の民間人が死亡した。今年1月には、同じくモプティ州バンカス圏にあるフラニ人の村コーロゴン(Koulogon)をドゴン人が襲撃し、37人が死亡する事件もあった。

 当局に自分たちの保護を強化するよう何度も求めてきたフラニ人は、当局がドゴン人による襲撃を見て見ぬふりをしたり、さらにはドゴン人にフラニ人を襲撃させたりしているとさえ非難しているが、マリ政府はそのような事実はないと否定している。

 かつてアフリカの民主主義と安定の希望といわれたマリだが、近年はクーデターや内戦、イスラム過激派のテロに悩まされている。

 2012年には国際テロ組織アルカイダ(Al-Qaeda)系の過激派がマリ北部の砂漠地帯を支配下に置いたが、2013年1月に開始されたフランス主導の軍事作戦でおおむね排除された。

 マリ政府は2015年6月に複数の反体制武装勢力と和平協定を調印したものの、その後もイスラム過激派は活動を続け、依然として国土の広い範囲が無法地帯になっている。

 国連の平和維持活動(PKO)部隊や仏軍が展開し、アフリカのサヘル5か国(G5 Sahel=ブルキナファソ、チャド、マリ、モーリタニア、ニジェール)がテロ対策特別部隊を発足させたにもかかわらず、イスラム過激派はその勢力を弱めていない。

【翻訳編集】AFPBB News

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