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渋野日向子も認めた実力 兵庫・滝川二高卒の女子ゴルフ「プラチナ世代」

産経新聞 のロゴ 産経新聞 2020/02/14 12:08
渋野日向子も認めた実力 兵庫・滝川二高卒の女子ゴルフ「プラチナ世代」 © 産経新聞社 渋野日向子も認めた実力 兵庫・滝川二高卒の女子ゴルフ「プラチナ世代」

 昨年は、海外メジャー大会のAIG全英女子オープンを制した渋野日向子(21)をはじめとする「黄金世代」の活躍に沸いた日本の女子ゴルフ界。だが今年は、その2学年下の世代の活躍が期待されている。黄金を上回るとの意味が込められた「プラチナ世代」を引っ張るのが、昨秋に史上7人目となるアマチュアによるツアー優勝を果たした古江彩佳(19)と、海外メジャーのエビアン選手権でベストアマに輝いた安田祐香(19)だ。2人は兵庫・滝川二高の同級生。3月5日からのダイキン・オーキッド・レディースで幕を開ける今季ツアーで、プロとして本格的に歩み始める。 (上阪正人)

目標は「賞金女王」「海外メジャー」

 昨年10月20日、千葉市の東急セブンハンドレッド。最後のパットを沈めると、古江はアマチュアらしく初々しいしぐさで帽子に手をやりながら、ギャラリーに一礼した。

 この日、1打差の2位でスタートした古江は、6バーディー、1ボギーとスコアを伸ばして逆転優勝。女子ツアーのアマ優勝は史上7人目で、日本人では現在は米女子ツアーでプレーする、2016年の畑岡奈紗(21)以来の快挙だった。この優勝で最終プロテスト受験を免除された古江はプロに転向。目標に賞金女王を掲げ「好きなことでお金が稼げるのは幸せなこと」と希望に燃える。

 神戸市長田区出身の古江は3歳でゴルフを始め、中学3年時の15年に全国中学高選手権で優勝した。滝川二高に進み、17、18年とナショナルチーム入りして国際大会で活躍。18年のアジア大会では個人4位に入った。

 一方の安田は神戸市灘区出身。プロゴルファーの坂田信弘氏(72)が主宰するジュニアゴルファーの育成組織「坂田塾」で、小学校3年時から基礎を教わった。滝川二高2年時の17年に日本女子アマ選手権で優勝。17、18年には古江とともに同校初の全国高校選手権2連覇に貢献した。

 卒業後の昨年はエビアン選手権のほかにも、オーガスタナショナル女子アマ3位、アジアパシフィック女子アマ優勝などアマチュアで世代トップの実績を挙げ、11月のプロテストで晴れて合格を果たした。渋野も「祐香ちゃんは通るだろうなと思っていた」と、その実力に一目置く存在だ。

 尊敬する選手には米男子ツアーで活躍する松山英樹(27)を挙げ、将来は同様に海外でのプレーを視野に入れる。今季については「シーズン前半のうちに優勝したい」と意気込んだ。

進路もプレーも対照的

 小学生の頃から競い合い、滝川二高ではチームメートだった2人だが、卒業後の進路は対照的だった。

 古江は六甲国際ゴルフ倶楽部(神戸市北区)に就職し、キャディーの仕事もしながら試合への出場を続けた。一方の安田は、恩師の坂田氏がゴルフ部総監督を務める大手前大学(兵庫県西宮市)に進学。昨年は競技もゴルフ部の活動とツアーへの出場を両立させてきた。プロになっても「大学は卒業したい」と通学を続ける意向だ。

 プレースタイルも異なる。

 古江は3歳からゴルフと並行して取り組んだ水泳で鍛えた体幹の強さを生かしたショットが持ち味だ。得意なクラブはドライバー。「今年は週に2回ぐらい、水泳を練習に取り入れたい。バタフライは肩回りの可動域も広がるし、飛距離もついてくると思う」とフィジカル面のさらなる強化を図る。

 安田の体格は、プロの選手の中ではかなり華奢。トレーニングよりも腰痛の負担軽減を優先させていたこともあり、現在の体重は高校入学時から約5キロ落ちて52キロほどしかないという。ただ、得意というショートアイアンを中心に、ショットの切れ味や正確性が大きな武器だ。

急速に進む世代交代

 日本の女子ゴルフは、宮里藍さん(34)が03年に史上初の「高校生プロゴルファー」となったことをきっかけに人気に火がつき、続く横峯さくら(34)や上田桃子(33)、古閑美保(37)らの活躍で男子ゴルフをしのぐ人気につながった。

 その宮里さんに憧れてゴルフを始めたのが、渋野や畑岡ら1998年度生まれの黄金世代。昨年の女子ツアーでは4勝の渋野、2勝の畑岡のほかにも勝みなみ(21)、河本結(21)、原英莉花(20)、小祝さくら(21)、浅井咲希(21)が優勝を飾り、全39戦のうち12戦を黄金世代が制した。

 一方で彼女たちの台頭を受け、ツアー通算9勝を挙げた諸見里しのぶが33歳の若さで引退。同7勝の佐伯三貴(35)も第一線を退くなど、世代交代が急速に進んでいる。

 一方のプラチナ世代は昨年11月のプロテストで、安田のほか吉田優利(19)、西村優菜(19)、渋沢莉絵留(19)も合格した。一足早く高校在学中に米ツアーへの挑戦を始めた山口すず夏(19)もいる。黄金世代に続き、輝きを放つことができるのか。坂田氏は「最初の3年は、とにかくゴルフに集中することだ。ピン5メートル以内につけるショットを磨けば、黄金世代の選手を追い越していける」とエールを送った。

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